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2014 AUTUMN TOUR FINAL 東京2日目

11/30 佐野元春&THE COYOTE BAND 2014 AUTUMN TOUR at 渋谷公会堂 2日目ライヴレポート

終盤でローディーさんが赤いヤツ(ストラト)を持ってくる時、僕はいつも考える。
NYから流れて来たエンジェルか、ラジオの歌か、どっちだろう?と。先が決まれば自ずとアンコールの時も決まってくる。
先に観た大阪と熊本。赤いヤツの曲順は逆だった。さあ、トゥワーオーラスはどっちが先だ?

ここで初めて演奏したのは1981年(その時に来てくれた人もいるんでしょ?)、そう言っていた。
代々木のオリンピック選手村にその5年後に来たんだけど、渋谷公会堂ってすぐそばだったのか!

今回秋トゥワーは再びライヴハウスサーキットで、オーラス渋谷2デイズはその中でも数少ないホールコンサート。
先の大阪でもそうだったけど、今回のホールコンサートでは開演前のステージは幕が閉まっている。
それこそ80年代とかは他のバンドのライヴでも幕閉まってたりしてたな。

楽器が鳴り始め幕が開くとバンドメンバーは既に居てって、それはそれでいいんだけど、
コヨーテバンドに関しては、右手を挙げた深沼くん先頭に入場って言ういつもの風景が見れないのは少し寂しい。

ダン ダン ダン ダダ ダン ダン ダン ダダ~♪

小松くんのドラミングが始まると幕が開いてく。右に位置するカーリーさんはテキサスロングホーンのポーズで右手を掲げ、そしてアッキーのギターに続く。

聖者が来ないと不満を告げてるエレクトリックギター! 深沼くんのそばで棟梁がアッキーを指差す。

今回トゥワーはコヨーテテーマがない。ナポレオンフィッシュで始まるならそれも有りか。オープニングが他の曲だったらバンドと一緒に棟梁も出て来ることになる?通常ホボキンバンドでもそうだが、棟梁は少し後から入ってくる。
もっとも、2012年のアーリーサマートゥワーも同じナポレオンフィッシュで始まったが、あの時はコヨーテテーマがあった。

マイクスタンドにはブルースハープ(ハーモニカ)。次はスターダストキッズ!セットリスト知らなくてもそこまでは分かる。

この街のノイズに乾杯!…はライヴ後か(笑)。そして高速ダウンタウンボーイへ。流れ的には大阪と同じかな。くわえタバコのBlue Boyゼスチャーはなかった。

コヨーテバンドでリリースした二つのアルバム。まずはコヨーテからBoy’s Life。風を切って歩いて行け。
そして、

「上手くいってるヤツ、調子のいいヤツ。ほっとけばいい。でもそうでないヤツにはどう言葉をかけていいか分からなくなる。僕はソングライターだから、そんな時には思いをメロディにして。」

この時の歌い出し、座ってと言うゼスチャー。

何もやる気が出ないのは君のせいだなんて思わないで。

Zooeyからのリードシングル。この先へもっと。
しかし、打ち上げたもの数え切れないってなんだよ。揚げ足取り。誰だって間違えはある(笑)

「アルバムを作る時、どんな曲を頭に据えるかをいつも考える。90年代の初めのザ.サークル。あのアルバムは欲望と言うスローな曲から始めてます。みんな覚えてる?大抵はアップテンポな曲から始まります。概ね、間違いない。」
「仕事に疲れて夜空を見上げる。案の定曇ってる。でも時々星が見えることもある。そんな中で一際大きく輝く星がある。その星は僕らの営みをやさしく包み込むように見守ってくれている」

先に観た2公演では躊躇った祝福の瞬間、世界中!のところのラウンドさせる指差し、僕もやりました(笑)

シュンスケくんのあとに深沼くんのギターへ続く時、いつも、おおー!ってなっちゃう。そして間奏のギターも深沼くんなのね、この日知った(笑)

そして、

「どこか超えてる。スーパーなんだよ!どこかケミカルな男性に対し、女性は、ナチュラルなんだよ。続けて言うと…」

熊本で歌詞間違ったと思った詩人の恋の出だし。そうじゃなくて、歌詞ちょっと変えてるんだね。

君と過ごしている日々
あとでれくらい
一緒に居れるかなんて
誰もわからない

制作中の新しいアルバムから。

「君がいなくちゃ 君がいなくちゃって、15歳みたいなこと言ってって思ってるでしょ?この曲は15歳の時に書きました。そして、今の僕の言葉を少し足して、コヨーテバンドのみんなと録音しました。」

もう一曲新曲の後、まるで夢を見ているような気持ちのあの曲。好きな曲の上位。

「92年のアルバムSweet 16。このアルバムからはシングルヒットが出てます。約束の橋。」

場内大歓声。

「正確にはこの曲は89年のナポレオンフィッシュ~に入れた曲。最初にシングルカットした時はチャートの11位とか12位とか、まあ、その辺りをこう(指を上下)。それがあるドラマの主題歌になったらボーンって!(上を差しながら)」
「なんだよって!もっと早く気づいてよ!って(笑)」
「若いファンから、佐野さん。そろそろシングルヒットをお願いしますってよく言われる。シングルヒットは僕一人の力では生まれない。」

シングルヒットとティンカーベルの関係の話(笑)のあと、

「詩を知ってる人がいたら一緒に歌おう!」

この曲、もう、この後に続くSOMEDAY的な感じになってるね。特にドラマの当時の若い人たちには。
ナポレオンフィッシュアルバムではサキソフォーンのパートはシュンスケくんのキーボード。

僕はSOMEDAY歌いません。バンドメンバーと一緒にコーラス隊。

そして、ローディーさんが赤いヤツを持って来た。さあ、今夜はどっちだ?

「僕はテレビよりラジオが好き。みんなは新しい音楽をどこで知るの?」

自分はラジオから知ったし、ラジオ好きすぎてラジオの歌を2曲作ったと。

「一つは80年代に作った悲しきレディオ。別に悲しくないのに。」
「そしてもう一つはコヨーテに入れたラジオデイズ。みんな知ってる?」

この夜の、ムード盛り上がれば~♪ も1発OK。なんで?(笑)

35年間応援してきてくれてるファンへの感謝と合わせて、今回のトゥワーでは新しいファンへの謝意も忘れない。

古い人たちも 新しい人たちも

愛する気持ちさえ分け合えれば。

「こんなご時世だ。テレビや新聞からは良いニュースは聞こえない。例えば、隣の国の悪口を言って憎しみのスピーチをやる。それに何の意味があるんだ?(そんなのは僕の心には入ってこない!と熊本では言った)僕の拙い経験から言うと、憎しみの先にあるのは暴力だ!どう思う?」

今の政府には欺瞞と気取りしかない、自分は選挙に行くとも。僕らにできる国のための準備ってなんだろう。選挙での意思表示だけだろうか?おっと、ライヴレポートらしくないテキストになってしまった。棟梁のMCふうに(笑)

「愛する気持ちさえ分け合えれば I love you,You love me 佐野さんそんなの知ってるよって、古いファンは言うかもしれない。でも初めて来てくれた人もいる。新しい人たちには優しくしなきゃならない。」

新しい人たちだけでコール & レスポンスのあと会場全員で。本編終了。

黒いTシャツに着替えて再度棟梁登場。佐野さん、その歳にしては考え方が若すぎるよってよく言われる。確かに肉体は滅んで征く。けど、ここ(頭)とここ(ハート)は若いままだ!そうだ、僕もだ!

赤いヤツ、再び。「Dance?Dance!Dance!」デビュー曲。

曲の終盤、小松くんの横で大車輪奏法?の棟梁。すると、案の定?シンバルに手をぶつけて。小松くんがフォローするとやるね!とでも言いたげに、にこりとして、小松くんに合図。
棟梁とアッキーがドラムセットの前で膝をつく。やや遅れてカーリーさんもそこに加わる。
どこで入るのかな?と思ってたら、完全にタイミングを逃したまま微笑む深沼くん。熊本では4人でやってる。

そんな時、小松くんは、「いやあ、そんな恐れ多いですよ」、とでも言いたげな笑みでやや立ち上がりながら叩き続けてる。
一旦みんな楽器を置いた。途中、「最終日だけど、終わりたくないんだ!」と棟梁も言っていたけど、まわりももっとって言ってる。そう、この先へもっと(笑)

メンバーが円陣を組む中にカーリーさんが少し遅れる。何を演るかの?ミーティングだけど、これはフェイク、演技だろう。何を演るかは決まっていて、だからカーリーさんは「えっ?」てな感じで円陣に入っていた。メンバーがポジションにまた着くと、終盤「今夜はパーティだ!」って言ってたことを踏まえ?ナイトライフで幕。そしてトゥワー楽日恒例のトゥワークルーの紹介。

僕の秋トゥワーもこの夜で終わった(笑)。良い夜だった。良い演奏だった。ほんっと良いバンド、凄えバンドだよ、コヨーテバンドって。カーリーさんが今見ておいた方がいいって自分で言うだけある(笑)

最近はボヘミアン.グレイブヤードの時の、冒頭のバックライトを受け立ち尽くし(この時の姿はウィンタートゥワーDVDジャケットみたいな感じ)、そのあとのゆっくり前へ出て行く場面のマネばかりしている(笑)。

熊本でも言っていたがこの日も、来年はもっと大きなところで演るって言ってた。35周年のトゥワーも楽しみだ。

THE COYOTE BAND
佐野元春:ヴォーカル、ギター、ブルースハープ、タンバリン、マラカス?
深沼元昭:ギター、バッキングヴォーカル
高桑圭:ベース、バッキングヴォーカル
藤田顕:ギター、バッキングヴォーカル
小松シゲル:ドラムス、バッキングヴォーカル
渡辺シュンスケ:エニイキーボーズ、バッキングヴォーカル

…and
サカグチ マコト:エアギター、バッキングヴォーカル(大阪、熊本、渋谷公演2日目のみ。笑)

#佐野元春 #ライヴレポート

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