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LUMIXレンズの修理代がめちゃ高かった件


先日、LUMIXのレンズ LEICA  10-25mm F1.7 を使おうとしたところ、いつの間にか壊れて(壊して)しまっていたようで、修理に出しました。

状況としては、AFを作動させていなくてもカタカタなりながらAFを動かそうとしているような挙動が見られるといった感じです。

内部のフォーカスをコントロールするパーツが壊れたのかな?と思います。

パナソニック公式から修理の申し込みをして発送しました。翌日到着し、その日のうちに見積もりのメールが来ました。
修理代金はなんと同じ中古の同じレンズが買える金額でした。

「LUMIXの修理代金は高い」という話は前々から聞いていた話ではありましたが、実際その金額を目にするとやはり驚き、そのことをXで呟きました

すると、それが拡散され、「パナの修理代金は…」みたいな話になったため「ちょっと私の思いと違うなと」と思い、一旦は当該ポストを削除しました。

今回はパナソニックの修理について、私なりの考えをまとめようと思います。

パナソニックの修理について

修理価格の見積もりメールが来て、私から聞きたいことを返信したのですが、先方から電話をくださりいろいろと話をしました。

平身低頭で、話し方や応対の仕方について特に悪い印象はなかったです。
まずはパナソニックがどんな修理をしているのか、今回やりとりしていろいろと分かったので、その事実を記載しておこうと思います。

【修理】の場合と【新品交換】の場合がある

LUMIXの修理では、分解し不良部品を交換して修理で対応するのパターンと、修理せずに新品交換で対応するパターンがあります。

今回の修理について、確認したところ「新品交換」での対応とのことでした。

しかし、ここで私は疑問を持ちます。


レンズにより【修理】できないレンズがある

以前に見たLUMIX公式noteで、このような記事がありました。

上記noteより引用

(修理の際には費用優先の修理も選べるようになったみたいな話も聞いてたんだけどな…)
そう思いながら、このことを修理担当窓口に聞いてみました。

すると、応対したオペレーターさんが教えてくださったのが、

LUMIXのレンズでは、製造メーカーが分解修理を受け付けているレンズと受け付けていないレンズがある
今回、修理見積もりに出されたレンズは修理を受け付けていないレンズのため、新品交換での対応となり、非常に高いお見積り金額になってしまうので申し訳ない。

といった感じでした。(若干言葉は違うかもしれません)
内心、「そうならそうと、最初からnoteに書いてくれれば納得できるのに…」と思いました。


新品交換した場合の保証期間は?

パナソニックの製品で修理した場合には修理品に対して3ヶ月の保証がつくそうですが、新品交換の場合はどうなるのか尋ねました。

すると、新品交換の場合も同様で3ヶ月の保証だそうです。


修理品の支払い方法は?

修理代金が高額になる為、どのような選択があるのか尋ねました。

一般的な修理と同じで、代引きで現金でのお支払いとなるそうです。
ここはカード払いや事前振込での対応をしてもらえると嬉しいなと思いました。

以上が私がパナソニックの修理担当の方に確認したことです。

修理についての私の考え

続いて、今回の修理見積もりを受けての私の意見(主観)を書いておきたいと思います。

レンズは資産

カメラ界隈でよく、「ボディは買い換えても、レンズはそう買い換えることはない。だからレンズは資産」という言葉を聞きます。
構造がシンプルなマニュアルレンズなら壊れることも少ないのでしょうが、最近の電子パーツが含まれたレンズは絶対に壊れないとは言い切れないと思います。運悪く残念なことに自然故障する場合もあります。
レンズは資産だからこそ扱いには気をつけなければなりませんし、運悪くレンズが壊れてしまったときのために自分で防衛策をとらなければならないと思います。

壊れて困るなら保険に加入しておけ

「壊れて困る高いレンズを持ってるなら保険に加入しておくべき」というのが私のスタンスです。

仮にレンズが全損する事故に遭って買い換える必要が出た場合に、その金額が自分にとって大したことない金額かどうかで考えてみてください。
それで「高くて買い直せない」と感じるのであれば、延長保証なり保険なりプロサービスに加入すべきです。(プロサービスは業務で使用している方しか加入できません)

メーカーは瑕疵のない故障についてはちゃんと1年間は保証しています。
それ以上の修理については、結局のところメーカーが任意で対応してくれているだけです。
製造物責任法(PL法)でも、メーカーの修理対応を義務化するみたいな決まりはありません。

今回壊れてしまったのは誰が悪いでもなく、運が悪いとしか言いようがありません。
もし壊れて困るならその再取得費用の対策はメーカーではなく自身がすべきだと思います。 


新品交換対応のみという考え方

聞いた話によると、パナソニックのレンズは高額なレンズについては、そもそも修理対応はせず、新品交換のみで対応していると思われます。

これを良しとするのか悪しとするのかですが、もし修理対応すると個別に部品をストックしておかなければいけなかったり、修理するための人件費などの諸経費がかかってくるはずです。
さらには高額なレンズとなりますと、その構造や使用しているパーツも複雑になります

修理の工数を考えたときに、修理に10時間かかり人件費が1時間1万円だとすればそれだけで10万円かかってしまいます。それにパーツ代なども含めれば新品交換するのとそう変わらないとなる可能性も高いでしょう。

その辺も加味すると、修理対応するよりも新品交換で対応するという考えは分からない話でもないなと思います。

また、パナソニックのレンズは他社に比べると比較的安いものが多いような気がします。

Xでもアンケートしてみましたが半数以上が「安い」と答えているので、私だけの感覚ではないと思います。

これは私の想像なので確証はありませんが、
「本体価格が安くできるのは修理費用のコストを盛り込んでいないから」という一面もあるのではないかなと思いました。

実際に修理をしなくても、保守パーツの保管などにコストがかかります。
そういうことにお金を掛けないことで安価を実現できているのかなぁという気がしました(あくまで想像です)


保険的には修理代金が高い方が有利な場合もある

変わった見方かもしれませんが、保険的には修理代金が高い方が補償額が高くなって有利です。
保険の補償額は修理代金または商品の残存価格(取得した価格から消耗、経過年数に応じた減価額)のうちの安い方の金額となります。

よって商品の修理が新品交換しかない方が保険の補償額は高くなります

更に私の加入している保険の場合、修理しなくても保険金は下りるので、修理せずに保険金をもらって、同じレンズを使うのをやめて他のレンズを買うということも可能です。
※ご自身の加入する保険の内容をよくご確認ください。

よって自分の所有する機材に見合った保険にさえ加入していれば、修理代金が高いのはそんなに悪いことではないような気もします。

修理窓口は保険金を請求するための見積書を出してもらうための窓口くらいのものだと思っておけばいいんではないでしょうか。


トータルでは実はそんなに損しない

今回私の場合のかかった費用を見ると、
最初に中古で購入した価格が約15万円、保険の補償が(満額でれば)約10万円、修理(新品交換)費用が約15万円です。

計算してみると、

◎新品交換した場合
-15+10-15= -20で、20万払って新品のレンズがある状態ということになります。

◎修理しなかった場合
-15+10=-5で、5万円払ってジャンク品の10-25mmがある状態になります。

当レンズの新品販売価格はおよそ20万なので、その価格から考えると「意外とそんなに損していない」とも感じます。

ただ、できれば個人的には販売価格の半額の10万くらいで新品交換してもらえれば嬉しいところです。
しかし、そうすると故障品のレンズを入手して修理に出して新品交換してもらうような人も出てきてしまうので、その絶妙なラインが15万という設定なのかなと思います。
ちなみに、偶然か分かりませんが15万という金額はメーカー希望小売価格のちょうど半額です。


とは言え公式の延長保証の選択肢は欲しい

LUMIXの製品には1年間の保証のみついてきます。
他社ですと公式ECサイトで購入すると3年保証が付くところもありますが、LUMIXの場合、公式ECサイトで購入してもその保証が延びることはありません。

唯一、東京青山のLUMIX BASE TOKYOで購入すると2年延長保証サービスをつけるオプションがありますが、実店舗でのみの受付のため近くに住んでいるユーザー限定のオプションだと思います。

https://lumix-base.jpn.panasonic.com/files/encho_hosho.pdf

せめて公式ECサイトでも同様のサービスをしてくれたらいいのになぁと思います。

また修理で新品交換になった場合にも3ヶ月ではなく、1年間の保証をつけてもらえると安心だなと思います。

まとめ

パナソニックは修理代金が高いと言われるのも事実ですが、その裏でパナは本体価格自体が安いというのも事実です。
それは要らぬコストをカットして、少しでも消費者に安く良いものを提供したいという大阪の商人魂の表れではないかなと思います。

修理代金が高いと思うなら自分で対策すればいいんです。
そんなことで無理にメーカーに負担を強いるより、将来発売されるであろう未知の機種の開発に力を入れて欲しいと思う私でした。

最後までご覧くださりありがとうございました!!

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