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35周年アニヴァーサリートゥワー2015-16 福岡

佐野元春 & The Coyote Grand Rockestra 2016年1月31日 福岡市民会館 大ホール

こと、佐野元春だけに限れば3年7ヶ月振りに福岡ライヴに参加する。さらに市民会館にまで限れば、実に12年半振りになるんだな。今回アニヴァーサリートゥワーは昨年12月に始まり、ここ福岡は6本目。早くも折り返し地点に突入。

徐々に埋まり始める場内。ステージには緞帳が下りていて、しばらくしてメインヴォーカルのマイクスタンドだけが幕前に出てるのに気付いた。

定刻から5分押し。エフェクトがかけられた佐野元春本人の声でオープニングナレーション。いよいよショウの始まりだ!

華やいだ感じがするオープニング曲のイントロ。早くも“黄色い声”の嵐。そう言う類のアーティストではないんだけど、女性からすれば、まあ、そうなるか。

そして早くも感涙ポイント。優しい闇に涙してしまうのは、なぁ〜んだろう?(^_^)

右手にアッキーを除くコヨーテバンド。左手にハートランドから長田進、ホーボーキングバンドからDr.kyOn。山本拓ちゃんを含むホーン隊。そしてコヨーテバンドの背後にスパムが控える最強の布陣。見事にセパレイトされているのが面白いな。

3曲終わって最初のMCを挟みヴィジターズから2曲。16歳の時、衝撃を受けたあのイントロ。そしてホーンセクションが入ったワイルド・ハーツ。2曲目に優しい闇が入ったけど、基本的には序盤はクラシックス。「確かぁ、ハートビートに入れました」と、キーボードに移動。

2曲終えるとダダンダダ ダダン ダダ ダダン ダダ ダダン ダダ〜♬(書き言葉で再現は困難だ)二人の行方見守るように 瞬きを 繰り返しているぅ
この時、棟梁とスパムがマラカスを振っていたんだけど、どっちが合っているのか?互いにテンポが違ってた(^_^)

「ライヴではよくアレンジを変えて演奏するんだけど、35周年アニヴァーサリーと言うことで、できるだけオリジナルに近い形でやりたいと思います」

大歓声を受け、遮るように

「でも、この曲だけは新しいアレンジで演奏したいんだ!」

MCに入る前、手にしたのはギブソンで何かな?と思ってたら大胆にリアレンジされたあの曲。おそらく、僕の周りはそこまでコアじゃない人が多かったみたいで、歌いだすまで何の曲か分からない人が結構居た。僕は昨年のトゥワーで聴いていたから、イントロに入ったらすぐ分かった。このアレンジが好き。

「次の曲は確か00年代、確かぁ2000年。ん?2000年って…(バンドを振り返り)00年代で良いんだよね?The Sunに入れてます」

The Sunは2004年です(笑)

「僕の心の中にもある!」そう言って、境界線。例の物議を醸し出したダンス(笑)の進化版で一体になる場内で頑なに踊らない僕(笑)

そして、元春キックに元春パンチ。この夜も深沼くんとハモりました。きっともっと 信じてもいいんだろう〜♬(^_^)

ここから数曲はBlood Moonから。静かに過ごそうという歌詞とは裏腹に全然静かじゃないステージアクション(笑)その後、チーフローディーさんが持って来たグレッチが目に入らなかったのか少しウロウロして、若干ローディーさん困り顔(^_^) グレッチと言えばもちろんアルバムタイトルナンバー。

最新アルバムから数曲のあと2曲。さよならブルー。

「この曲はアルバム、フルーツ!」
「ん?なんだって?そう、Sweet 16!(笑)」
「もう、アルバムたくさん出してるからどれがどれか…(笑)」

そして、

「次の曲は自信がある!確か…、Sweet 16(笑)」

君を困らせるために生まれてきたわけじゃない。この時、チーフローディーさん踊ってた(^ ^)

コヨーテバンドで、元いコヨーテグランドロッケストラでヤング・フォーエバーを聴くのは初めてだ。5年前の有楽町の時と同じでバリバリのハードロック。長田さんが居るだけで(^_^) そのままの感じで星の下 路の上。もうこのあたりからはたたみ込める感じで進んで行く。

みんなの歌。(でも待って、やっぱり僕の歌だ!そのMCはなかったけど)
みんなで大合唱した後(僕は歌わないよ。コーラスがあるから)、ハイライトと言っていい、圧巻だったロックンロール・ナイト。そしてラストはデヴュー曲。ここまでで30曲。

メンバー紹介。「知ってる?深沼くん、今日誕生日なんだ」カーリーさん指揮者ふうゼスチャーで会場みんなでハッピイバースデイを歌った後にサプライズが!

棟梁が何かを目にした。「ん?深沼くんに?」「僕にじゃないの?」そう、深沼くんにファンの一人から花束贈呈。無事に渡せて良かった。スタッフに止められるんじゃないか?とか事前に話していたから。そう、手渡したのは僕らのチームの仲間です。

アンコール。赤いヤツを下げて戻って来た棟梁は、

「今夜はパーティみたいなもんだな!」

この街のノイズに乾杯!もう1曲終わって、走り去るようにステージを去る棟梁。

しばらくして、シュンスケくんと二人だけで三たびステージへ。二人で、キーボード二枚だけで何演るんだろう?33年前の曲。僕が佐野元春に興味を示しだした頃、この曲を置いてNYへ行っちゃった。当時、おーい!って感じ?(笑)今の声でも味わい深い。

最近多用している小麦粉を蓄える歌(笑)この時、kyOnもギターを持って。ただ、自分のブースで弾いていたのがもったいない。カーリーさんも前に出てたからkyOnも来れば良かったのに。

「僕はぁ、テレビよりもラジオが好き!何度も言ってるけど、学校で喧嘩してムシャクシャして。家に帰って親に叱られてまたムシャクシャして。そんな時ラジオを点けると、流れてくるポップミュージックやロックンロールに癒された。バーズ、ビートルズ、キンクス。みんなラジオで知った。成長して、ソングライターになって。あまりにもラジオが好きだから、ラジオの曲を2曲も書いた。詳しくは省くけど(笑)そのうちの80年代に書いた方を。ラジオが好きで書いたのに、なんだかタイトル、大変なことになってる(笑)」

kyOnに指示を出していつもの曲が始まった。いつものように僕も棟梁とともにジャンプ。今回もポケットの中には今にもぉ〜 ポケットの中には今にもぉ〜の元春劇場はなし。もうやらないの?あれ。そして久々のWelcome to The Heartlandに繋ぐメドレー。

ザ・コヨーテグランドロッケストラ。圧巻だった。あくまでも現在の活動母体はコヨーテバンドで、長田さんもkyOnもサポートに徹していた。何かの時はフォローするから好きにやれよ、って感じで。

終始35年間の感謝と、そして、みんなも35年サヴァイヴしてきたことを誇りに思ってもいいと思うよ、と。

「ショウの途中だとなんだか、とっ散らかって。メモを書いておこうと思ったけど、そのメモもない!(笑)」

そして、30周年の時も同じことを話していた。

「どれだけ自分で良い曲を書いたと思っても、それを見つけてくれるみんながいなければ今僕はここに居なかった」

僕らも同じように貴方に感謝している。

昨年秋の熊本ライヴ後にラジオで、3時間は演っちゃうかなぁ〜?と言っていたが実に3時間半。しかし、全然長さを感じさせず、あっと言う間だった。

割と序盤に、会場のどこかにエピックレーベル創始者の方がいらしてると言い、「少し緊張してる。そうは見えないだろうけど(笑)」と言っていて、いつも以上に挙動不審(笑)な、レアな佐野元春を観れたある意味歴史的なライヴだった。

The Coyote Grand Rockestra
佐野元春 ヴォーカル、ギター、キーボード、ハープ、タンバリン、マラカス
深沼元昭 ギター、マンドリン、バッキングヴォーカル
高桑圭 ベース、バッキングヴォーカル
小松シゲル ドラムス、バッキングヴォーカル
渡辺シュンスケ エニィキーボーズ、バッキングヴォーカル

長田進 ギター
Dr.kyOn エニィキーボーズ、ギター、マンドリン
山本卓夫 サキソフォン、フルート
西村浩二 トランペット

スパム パーカッション、マラカス

…and
サカグチマコト エアギター、バッキングヴォーカル(福岡のみ。笑)

※表紙画像はオフィシャルより。

#佐野元春 #ライヴレポート


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