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地テシ:244 蟹工船稽古千秋楽ってば!

さあ! 今年3〜5月に上演されます劇団☆新感線「神州無頼街」のVAC会員抽選先行が始まっていますよ! 東京公演は1/16まで、大阪静岡公演は1/19まで。全く先行きの読めない昨今ではありますが、ご希望の方はお急ぎ下さいませ。


さて、去る1/9にたった一回だけ上演されました「蟹工船稽古初日」ですが、ご来場頂きましたお客様におかれましてはお楽しみ頂けましたでしょうか。事前の打ち合わせはほとんど無く、ほぼぶっつけ本番のステージでしたが、それもそのはず稽古初日だからですね。稽古初日じゃあ、しょうがないよね。初日なんだから。

稽古初日と言いながら、実を言いますと普通の演劇の稽古初日はあんな感じではありません。違うんかい! ええ、大抵の現場での稽古初日は、全スタッフ・キャストを紹介する「顔合わせ」から、椅子に座ったまま台本を声に出して読んでみる「読み合わせ」へと繋がる、「合わせ」二連続で終わります。それで稽古初日はお仕舞い。ですので、結構短い時間で終わります。
もちろん、稽古初日から立って動いてみたり、様々なワークショップを行うカンパニーもあるにはあったりしますが、それは中々に希な現場です。割とアート系の演出家さんの現場だとそんな時もあったりします。
でもまあ一般的に、稽古初日というのは助走期間というか、フルアクセルではないカンジのゆっくりとした立ち上がりであるコトがほとんどなのです。

つまり、先日上演された稽古初日は、あくまでもお客様に見て頂くコトを前提に創作された稽古初日というコトです。全体を読み合わせることもなく、いきなり一つのシーンを実験的に作ってみるというのは、数多くの稽古を体験してきた私でもさすがに経験したことがありません。
ですが、本稽古に入ればああいったビルド&スクラップはよくあることなので、稽古初日と言うよりは《演劇の稽古序盤をダイジェストで見て頂く》というカンジにはなったと思います。もちろん、全ての演劇の現場があんなカンジではありませんけどね。ていうか、腹筋善之介さんの演出がちょっと特殊なんですよ。ちょっとっていうか、相当特殊です。

まあとにかく、稽古初日という設定ですからほとんど打ち合わせが無かったワケでして、新鮮に取り組むために楽屋でもワザと作品の話を避けて世間話だけをしていたほどです。台本に書かれているのは、セリフとト書きと大まかな段取りだけ。腹筋さんがどのような演出をしてくるのかは判らなかったのです。
でもまあ、パワーマイム系の演出はされるんじゃないかなとか予想はしておりましたので、覚悟はしておりましたよ。そしたら予想以上に細かい演出が付いて、50歳以上のおじさんたちがただバタバタするという結果になってしまいました。

公演は見逃してしまったけど、おじさんのバタバタをご覧になりたい方は、1/20〜30にアーカイブ配信されますので、どうぞそちらをご覧下さいませ。バタバタしてますぜ!


それと、前回「板尾創路さんとは初共演」と書きましたが、ちゃんと調べてみたら二度目でした。すっかり忘れておりました。20年くらい前に大阪だけで上演された、後藤ひろひとさん主催による「王立寄席」という企画で共演していたんです。
「王立寄席」は、関西小劇場俳優を中心に、それぞれが漫才・落語・色物・大喜利などの出し物を披露する寄席、という企画だったんです。私は山内圭哉くんと組んで、後藤ひろひとさん作による二人羽織漫才を演じました。ええと、二人羽織漫才? ええ、その通りです。いわゆる二人羽織の状態で落語を演じるのです。私が身体と喋りを、山内くんが腕を担当して、言葉と腕が上手く合ったり合わなかったりするという絶妙な作品でした。そして、板尾さんはゆる〜い紙切りを披露していました。
この企画はあくまでも寄席という演芸でしたから、当日までほとんど顔を合わせることもなく、出し物もそれぞれが演じるというスタイルでして、つまり板尾さんとも余り言葉を交わすこともありませんでしたので、すっかり忘れていたというワケです。
共演というよりは、同じイベントに出演していた、という感覚ですね。ですので、まあ今回が初共演と言っても良いんじゃないかなとか思ったり思わなかったり人それぞれ。


そんなこんなのお正月。北日本や日本海側ではまだまだ大雪が続いているようですので、どうぞお気を付け下さいませ。
では、また。