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M&A担当者必見!効率的なM&Aソーシングを実現するためにプロが勧める3つのTips

皆さんこんにちは。M&A Cloud Advisory Partners(MACAP)の源と申します。今回は、事業会社のM&A担当者の方々に向けて、皆様が効率的にソーシングができるようになるための情報提供をしたいと思います。しばしお付き合いください。

自己紹介

私がこのオウンドメディアに著者として登場するのはまだ2度目ですので、まずは自己紹介からさせてください。名前は源道直(みなもとみちすぐ)と申します。鎌倉殿で言うとだいたい34人目になります。

経歴としましては、新卒で双日株式会社に入社しまして、資源・エネルギー、不動産、輸出金融も含め、広くストラクチャードファイナンス関連業務に従事いたしました。その後、M&Aマネジメント室において、化学、資源・エネルギー、不動産、消費財、自動車・機械、社会インフラ、医療セクターのM&Aを担当しておりました。また、同時にPMIの制度設計(規定・決裁)にも従事した後、2020年から今のMACAPに転じております。

実は以前、動画で自己紹介をした記事もありますので、よろしければご覧ください。

この記事を書こうと思った理由

もしかしたら事業会社のM&A担当の皆様は「自社の事業とシナジーのある案件紹介が全然来ない」というお悩みをお持ちではないでしょうか。実は私も前職で何度かこの悩みを抱いたことがあります。

「テクノロジーの力でM&Aに流通革命を」をミッションとするM&AクラウドでM&Aアドバイザーとして勤務するようになってからも、M&Aに携わる者として同じような悩みを相談されることが多くあります。

そこで、企業のM&A担当者様とM&Aアドバイザーとのコミュニケーションがもっと効率的に行えるよう、すぐに実施できることを厳選して皆様にお伝えすれば、似たような悩みを持たれている全てのM&A担当者の方々に対する有益な情報提供になるのではないかと思った次第です。

M&A担当者がすぐできる3つのTips

思えば私も事業会社のM&A担当者として勤務していた頃は、M&A仲介業者さんから紹介される案件が、自社の事業内容と全くシナジーがないという経験をしたことが結構ありました。私が何度説明しても、あまり理解していただけないケースもあり、歯がゆい思いをしたのを覚えています。

その一方で、今のMACAPに転職してからは、事業会社のM&A戦略というものは、実は様々な考え方があり、多種多様であることを日々感じており、現在も勉強の日々を過ごしています。

そんな私の経験から、効率的で良質なソーシングを実現するために、事業会社のM&A担当者がすぐに実践できる3つのTipsをご紹介したいと思います。

(1) M&A戦略やM&Aニーズに関する資料を手渡す

M&A戦略に関しては、企業のM&A担当者が口頭でM&Aアドバイザーに伝えていることが多いと思います。伝える側であるM&A担当者は、M&A戦略策定の背景から十分理解していますので、相手にも当然自分と同じレベルで伝わっているだろうと思ってしまうことがあります。

しかし、M&Aアドバイザー側は、戦略策定の背景までは説明を受けていないことが多く、伝えられたキーワードのみでM&Aニーズを理解してしまっているケースが結構あります。そこにギャップが生じてしまいます。

これを避けるために、M&A戦略をまとめた資料を作成して彼らに手渡しておくことをお勧めします。これによって彼らの理解がより深まり、案件探しがスムーズに進行していきます。

その際には「なぜM&Aをするのか」や「何を買収したいのか」という基本的な事項に加え「M&Aによって解決したい課題は何か」という点も記載しておくと良いです。

そうすることで、お互いのM&A戦略に対する理解が深まり、より実のある情報交換ができるようになりますから、結果として、自社の課題によりマッチした案件が紹介される可能性が高まると思います。

(2) M&Aチームのメーリングリストを作る

ご存じの通り、昨今では人材の流動性がとても活発になってきています。事業会社のM&A担当者は自社内での異動やPMIによる買収先への出向、あるいは転職などの理由によって、その企業から突然いなくなってしまうケースが結構あります。

このような事態が生じると、事業会社のM&A担当者とM&Aアドバイザーが直接つながっていただけの場合、事業会社にとってソーシングチャネルを1つ失ってしまうことになります。

この機会損失を避けるために、M&A案件の受付窓口となるメーリングリストを作ってM&Aアドバイザーに通知しておくことをお勧めします。M&Aアドバイザーからの連絡は全てそのメーリングリスト経由で受け取るようにすれば、不測の事態が生じてもソーシングチャネルが閉じてしまうことはありません。

(3) NG理由を共有する

事業会社がM&Aアドバイザーから案件を提案された際に「これだと検討は難しい」「会社とのシナジーが見込めない」とだけ回答されるケースが結構あります。ただこれだけだと、どの点を改善すればその会社のM&A戦略に沿った提案ができるようになるのかについてM&Aアドバイザー側が学習する機会を持てず、今後も相変わらずニーズを外した案件が持ち込まれ続けることになってしまいます。

これではお互いに不毛な時間を過ごしてしまう恐れがありますので、NG理由についても可能な限り共有されることをお勧めします。なお、お断りの理由としては次のような点を明確にされると良いと思います。

・買収予算(部署や事業毎の予算の最大額)を超えている
・バリュエーションが許容できない(マルチプルが高い等)
・事業上の関連性が低い、シナジーが薄い理由(市場規模が乏しい、ユーザー層が異なる等)

最後に

上記3つのTipsを参考にしていただいて、ぜひ効率的で良質なソーシングに役立ててください。M&Aに携わる当事者の業務量が減り、もっと多くの良いM&Aが行われるようになれば私としても嬉しく思います。

M&Aクラウドは「テクノロジーの力でM&Aに流通革命を」をミッションとして掲げ、M&Aのブラックボックスを解消し、M&AをUPDATEすることを目指している会社です。今回ようなM&AソーシングやM&A戦略に関する悩み、相談がありましたらお気軽にご連絡ください。

最後までにお読みいただきありがとうございました。