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鶴本崇文が全治未定の大けが / ボート界6月の重大ニュース①

割引あり

高塚清一、高橋二朗による合計152歳ワンツーゴール

高塚清一

6月18日の津マスターズリーグ初日2Rで、現役最年長の2人、高塚清一と高橋二朗がワンツーでゴール。2人の年齢の合計が152歳と、この2人以外では今後絶対に破られそうにない大記録が生まれた。
津の番組マンの粋な計らいと言っていいだろう。1号艇に高塚、2号艇に高橋という、いかにも「記録を作ってください」と言わんばかりの番組。しかし、6号艇の地元・澤大介はチルト3度で登場し、舟券も1番人気。高塚は2番人気、高橋は4番人気だった。
レースはスタートでやや後手を踏みながらも高塚がイン速攻。澤はまくれるほど伸びて行かず、まくり差しにチェンジしたが前をふさがれて後退。差した高橋と長谷川巌の2着争いは終始握って回った高橋が競り勝った。2連単は8番人気の1,680円、3連単は4番人気の3,230円の好配当だった。
これまでのワンツー合計最高齢は14年6月20日の三国で1着高塚(67歳)、2着加藤峻二(72歳)の139歳だったが、今年5月21日の丸亀で1着富山弘幸(65歳)、2着高橋(75歳)の140歳に更新されていた。そのわずか1か月後に一気に12歳も更新する記録が飛び出したわけ。
ちなみに高塚と高橋の直接対決は決して珍しくはないのだが、2人でワンツーを決めたのは04年8月22日の江戸川3R以来、実に約20年ぶりのこと。この時は2号艇の高橋が1着、3号艇の高塚が2着で2連単の配当は870円の3番人気。当時の年齢は高橋が55歳、高塚が57歳だった。
なお、3着までを含めた合計年齢も今回が最高。3着の長谷川巌は60歳なので、その記録は212歳。これまでは13年8月28日の芦屋9Rの1着山下恭文(68歳)、2着中村義雄(64歳)、3着加藤峻二(71歳)の203歳が最高だった。こちらの記録も高塚と高橋が同時に絡まない限り、更新されることはなさそうだ。

松井繁が歴代最多タイのGI優出

松井繁

6月5日が最終日の住之江周年で松井繁が優出(4着)。今年は1月の大村BBCトーナメント、4月の鳴門マスターズCに続く2回目のGI優出となったが、通算では182回目の優出で、歴代1位の今村豊さんに並んだ。
GIの優出、優勝回数は下表の通り。優勝回数では今村さんより11回多い59回で、歴代でも初代艇王・彦坂郁雄に次ぐ2位。現役選手で比較すると優出回数は2位の瓜生正義に61回の差、優勝回数も2位の今垣光太郎に29回もの差をつけており、王者のすさまじいまでの実績がこの数字を見ただけでも分かる。

若松で2連複の最高配当が飛び出す

6月5日の若松一般戦4日目4Rで、2連複の史上最高配当となる9万6750円が飛び出した。これまでの最高配当は17年12月2日浜名湖8Rの8万8050円。残念ながら史上初の10万円台には届かなかったものの、初の9万円台。
レースは2コースの今出晋二が差して1着。6コースの角浜修は最内差しから2マークの小回りで2着に浮上。圧倒的な1番人気だった松村敏が4着に敗れたこともあり、3連単も18万7020円の大穴だった。2連単は2万4850円で、当たりやすい2連複のが約4倍の配当。売り上げは12万9000円で的中は1票だけだった。

SG覇者の新良一規が引退

新良一規さん

5月末から6月にかけて次の5選手が引退した。

新良一規(山口67歳46期)
古澤信二(福岡52歳73期)
大石和彦(静岡55歳72期)
西山祐希(兵庫27歳120期)
計盛光(大阪30歳122期)

新良一規さんは瀬尾達也さんや鈴木弓子さんらと同期で46期ではただ1人のSG覇者。2期目には勝率を5点台に乗せ、8期目にA級昇格。ただ、ガッツリとA級常連になったのは10年目と比較的遅咲きではあった。自己最高勝率は年前期の7.75。SGには30回の出場があり、2回の優出で96年の蒲郡メモリアルを制覇。GIは24回の優出で3回優勝。肺気胸やレース中の大けがなどで長期欠場も経験、波乱万丈のレーサー人生だった。
通算成績は出走回数8925走、勝率6.09、1着回数2017回、優出258回、優勝45回。生涯獲得賞金は約10億875万円。還暦をすぎてもA1級が3期あり、65歳の22年前期までA2級だった超人。60代での優勝も西島義則の5回に次ぐ4回を記録したほか、最後の優勝となった21年9月の徳山は65歳での優勝。これは加藤峻二さんの71歳2か月、高塚清一の65歳10か月に次ぐ歴代3位の年長優勝記録でもある。現役最後のレースは4月25日の地元下関。なお、新良さんの引退により、登録番号2千番台の選手は高塚清一、高橋二朗、富山弘幸の3人だけとなった。
古澤信二さんは荒井輝年らと同期。A1級昇格は9期あり、自己最高勝率は10年後期の6.76。SG出場はなく、GIには7節出場して02年福岡九州ダービーで優出がある。通算では74回の優出で10回の優勝。現役最後のレースは3月27日の地元芦屋。
大石和彦さんは石田政吾らと同期。7期目に5.52の勝率を残して初のA2級昇格。96年9月の鳴門では初優出初優勝も達成したが、その後、レース中の大けがによりほぼ2年のブランクなどもあり、これが唯一のA2級昇格、優勝となった。現役最後のレースは5月16日の三国。引退後は同期の矢橋成介が所長を務める碧南訓練所で働く予定という。
西山祐希さんは佐々木完太らと同期で実働は7年。4月に鳴門で初優出(6着)したが、その後は3節走って引退となった。現役最後のレースは6月16日の住之江。
計盛光さんは中村日向らと同期。シンクロナイズドスイミングの日本代表「マーメイドジャパン」の一員という経歴の持ち主で、下関での水神祭の時に、見事なシンクロを披露して話題になった。実働はわずか3年半で、20年5月に同期の倉田茂将と結婚。同年6月17日の住之江を最後に産休に入っていたが、そのまま復帰することなく引退となった。

選手の負傷情報

荒井翔伍=6月22日芦屋一般戦2日目4Rの1周2マークで波消装置に激突して落水。恥骨、仙骨骨折で全治見込みは約1か月。

鶴本崇文=6月23日徳山一般戦5日目準優勝戦10Rの1周2マークで失速、後続艇が乗り上げた際に落水(妨害失格)。左肺気胸、左肋骨2本の骨折で全治見込みは未定。

年間タイトル争い

今年から年間表彰に関するルールが一部変更された。

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