地テシ:370 「Rise of the Ronin」ストーリー篇
劇団☆新感線「バサラオ」の稽古も順調に進んでおります。今作はねぇ、殺陣が多いよ! ヒノモトの命運をかけた戦が繰り広げられるので、なんだかずっと闘っています。さあ、私は闘うのでしょうか? それは見てのお楽しみです。
そして、今作はねぇ、歌とダンスも多いよ! 陰惨な闘いのシーンが多い代わりに華やかな歌とダンスも多いというワケです。さあ、私は踊るのでしょうか? それも見てのお楽しみです。
さて、国の命運をかけた戦といえば幕末もそうですね。今年の3/22に発売されてからチマチマとプレイしてきたPS5専用ゲーム「Rise of the Ronin」(以下RotR)がそろそろ終わりそうな気配になってきました。幕末を舞台としており、凄腕の浪人として倒幕と佐幕に揺れ動く時代を体験するオープンワールドゲームです。
歴史が好きでオープンワールドゲームが好きな私がプレイしないワケにはいきますまい。いや、プレイさせて下さいよ。そんで楽しくプレイして、そろそろ終わりそうってワケですよ。
そんなゲームをご紹介していこうと思うのですが、若干ではありますがネタバレっぽい部分もございますので、これからプレイしようと思っている方はご注意下さい。いいですね、書きましたよ。
オープンワールドゲーム(以下OWG)というのは、かなりの広さのフィールドをローディング(読み込み)無しで自由に走り回れる3Dアクションゲームのコトです。ミッションやクエストを攻略する順番も自由ですから、好きなようにフラフラと冒険ができます。
「RotR」では「アサシンクリード」や「ゴーストリコン」などのUbisoftの名作OWGと同様にフィールドがいくつかのエリアに区切られ、そこにある拠点や危険地帯を制圧していくことによってエリアを確保していくことができます。拠点はファストトラベルポイントにもなるので解放すればするほど移動も楽になっていきます。
まあ要するに従来のOWGに慣れている方ならば戸惑わずに進めていけるというワケです。
ただ、そこに用意されているフィールドが横浜や江戸、京都というよく知っている街ですから土地勘もあるし愛着も湧きまくります。そこがこれまでのOWGとは決定的に違う点ですかね。まあ、幕末ですから現代とは全然違うのですが、出てくる地名や神社仏閣は今と同じですからなんとなく感覚は掴めます。
ただね、ゲームとしての面白さを出すために地形まで変わっちゃってるのがちょっと気になるっちゃあ気になります、地形好きとしては。
といいますのもね、広大なエリアを徒歩や馬で移動しやすいように縮小してあるんですよ。例えば江戸ならば本所深川から四谷、高輪から千束までありますからかなり広いんです。そんな江戸を楽に走り回れるように、体感としては二十分の一くらいに縮小しているのではないでしょうか。でも道の幅や家屋の大きさはリアルサイズですから、街からいきなり郊外になっちゃう感じ。
その郊外も、いくら江戸時代にしても閑散とし過ぎていると思うし、高低差もちょっと誇張されているし、フィールドの多様さを提供するためにデフォルメされているようです。
あとはまあ、幕末なのに江戸城に天守閣があるとか、横浜にジャックの塔っぽい立派な洋館が建っているとか、京都の街並みが碁盤の目じゃないとか、ツッコみどころは多々ありますが、それぞれのイメージ優先でフィールドデザインされていると考えれば問題ありません。その方が楽しいしね。
この手のOWGをプレイする時、私はマップ埋めとか拠点解放とかサブクエスト全クリアとか、枝葉の部分に熱中してしまってメインのストーリーを追うのを忘れてしまいがちなのですが、今作ではよく知っている幕末の事件がほぼ史実通りに進んでいきますから興味が途切れません。
登場人物たちも皆様ご存じの人々ばかりですので安心です。なにしろ、物語の序盤から坂本龍馬と友達になります。二人で一緒に横浜の街に下宿して、桂小五郎(木戸孝允)や高杉晋作と知り合いになり、ペリーやハリスを暗殺(未遂)しに行ったり桜田門外の変にも参加したりします。
そう、一介の素浪人でありながら国を揺るがす幕末の事件に片っ端から関わっていくのです。凄腕の浪人として倒幕側からも佐幕側からもお呼びが掛かるほどの有名人になってしまうのです。
他にも、勝海舟、西郷隆盛、福沢諭吉、近藤勇、渋沢栄一などなど、倒幕佐幕関係なく幕末の有名人とは全員と知り合いになります。驚いたコトに徳川慶喜とか篤姫とかとも仲良くなったりします。意外なところではイギリスの写真家であるフェリーチェ・ベアト(愛宕山から撮影したパノラマ写真で有名)とか、落語家の三遊亭圓朝なども登場したのが嬉しいですね。
また、その中の幾人とかとはいわゆるロマンスの要素である「比翼の契り」も結べます。それによって特別なイベントや贈り物が貰えたりもするようです。
まあ、そんなカンジで色々と盛りだくさんの「RotR」ですが、どうやら横浜篇・江戸篇・京都篇の三部構成になっているようです。長らくプレイしてきて京都篇の鳥羽伏見の戦いまで終えましたので、そろそろ終わりかと思いました。思うじゃないですか。
そしたら話の流れでまた江戸に戻ることになったんですよ! 江戸に戻ったら赤報隊やならず者たちによって街の一部がまた荒れてるじゃないですか! しかもサブクエストもいくつか増えているじゃないですか! 終わりじゃなかったよ!
まあね、物語もクライマックスですから間もなく終わると思います。次回はその感想と、戦闘面についてお話ししたいと思います。戦闘がね、面白いんですよ、このゲーム。
幕末史に興味のある方なら楽しめると思いますので、気になる方はチェックしてみて下さいね。