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自然の中で子どもたちと関わりたい!きっかけは高校時代のボランティア

現在、大学生の奥悠耶さん。那珂川市から油山まで自然を感じながら歩く、日帰り体験企画を小学生・中学生を対象に実施しようとしている。奥さんが子ども達との体験活動を始めたきっかけは、高校時代のボランティア活動が深く関わっている。

チャレンジ目前で中止に

高校生1年生の2020年12月に、学生団体ラポールに入った。学生団体ラポールとは、ボランティアをしてほしい人としたい人を繋げる活動をしている団体。柏陵高等学校に入学した当初にラポールの紹介があり、その存在は知っている程度だった。その後、所属している登山部の顧問でラポールに関わっていた福泉先生からの後押しもあり、ラポールに入ることを決めた。

コロナでなかなか活動ができずに時は過ぎてゆき、最初の活動は、朝倉市杷木での柿農家の手伝いだった。福岡市内でコロナウイルスがやや落ち着き始めた高校2年生の春のことだ。

九州北部豪雨による災害復興支援で何かできることはないだろうかと考え、福泉先生のつながりで杷木の一般社団法人Campから現地の話を聞き、柿の摘蕾ボランティアをすることになった。柿の摘蕾時期である6月を目指して、ボランティア計画や参加者を募ったり作業を問題なく進めていた。

しかし摘蕾の直前、杷木町でコロナウイルス感染拡大の不安もあり、ボランティア活動はやむなく中止となった。やっと活動できると思ったが、またコロナに阻まれた。

程なくして、3年生が受験で引退することになり、団体の代表を務めることになった。柿農家の手伝いをあきらめきれず、学生団体ラポールのメンバーと一般社団法人Campと再度話し合いをした。次の収穫時期である12月を目指して活動の再開を決めた。収穫準備を進めていく中で、収穫の翌日に柿販売も行ってみることになったが、販売する場所の問題があった。

ちょうどその頃、参加したまち活UPなかがわトークイベントで出会った木藤亮太さんと話しをすることができ、まち活UPなかがわに相談することを決めた。

まち活トーキングイベントで新たな出会いがあった

日程が差し迫っている中、すぐに面談を行い、こととば那珂川の協力により、ナカイチの1階ロビーで販売できる運びとなった。

2021.11.10 初回面談の様子

ラポールの仲間と苦難を乗り越える

収穫ボランティアは、野間中学校・長尾中学校・那珂川中学校・那珂川南中学校などの中学生に声掛け、さらに福岡女子商業高等学校やその他ボランティアに興味のある高校生、学生団体ラポールの知り合いの参加があり30人ほどになった。

収穫当日の12月4日は柏陵高等学校に集合し、みんなでバスに乗り杷木町へ。はじめまして同士の人たちが多く、お互いにコミュニケーションを取るためにミニゲームなどのアイスブレイクをしたのちに収穫を行った。収穫後は杷木町の災害復興の現状を知ってもらうために一般社団法人Campから説明を行った。現状を知ってもらいつつ、災害復興支援ボランティアと学生団体ラポールの活動を紹介したことで、新たなつながりができ、那珂川市内での活動にも声がかかるようになった。

翌日の12月5日に10人ほどで博多南駅前ビルナカイチ1Fで柿の販売を行った。最初は立ち寄ってくれる人はあまり集まらなかったが、博多南駅の連絡通路でチラシの配布し、なぜ柿を売っているのか・朝倉市杷木町の現状・学生団体ラポールの紹介したことで、興味を持ってくれる人が柿を買いに来てくれた。また、色々な人が駅前ビルで柿の販売を行っていることをSNS等で紹介・宣伝をしてくれたこともあり販売していた柿は完売した。

コロナの禍中で計画が乱れて気持ちの浮き沈みもあったが、学生団体ラポールの仲間のおかげで頑張れた。

柿販売の様子

活動報告の機会が急増

まち活大集合Vol.4には学生団体ラポールとして登壇し、柿の収穫・販売の活動報告を行った。学生団体ラポールの活動をより知ってもらうことで、新たなつながりができ、那珂川市内での活動にも声がかかるようになった。

2022.03.19 まち活大集合Vol.4

さらに、柏陵高校で「木藤と語る会」を開催し、柿の収穫&販売の振り返りおよび今後の学生団体ラポールについて相談をする機会もつくった。

2022.03.23 柏陵高校で開催した「木藤と語る会」

これ以降、これまでの活動を紹介する機会が増えてきた。
探求学習を実行した全国の高校生が集まり活動の発表を行う「全国高校生MY PROJECT AWARD」に参加。全国審査までは行けなかったが、西日本の中で選ばれる地域特別賞を受賞した。
また、高校3年生の時には福岡市科学館で開催された「わたしのSDGsアワード」で発表をした。

第3回みんなのSDGs展「わたしのSDGsアワード」の様子

自分と同じような体験を子ども達にも

さまざまな困難がありながらもこれまで活動ができたのは、福泉先生と学生団体ラポールのメンバーの存在だと語ってくれた。特に同級生の陳くんが、どんなときも隣にいてくれたから頑張れたと。

そして、多くの大人たちとの出会いがあった。まち活UPなかがわの木藤さん、福津市を拠点に全国で活動をする山口覚さんから影響を受け、第一期まち活チャレンジャーの江口さんと田中さんからは支援をいただいたそうだ。その他にもたくさんの大人たちが支えてくれたと語る。

奥さんは小さい頃から自然体験活動に参加をしている経験から、もっと多くの子たちに自然を体験してほしいという思いが芽生えてきたと語ってくれた。その夢を実現するためにまち活ティーンズプロジェクトにも参加し「子ども達が自ら考え挑戦することができる体験プログラム」を企画した。

現在は大学に通いながら、Nakagawa Active Clubを設立した。一般社団法人0村CCにも所属し活動をしている。今でも変わらず活動し続けているのは、自分より年下の子たちと自然に関する企画をしたいという思いが原動力だと語ってくれた。

彼にはこの活動の先にみたい風景がある。

『自然の中で遊ぶことが自然体験と言われるようになったこの時代に、この人のところに行けば野遊びができる!自然と触れ合える!といったように自然に感じてもらいながら、子供達と森や川など自然の中で一緒に遊んでいる・学んでいる風景を見たい』と教えてくれた。それを見られるのは、そう遠くないかもしれない。 (まち活事務局:denden)

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