エホバの証人の研究生(1)

エホバの証人の高校生の兄弟に訪問を受けて、聖書研究が始まりました。

場所は私の家の近くの公民館でした。

研究に使われたのは当時、研究用に使われていた小冊子(ブロシュア)で「見よ!わたしはすべてのものを新しくする」でした。

自然の綺麗な庭園のような楽園で、何人かの人種を越えた人々が、楽しそうに話している表紙でした。

研究の形式は、ブロシュアに書いてある文章を読み、下の幾つかの質問に答えるというもので、質問に対する答えを文章内から探すのです。

思えばこれが、組織の考えを自分の考えにするための導入編だったのかもしれません。

研究生はやがて、王国会館と呼ばれるエホバの証人の宗教施設の集会に参加する事を勧められます。

小冊子や出版物などのテキストに書いてある事を読んで、質問に自分の考えで答えるのではなくて、文章内から答えを探すのです。

この繰り返しによって、自分の考えではなく組織の考えで話したり行動したりするようになり、組織の考えを自分の考えだと思うようになります。

研究には、研究参加と言って、会衆の兄弟姉妹が参加、もしくは加わる事があります。

私の聖書研究は、時々研究司会者の家でする事もありましたが、ほとんどが近所の公民館で行われました。

お互い同い年の高校生という事もあって、高校は違っても、時間を調整するなどして会い、学校や同級生、趣味の事など、話が合ったのでした。

「見よ!わたしはすべてのものを新しくする」のブロシュアは、当時「見よ!の冊子」とか「見よ!のブロシュア」「見よ!」などと言って、省略されて呼ばれていました。

「見よ!」のブロシュアでは、この世になぜ悲しみや苦しみがあるのか、人はなぜ死ぬのか、イエスキリストの贖いについて、地上の楽園での希望などが説明されていました。

「見よ!」のブロシュアでの研究が終わると、「研究は続けられますか?」と聞かれて、私は「はい」と答えていました。

「見よ!」のブロシュアの段階の、まだこの時はそれほど洗脳は進んでいませんでした。

「見よ!」の次に研究に使われたのは、当時赤い本だった「あなたは地上の楽園で永遠に生きられます」でした。

この本は大きいのと小さいのがあり、私は大きい方で聖書研究が進められました。

そしてこの出版物から、徐々に洗脳が進んでいくのです。












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