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Smoke & Blue '12

佐野元春 & THE HOBO KING BAND ビルボードライブ東京,大阪3ヶ月マンスリー “Smoke & Blue”

2012年3月28日東京初日、1st & 2nd

1年3ヶ月に及ぶ30周年のアニバーサリーを終えた我らが佐野元春の2012年最初のアクションは東京大阪でのスペシャルライヴ。しかも、3月から5月。ビルボードライブ史上初の3ヶ月連続公演。各月それぞれ2日間ずつ、1日2公演の計24公演だ。

オイオイ、24回も演るならロードに出てほしいよなあ。

そんな日本中のファンの切なる願いは佐野さんも(多分)重々承知で3月に入るとすぐさま、初夏にコヨーテバンドと一緒にロードに出るよ、とのアナウンスが。前回コヨーテバンドとのツアー同様にライブハウスを廻るからロックンロール全開のパーティになること必至。

さて、東京六本木のミッドタウンに今回会場のビルボードライブ東京はある。ミッドタウンには4年前に仕事で行ったことがあるが、ビルボードライブはもちろん初めてだ。

今回ビルボードライブでの公演決定がアナウンスされた時、ほんとはパスするはずだった。3年前の夏に閉店したビルボードライブ福岡がもし現在も存続していたら、今回の“ビルボードツアー”に福岡の日程があったかなあ、なんて思いながらも。それなら問答無用だった。
ともあれ、諸事情を鑑みるとやはりパスするのがベター、そう判断するのは間違いじゃない。

とは言え、いつものごとく、行けるかどうかは度外視してのチケット確保だけはしなきゃ。しかし平日に発売開始って、どうなん?(笑)

幸いにして、熱心に誘って下さる方や、もしも余ったら、まず声をかけてくれると言う方がいらしたり。

仲間に恵まれてる。

スケジュールは意外とあっさりクリアできた。そして最大懸念事項の経費面も。奇跡は起こるべくして起こるんだ。

すべてのハードルは越えた。しかし、今回の僕の上京は極僅かの人しか知らないトップシークレット。まあね、隠すことでもないんだけどね。(^_^)

東京駅に着いてしばらく歩くと国際フォーラムが見えてくる。まだ1年経っていない。けど感慨深いものがあるなぁ。

先にチェックインを済まし六本木へ向かう。やっぱり天性なのだろう。土地勘がなくても僕は迷うことがほとんどない。意外とすんなり行けちゃう。ビルボードライブ東京に着いた時にはもう初回の受付が始まっていてすぐにビルボードライブスタッフの方が「お待ちしていました」と僕らをエスコートしてくれた。通常のホールライブではこちらから席を訪ねたりしない限りスタッフの方がエスコートしてくれることはまずないので、それだけでもうスペシャル感ありあり。今回は名古屋の友人とご一緒する。

席に着く。ライブレストランなので一つのテーブルを複数で囲む、相席だ。

ステージ後方はガラス張りで外の景色が観られる造りで、開演前徐々に高層ビル群に灯りが点り始めるのが良い雰囲気だ。場内インフォメーションにもあるようにプレミアムナイトだなあ。

開演が近づき照明はやや落とされステージ後方の外の風景も遮断された。もったいないなあ、“良いステージセット”だと思うのになあ。

そして、拍手と歓声の中HOBO KING BAND入場。今回は少数精鋭だ。追うように直ぐさま佐野さんも登場しスタート。

“そんなにまで冷たくしないで”

え?してたっけ?ごめんごめん。だから“ライ麦畑でついに迷子”になっちゃったのか(笑)

でも“ここに 愛はここに”あるんだぜ。
数曲続く。シュープリームスチックな“会いたいのに君がいない”あの曲のあとエレクトリックギターに持ち替える。

このアレンジ、まるでT-rexじゃないか!(^^)

“どんな時でも君が居てくれるだけで僕は大丈夫さ”

歌い出しまで何の曲か分からんかった。

途中何曲かギターを置いた佐野さんはキーボードに。僕のワイフは特別ファンではないが、それでも“バルセロナの夜”は好きだと言っていた。熊本の家族を思いながら耳を傾けつつ。

“繰り返す言葉は I Love You” それまでの曲はすべて歌ってきたが、この曲はバンドメンバーと共にコーラス。いや、だからほら。メロディ(セクストン)がいないじゃない?

そして、

「今日、ここに誕生日の人、居る?」

この日初めてのMC。

「居ないの?でも歌っちゃうよ?」

“二人のバースデイ”のあと2曲続き、そして、

「今日、この日のために新しい曲を書いてきました。東京シック!」

モダンジャズテイストの曲調で軽やかな気分。

“世の中ヤなことばかりじゃない 街へ出かけようよ”

再びキーボードに移り今回ビルボードライブでの最大のハイライト“情けない週末”が始まる。新しい友達、あやのさんのチェロが凄く良い。

そして“君のために七色の橋を造り川を渡った”あと、Dr.kyOnがギターを手にプレイを始めた。

“何もない 君のほかは そう君だけなんだぜ”
“ありふれたその素朴な 仕草が素敵だよ”

ハイ、今回の感涙ポイントです。演奏が終ると、

「曲はこれで終わりなんだけどもぉ、もう1曲いく?」
「アンコールのかわりみたいな?(微笑)」
「みんな、座ってていいの?」

そして始まったオールドロックンロールメドレー。檻から放たれたかのごとく踊りました(笑)。

そして最後に。そして最後に。そして最後に。

この日来場していた「僕の古くからの友人」雪村いづみさんの紹介があり、抽象的だけどなんかいい感じだった。僕の知る限りもう一人著名人がいらしていたけど、まあ、それはいいでしょう。熊本県に関する人です。

で、まだ続く(笑)


第一部終了を受け入れ替えが行われ僕らも一旦会場の外に。そしてまた、順番が来てスタッフの方がエスコトート。こちらの席の方が佐野様には近いですねと勧めてくれる。

まあ、僕はどこでもいいんだ。ほんとに。 先ほどはセンターの最後方で、今回はステージ向かって右側。

トミーとしーたかにかなり近いぜ。一つテーブルを挟んで目の前には女性のクルーの方が。あのMacBookをいつも操られる方ね。ごめんなさい、名前覚えてない。で、あのMacBook、Airだったのね。

セカンドステージも序盤はファーストステージと同じ順番で進んでゆき、T-rexチックな曲が終わったあと“どんな気がする?”と歌い、そして、

「Fun Time!」佐野さんも手拍子。自然と沸き上がる良い時を過ごそう、良い時をみんなで、と言う合唱。 そのあと僕はまたバンドメンバーと一緒にコーラスして。

「誰にでも誕生日はあると思います(佐野さん微笑)」

いや、あるだろ(笑)

「今日ここに誕生日だって人、居る?」

声は上がらずで

「じゃあ、明日は?」

明後日! と声が上がると

「明後日!ちょっと近いね」

他には?って顔で場内を見渡す佐野さん。すると目の前の女性から、明日!

「明日?ほんとに?」

直後の3日前の声には問題外と(笑)

「じゃあ、誕生日の二人に!」

曲が終わると佐野さんとバンドにはもちろん、二人の方にも拍手が贈られた。

一曲挟んで今夜初めてのMCらしいMC。

「今日この日のために新しい曲を書いて来ました。」
「僕は1956年、の生まれなんだけども、僕が生まれる前、僕のお父さんとお母さんは新橋あたりにあるダンスホールに行って踊ったりしてたそうなんだ。
例えばそこでは雪村いづみさんのような素敵なシンガーが歌ってたと思うんだ。そんな僕のお父さんとお母さんが若かったころ、こんな曲が流れてたんだろうな、と思いながら書きました。東京シック!」(要約)

“ほんの少しのブルースと 心のシャンペンを詰め込んで 街へ出かけようよ”

続く“天国に続く芝生の丘” が終わると佐野さんはキーボードに移動し、kyOnと言葉を交わしている。その時、トミーは譜面を探してた(^_^) 今回ハイライトの曲、普段あまり演らない曲だからね(笑)

そしてまた川を渡ったら、明け方に車に乗って。この曲で二回ともライオンはコヨーテになってた。“ァウォォーゥ!”って遠吠えしてた(^_^)

終盤、「りーみまま♫」(Believe Me Mama)ってフレーズの時、言い終わる直前僕らが居る方に佐野さんが顔を向けた。
すると、**僕が一緒に「りーみまま♫」って言ってたのが目に入ったのか、一瞬目線が止まって微笑んでくれた。
有りがちな妄想じゃなくて、三秒くらい(笑)止まった。チラ見じゃないんだから。ほんとだから(⌒▽⌒) **

まぁ、いいや。

アンコールがわりの曲も終わりすべてのプログラムも終了。

メンバー紹介は両回ともいちばん最後。そして最後に。雪村いづみさんがまた紹介された。 僕、てっきりもう帰られてるもんだと思ってた。

全体的にはジャズを基調としたアレンジ。僕らはもちろん佐野さんも終始着席でのプレイ。トミーだけがスタンディングで。なんかやらかした?(相変わらず受けねえな。笑)


■セットリスト
1st
PLEASE DON’T TELL ME A LIE
IT’S ALIGHT
マンハッタンブリッジにたたずんで
だいじょうぶ、と彼女は言った
ハッピーエンド
ジュジュ
7日じゃ足りない
バルセロナの夜
虹を追いかけて
君の魂 大事な魂
二人のバースデイ
遠い声
明日を生きよう
トーキョー.シック(街に出かけようよ)
情けない週末
約束の橋
ドライブ

Old R&Rメドレー
バイバイ.ハンディラブ

2nd
PLEASE DON’T TELL ME A LIE
IT’S ALRIGHT
マンハッタンブリッジにたたずんで
だいじょうぶ、と彼女は言った
ハッピーエンド
ジュジュ
7日じゃ足りない
ウィークリー.ニュース
楽しい時
君の魂 大事な魂
二人のバースデイ
メッセージ
トーキョー.シック(街に出かけようよ)
天国に続く芝生の丘
情けない週末
約束の橋
ドライブ

Old R&Rメドレー
バイバイ.ハンディラブ

THE HOBO KING BAND are
佐野元春 ヴォーカル、ギター、キーボード
Dr.kyOn エニィキーボーズ、ギター、バッキングヴォーカル
古田 マイティ たかし ドラムス、バッキングヴォーカル
井上富雄 ベース、バッキングヴォーカル
笠原あやの チェロ

…and

サカグチ マコト バッキングヴォーカル(3/28のみ。笑)

※2012年4月執筆

#佐野元春 #ライヴレポート

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