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【映画評詩】「生きるための選択」

すがりつく奴らは追い払え
生きるために
持っている奴らから奪うのだ
生きるために
争いには勝て 手段を選ばず
生きるために

生きるためなら
普通の人だって 何でもやる
人殺しもいとわない

大災害の後
無力になった人びとはどう生きるのか
生々しく描かれたその姿を 見た

キラー・スマイルで鳴らした
国際的俳優イ・ビョンホン
ニヤつくこともなく
黒いものを抱えた男を演じる

予想外の事態が起きたとき
自分最優先で
生きねば
生きねば
サバイバーにはなれない
自分以外の人命は限りなく軽い
気持ちの強いものが 生き残る
スクリーンに映るその世界に
心は重くなる……

だが しかし
この映画が描く世界は嘘っぱちではない
2024年早々 日本を襲った災厄
幸い 助けを求める人びとに
多くの助けの手が伸びている
列島激震 全国民が窮地に追い込まれてはいない

こんな災厄が 己が身に降りかかれば
たまったものではないのだけれど
愛とか平和なんて
一切無視される世界が
かつてこの国にあり
今も他の国にはある

そういうことだ

eiga.comレビュー

「コンクリート・ユートピア」 公式HP


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