第10回Social Breakfast/ 『社会を変えるクリエイティブとは』
社会を変える朝ごはん「Social Breakfast」の第10回を、⻁ノ⾨ヒルズのOVAL CAFÉで開催しました!
SOCIAL BREAKFASTとは?
社会のためにと一歩踏み出したいけれど、何から始めたらよいかわからない。社内外の人たちとソーシャルグットで繋がりたい。先駆者に学び、社会を新たな視点から眺めてみたい。という若者が気軽に集える場(朝食代無料です!)をつくりたいと考え、森ビルさんの協力のもと、第一、第三木曜日に実施しています。
※2024年からは実施が火曜日になります。
第10回では、「社会を変えるクリエイティブとは」をテーマに、コピーライターとして活躍するだけでなく、その技術を活かしてNPOや社会サービス、NPOや社会サービスやスポーツチームのプロボノも行っている竹田 芳幸さん、そして株式会社電通入社後、コピーライター、クリエーティブディレクターとして、企業と社会を結ぶソーシャルプロジェクトやデジタルプロジェクトを数多く手がけてこられた並河 進さんのお二人にお越しいただきました。
お二人には対談形式で、過去を振り返りながら「クリエイティブに社会を変える」ことに対しての考えを語っていただきました。
ソーシャルデザインとは
「ソーシャルデザインとは、世の中のひと、ひとりひとりが、社会のために自分にできることがあるんじゃないかと考えていくこと。
プロジェクトとかアクションとかを考えていくということなんです。」とおっしゃられている並河さん。
現在でこそSDGsや環境保護などといった考えが浸透していますが、当時は社会貢献に対する意識今ほどは高まっておらず、クリエイティブな要素も含まれていなかったそうです。並河さんは「social design」という言葉を世に広めた一人と言っても過言ではないでしょう。
始まりはトイレから?
並河さんがソーシャルデザインに取り組まれるようになったきっかけは、2008年に王子ネピアさんと「ネピア千のトイレプロジェクト」を開始したしたことだそうです。
このプロジェクトをお手伝いしたことがきっかけに、本格的に社会貢献に対して取り組まれるようになったとのことです。
このプロジェクトでは、商品を購入した価格に対して景品を還元するという「ベタ付け景品」の予算をトイレ支援の寄付金に充てることで実現しました。衛生環境が悪いことで、命を落としている子供たちがいる。「トイレを支援する」ことで助けられる命があるという気づきから生まれたプロジェクトでした。
今でこそ、SDGsなどといった社会のための活動は広く受け入れられていますが、当時はどのような反響があるかは全くの未知数。商品を買うことで社会貢献に繋がるというこのプロジェクトは、2008年から2020年の間に、東ティモールの5歳未満の子どもの死亡率を約36%改善に貢献された。
■日本UNICEF協会 世界手洗いの日
https://handwashing.jp/
世界手洗いダンスの歌唱(作曲)は並河さんだそうです!
■日本赤十字社「ウイルスの次に来るもの」
「仕組み」を変える必要性。広がる領域
並河さんは現在も社会を良くするために多くの活動を続けられています。
伝えることで社会を変えていくなかで、「人々はSNSや資本主義など仕組みに取り囲まれながら生きていて、その仕組みに影響されて生きている」と感じた並河さんは身近なデジタルな領域から「仕組みを変える」活動にも取り組まれています。
「お金以外のもので交換できる仕組み」として始まった「WITHOUT MONEY SALE」ではは商品に対する愛を伝えたり、時間を提供することで商品が購入できる仕組みを提供しています。
また自身の闘病経験を通じて、支援をする側である第三者視点からの支援だけでなく、自身の体験したことの視点から電通社内で「メンタルヘルスラボ」の立ち上げにも尽力されたそうです。
こころの悩みは恥ずかしくない、弱みを見せてもいいのだという人の内面へ着目したアプローチもされています。
竹田さんの取り組み「渋谷はハロウィンの会場ではありません」
電通で並河さんの部下として出会ったという竹田さんクリエイティブに社会問題に取り組まれています。
2023年に話題になった渋谷ハロウィンでの「渋谷はハロウィンの会場ではありません」というメッセージ。プロデューサーとして参加された竹田さんの「はっきりと伝える」という選択で大きな事故もなく11月を迎えることができました。
自身も18年住んでいる渋谷のための活動で、並河さんと過ごして学んだことが集約された取り組みになったとおっしゃっていたのが非常に印象的でした。
まとめ
今回は旧知の中であり、言葉で伝えるプロフェッショナルであるお二人に、クリエイティブ×社会変革をテーマにお話をしていただきました。
ソーシャルデザインとは、世の中のひと、ひとりひとりが、社会のために自分にできることがあるのではないかと考えることから始まるように、身近なことからでもできることを探すことがより良い社会を作る第一歩なのだということを改めて実感しました。
改めてSocial Breakfastのステートメントを記します。(今回のゲストでもある竹田さんに作成していただいたものになります!)
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