狼は狼を呼ぶ
どんな趣味でもそうだと思うのですが、カジュアルに楽しんでいるうちは平和だったりするのですが、底なし沼に踏み込むと後戻りができなくなります。
オモチャの世界でもその傾向はあり、ある程度の域に達すると、普通のものでは満足できなくなってしまうのです。
普通ではないオモチャって何? というお話なのですが、バリエーションハントに始まり、試作品やテスト販売品、カスタマイズされたものなどその人によって様々です。個々の普通でないオモチャに関しては、それぞれにオモシロ噺はあるのですが、それはおいおい書いていければと思います。
で、自分の場合は「決して振り返られることのないオモチャ」であったりします。
光あるところに闇があるというわけで、強烈なヒット作に対するカウンターというのはいつの時代にも存在します。いわゆる二匹目、三匹目のドジョウというやつです。ゴジラに対するガメラ、ピンク・レディーに対するキャッツアイ、タイガーマスクに対するザ・コブラ、ポケモンに対するモンスターファームなどなど(余計わかりにくいですね)。きらびやかなオモチャの世界にも、人知れず消え去っていくオモチャというのがあります。
自分が気になるのはこうした光に対する影の存在のオモチャたちだったりします。
マイナーな玩具は「こんなものが発売されていたなんて……」という驚きを与えてくれます。そんなわけで鮮烈な出会いを求めて日々オモチャ探求の旅を続けているのですが、同好の士にそんな話をしていると、いつの間にかそうしたアイテムや情報が集まってくるようになります。ある程度の数が集まってくると、そこにはひとつの法則性も見出すことができるわけで「勝手にダ・ビンチ・コード」状態に突入できるわけでです。関連のないアイテム同士をつなぐミッシングリンクを発見した時の喜びは、確変を引き当てた時のような高揚を与えてくれます。「この商品のモールド(金型)はこの時に改修されたのか!」ということがわかる決定的なアイテムの発見は古生物学にも近いかもしれません。今もオモチャを集めたり調べたりするのはそうした高揚感を得るためであるといっても過言ではないです。
知ったところで人類の発展には1ミクロンも貢献しない情報であり知識ではありますが、そんなことを探求する人間がひとりやふたりいても良いのではないでしょうか。
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