それは気候かリゾットか【Sandwiches #72】

　つい昨日「梅雨は終わったのかしら？」なんて書き添えておりましたが、あれですね、ぜんぜんそんなことはございませんね。過去の投稿を振り返れば5月半ばにも「もう梅雨入りですねえ」なんて適当なことを宣っておるし、梅雨についていっさい無知であることを晒すばかりの「Sandwiches」です。お恥ずかしい。

　今週はあたらしいリリースが続くこともあって、「短い日」の多くをお告知に当てさせていただいておりました。じっさいのところ告知っちゅうのはずるいもんで、だいたい書くべきこと、書きたいことが決まっているぶん迷いがない。さっさっさっ、と筆が進んでらくちんなのです。

　しかして毎度がそんなアナウンスばかりでは当初の「Sandwiches」の精神がゆらいでしまう！ そんな危惧もあって、だってね、そもそもこの連載の根っこに潜ませていた私的なコンセプトといえば「活字の本にしても読むに耐えうるテキストを」というようなことで（72日目にしてはじめて言いました）、それがもうがらがら崩れてしまっておることは明らかよ、ちょっぴり挫折の感なのよ。あとしばらくは続ける気でおりますが、まったくこなすだけの作業になっては元も子もございません。

　やあ、だがだが最近のこのやるせなさ、けだるさと言ったらどうしたもんか？ もしもこれが低気圧なんてもののせいならば、諸々の停滞の理由としてまるっとおっかぶせてとんずらきめこみたい。たい、けれども、わたしにとって「低気圧」とは「梅雨」と同じくらいに摩訶不思議な抽象的概念であって、それと断定することもなかなかできんのです。いまどき「Googleで検索しなさい」のひとことで片付けられもしましょう、でもそれすら億劫なありさまなのよ。わかっていただけますか。

　そいや、粘ついたムードをなんとかポジティヴに打破できんもんか、そう考えて、昨日はSNSでみかけたスペシャルな料理をつくってみた。ご存知の向きもおるやろか、「6Pチーズでつくるかんたんリゾット」みたいなやつでございます。つくりかたは極めてシンプル。研いだお米に6Pチーズを入れて炊く、炊き上がったらブラック・ペッパーをふって混ぜる……と、たったそれだけで、とっても美味しゅうございました。

　ただなにがスペシャルかって言ったら喜びよりも罪悪感ね、ずずんとのしかかるそれこそあれだ、低気圧なんてメじゃないほどのプレッシャーで、こんなことばかりしとるから一向さえないままなのか、ああ、とかく頭をかかえて一路、週末です。

●本日の一曲

　まさにいまのわたしの心情を歌っとるように聴こえます。おうおう……。

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