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2012 C-Tornades⑦ 「Basketball Coachとは何か」

USAコーチ研修7日目。
この日はサイバースポーツのエイニー・ウッズコーチのお宅にお邪魔して講義を受けました。

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サイバースポーツはバスケットボールのゲーム解析ソフトで、習熟すればリアルタイム入力も可能。
シュートアテンプト、得点、リバウンド、アシスト、スティールといった通り一遍のスタッツだけじゃなく、時間帯ごとの相手の陣形や、ディフェンスでの貢献、シュートエリアやセレクションまで細かくゲームを再現します。
さらには大会ごとやリーグごとなんかにその分析されたゲームをサイトにアップロードして、みんなで共有するという仕組みまであって。

アメリカの大学のリーグでは、ゲームの様子はお互いのチーム関係者誰もが観られるようになっているとか。
ビデオを入手できたチームが一方的にスカウティングができて、そうでないチームは不利!なんてことはあまり無いということになります。
さらにはこの解析されたデータも共有できるということで、各チームのベンチの情報量という点ではイーブンということに。
ゲームの分析とゲーム内容を公開・共有することの意味について考えさせられます。

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コーチ・ウッズのお宅のリビングのテーブル。
作戦盤ですねw

お昼に飲茶をいただいた後は再度ECBAへ。
ここではもっともっと長い時間過ごしたかったかなぁ…
怒声なんて無いのは当たり前。長々とした説明もほとんどありません。
シンプルにドリルのポイントだけを伝え、あとはチャレンジを称賛しまくる。

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ドリルは段階を踏んで「分習」からよりライブに近い形に積み上がっていくので、選手たちのチャレンジもしっかりいい方に繋がっていきます。
とにかくバスケ指導に対する考え方について、一瞬一瞬が再発見させられることばかりでした。
ちなみに何度かお邪魔した中で、KD35ことケビン・デュラントのジャージを着た子は2名w

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ブレイク・グリフィンもいましたw

夜はUW女子のゲーム組とSPU(男子)のゲーム組に分かれて観戦。
私はUWへ。
3年前Bank of America Arena だった体育館はAlaska Airline Arena に変わってました。
3年前にFreshmanで練習してた選手が、Seniorでチームの大黒柱として活躍してました。
(体型も文字通り大黒柱って感じでしたw)

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こういうのって、継続的に訪れることでしか得られない感覚でなんとも嬉しい感じでした。

ギャラリーで注目したのは、地元チーム贔屓や相手チームへの容赦ないブーイングもさることながら、結構なお歳の方も一定割合が(男女関係なく)会場で配布されたスコアシートにスタッツを記入していることでした。
この光景、実は研修序盤に観戦したWSUでも見受けられまして。
これ、凄いことですよ。
ギャラリーが単なる「応援席」にとどまらず、ベンチの視点を持ってるわけですから。

先に紹介したサイバースポーツなどの解析ソフトや、こうしたギャラリーの視点。
選手の情報やチーム戦術などに関しても詳しい"観客"。

こうなると、ベンチのコーチ陣に求められるのは、持ってる知識や情報量なんかじゃなく、それぞれの理念や哲学に基づいた「選択」「判断」だったりしますよね。
あるドリルを知ってる、ある戦術を知ってるってだけではギャラリーと同レベル。
如何にそのコーチの考えるバスケット観をゲームで表現するのか?ってことにかかっているわけです。
いやー、これは深い。
問われてるのは下手するとその人の人生観だったりしてね。

宿舎に帰るとSPU組は既に帰宅してて、超ハイテンションで「男の料理」を展開しておりましてw
樋口監督、YASUのはしゃぎっぷりと「ついていかれへんわ」的な早川監督のテンションが最高でしたw

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画像は分厚い肉を前ににんまり笑う飯島康夫w
いい笑顔ですw



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