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社会教育主事講習(島根大学)の学び・気づきのまとめ(2021年11月分)

 日々の学び・気づきについてメモを書いていましたが、後で振り返りができるようにまとめてnoteにも掲載します!

2021/11/10【気づきのシェア・グローカル人材育成とは?】

 グローカル(グローバル×ローカル)人材育成について、最近いろいろと考えている中で、もしかするとこういうことかなと思った仮説をシェアします。
・地域での社会課題に取り組むことを通じて、「地域内自己効力感」を育むことが第一歩。
・そして、地域に貢献した感覚が、地域への愛着の源泉となる。愛着がある地域にはいずれ何かしらの形で関わるようになる。
・「地域内自己効力感」の源泉となった社会課題と地域外の社会課題の共通点・類似性を伝えることで、「地域内自己効力感」が「地域外自己効力感」に昇華する(逆に「地域内自己効力感」が地域の外でどこまで通用するかは個人差に拠るところが大きい?)。
・この「地域外自己効力感」こそがグローカル人材の源。自分たちにとって大事なことは何か特別なプログラムを提供することよりも、域内外の課題間をつなぐ(ブリッジングする)ことなのでは?

2021/11/11【気づきのシェア】
 足し算の支援・掛け算の支援の考え方は、地域復興・振興の文脈だけでなく、ひとづくり・人材育成や組織開発の分野にも応用が利くなと。
 地域のテーマを扱った活動を通じた地域内自己効力感の醸成などでも、支援を伴走に読み替えると、足し算の伴走・掛け算の伴走というステージがそれぞれあるような気が。いきなりトップギアで伴走されたら、すぐバテて、もう走りたくない、走るの嫌いってなりますもんね。
 あと、組織の中で新しい取り組みを進める時の関係者とのコミュニケーションも、足し算のコミュニケーション、掛け算のコミュニケーションという感じで、いまいるステージとツボを意識することが大事な気がしました!

2021/11/15【問いのシェア&プチ勉強会やります】
 最近、何度か投稿している「足し算の支援&掛け算の支援」について、いま気になっている問いはこんな感じです。
(問いの前提となる理解)
・関係者の状態が整っていない中で、プロジェクトや活動を動かそうとしてもかえってマイナスになる。(関係者の状態(-)×プロジェクト(+)=結果(-)
・まずは関係者の状態を(+)にするための、丁寧な伴走(≒足し算の支援)が大事。
Q1.足し算の支援のゴール(=掛け算の支援のスタート地点)とは、どのような状態か(誰が、どのようになっている状態を目指すのか)Q2.掛け算の支援の成果を次の足し算にどうつなげるか。何に留意することが大切か。

2021/11/17【学びのシェア~還流とシャケと川~】
 今日は学びを通じたひとの還流について、いろいろと学びと気づきがありました!話を伺ってなるほどな~と思ったことをここにも書いておきます。
学びを通じた地域へのひとの還流のポイントを例えるならば「シャケ」と「川」だなと。
「シャケ」=地域に戻ってこようとするひと。
「川」=戻ってくるひとを受け止める地域。
「まぁ、どっちも大事ですよね」ということなんですけど、まず手をつけるのであれば「シャケ」が先か「川」が先か(そもそもこの二項対立が違うよねという意見もありそうですが)。
これまでは地域に還ってくるひと(=シャケ)をどう育てるかばかり考えていたのだけれど、「淀んだ川にシャケは還ってこないですよね」と言われると、なるほどな~と思わず唸りました。魅力ある「川」にする方も大事ですよね。
 あなたは「シャケ派」?それとも「川派」?あと、その「川」(=地域)の良さを教えてくれるのが「鳥」(=ヨソモノ)なのかなとも思いました。

2021/11/18【学びのシェア~還流(その②)】
 昨日のワークでもほんと学びが多かったので、シェア第2弾です。自分の場合はなかなか実践が伴っていないところが反省点なのですが、同期には地域で実践されている方がたくさんいらっしゃるので、いい意味で自分も具体的に動かねばというプレッシャーを感じてます!リモートでも地元の青梅と何かやりたいな~
・若者を地域に囲い込もうとすればするほど、還流の期待(プレッシャー?)をかければかけるほど、むしろ、若者は地域から離れていく?
・実は「手放す」ことこそ、還流の近道?手放すと還流という一見すると矛盾しているような中に何かヒントがある気がしている。
・「地域内自己効力感」を「地域の課題」とうまく繋げると還流が起こるという仮説を持っていたけど、還流の源はひとつじゃない。
・地域との間にどれだけ関係性の束を感じているかと還流率は比例する。「感じている」というのがポイントで、そこに関係性の束が在っても、身近なものほど意外と気が付きにくい。
・「地域を離れるときに見送り・挨拶に来てくれた人の数」を見れば、その人と地域との束の数が一目で分かる(なるほど!)→地域を離れるその瞬間ではなく、地域にいるうちに地域との関係性の束に気づく(関係性の束を視覚化する)ことができたらいいよね。

2021/11/19【気づきのシェア】
 ついつい自分の仕事や仕事の成果を囲い込みたくなるのだけれど、これって地域が人材(若者)を囲い込みたくなるのと同じ構図だなと気づきました。
 「ひと」の還流のためには、あえて「手放す」ことが大事だよねという話をしていたのですが、「ひと」だけではなく、「仕事(役割)」や「成果」も還流させてみたら、もっといい変化を生み出せる気がしています。
「ひと」だけではなく、「仕事」や「成果」もどんどん手放して、還流させていくことが大事なのかと。
 「手放す」ことは、自分の存在価値も手放してしまうような気がしてなかなか勇気がいるのですが、「自分から堰を切って、新しい流れ(還流)をつくったりますわ」という気概で臨むとテンションあがりますね!

2021/11/19【学びのシェア:本日のシャケゼミ】
 本日のゼミも学びがいっぱいで、まだ頭の中でぐるぐる回っています。全体も整理したいのですが、取り急ぎ、今日は自分の気づきの部分だけ書いてみます。
・「ひとの還流」そのものは「めざす」ものではなく、結果として生まれる「流れ」では?「ひとの還流」そのものを目指して働きかけるのは返って逆効果?では、何に、どう働きかけるのがいいのか?
・これまでは、地域と地域外との間の「ひと」の還流ばかり考えていたけれど、「ひと」ではなく別のものを地域内外の間で還流させると、結果的にひとも還流するようになるのでは?
・「ひと」の代わりに、「役割(のバトン)」を地域内外の間で還流させると、結果的にひとも還流するのでは?
・「役割」の還流のためには、「役割」を受け取る側以上に、「役割」を手放す・渡す・託す側に勇気がいる。これまでは、「役割」を受け取る側への伴走ばかり考えていたけれど、実は手放す側こそ伴走が必要なのでは?
・誰かが握りしめて手放さない、どこかで滞留している「役割」の堰を切って、新しい流れの起点をつくることが我らのやるべきことかも?
・「役割」の還流は、地域内外の間だけではなく、地域内の世代間や世代内の間でも必要では?「役割」が還流している地域は、活気のある地域?
・地域発還流人材と地域外発還流人材。主な還流人材は前者だと思うけど、後者の還流人材も大事。
・地域の価値や伝統を継承していく際に幹の部分を担うのはやはり地域の人材だが、その周りで小さな還流をたくさん生み出して、地域内外の人材で継承していくスタイル。
・「地域存続の危機感ばかりを還流の動機とするのはどうなのか、面白いからとかもっとポジティブな動機による還流もないのか」と思っていたけれど、地域によって存続に対する危機感は千差万別。面白さを動機になんて悠長なことを言っていられない地域もある。改めて、地域の置かれてる状況の多様さを痛感。

2021/11/22【学びのシェア・「足し算の支援・掛け算の支援」勉強会】
 ご参加頂いたみなさま貴重なお時間をありがとうございました!いろいろと反省点もありますが、次に活かしていきたいと思います。次に向けてまずは自分の学びをシェアします!(正直、場を回るのに手いっぱいで、記憶も飛び飛びですみません。。。)
1.全体
・「足し算の支援」、「掛け算の支援」について、わかったつもりになっていただけで、全然わかっていないことを痛感。自分が理解できているかどうかは、アウトプットしてみないとわからないもんですね。
・「足し算の支援」、「掛け算の支援」のような具体的なモノサシは、その背景・文脈の理解抜きに、他の事例で活用しようとしてみてもなかなか難しいですね。(もちろん理解不足に起因する点もありますが)モノサシは万能ではないことを学んだ気がします。
・ひとつのモノサシだけに傾倒するのは危険。(これまた、概念を十分に理解しきれていない中で申し上げるのも変な感じがするかもしれませんが)「足し算の支援」、「掛け算の支援」というモノサシでは見えてこないものもあるような気がしました。特定のモノサシを使うことで浮かび上がってくるものがある一方で捨象されかねないものがあるということにも自覚的でありたいと思いました。
・それにしても、学びの場をデザインするというのはめちゃくちゃ難しいですね。ちょっと工夫した程度では、なかなか深い学びの領域に到達することは難しい。精進あるのみです。
2.足し算の支援の目標到達点は?
・いろいろな意見を伺いましたが、「相手から○○がやりたいと話しかけてもらえるようになる」というイメージが個人的には一番しっくりきました。
・「相手から○○やりたいとはなしかけてもらえる」ように、こちらから「さりげなく」相手の「関わりしろ」を設計しておくという点もなるほどなと思いました。ただ、「さりげなく」というのがポイントで、こちら側の意図が見え隠れすると参加者によっては引いてしまうような気がしており、ここのバランスが難しいな~と感じました。
・ベテランが役割のバトンを次の世代に渡すこと、「手放す」ことを支援すること≒「引き算の支援」も重要では。
・「引き算の支援」が必要な背景も多様。役割を手放さずに、握って離さないひとに対する支援もあれば、役割を手放したいと思っていても、きっかけがないから手放せないひとに対する支援も有り得るなと。
3.活動の成果を次の足し算の支援に生かすためには?
・「支援」という言葉に違和感を感じられる方もいらっしゃったので、「支援」、「伴走」、「応援」のそれぞれの意味するところや違いって何だろうと改めて気になりました。この定義の違いは、目標とする関係性の違いですよね。
・活動の成果について、関係者と「余韻に浸る」こと。「余韻に浸る」については、とてもしっくりくる表現だったので、もう少し掘り下げたかったのですが、今回は掘り下げきれなかったので、次回もう少し掘り下げていきたいです!
・「余韻に浸ること」と「還流」の関係について深堀してみても面白そうだと感じました。
・設定していた「問い」の粒度が荒すぎると議論が拡散して、学びを深めることが難しいな(でも、粒度を細かくしすぎると、取りこぼしてしまう学びもあるよな、といろいろと考えさせられました)。

2021/11/28【集中講義のまなび・その①】
 「チーム・協働活動の結果の質を高めるために、チームで大切にしたいことをつくる」というお題に対して、じっくり1時間話をする機会を頂きました。
 自分たちのチームが到達したのは「プロセスに丁寧に向き合う、プロセスを楽しむ」ということ。それ以上に、「おぉっ」と思ったのは、「自分たちのチームにとって大事にしたい"結果"は、お題のワークショップを"きれい"に実践することではなく、ワークショップが終わった時にこのメンバーで実践できてよかったと思えることだよな」と思えたことでした(ワークショップの実践の後にも、それぞれの持ち場で学びも実践も続くはずなので)。
その時に「自分の好きな"宇宙兄弟"のJAXA第三次試験のじゃんけんの件(5巻)と繋がるやん」と、ビビっと来て、なんだかじわじわと込み上げてくるものがものがありました。
 これまで当たり前のように「結果」の意味するものを決めつけていた気がしますが、「結果の再定義」や「結果の再構築」がメンバーの関係性やひいてはその先の"結果"の質をぐっと変えるよねということに気がつけたのが大きな学びでした!そして、「プロセスに丁寧に向き合うことやプロセスそのものを楽しむことを妨げていることってなんだろう?」、「どうしたらもっとプロセスに丁寧に向き合えるようになるのか、プロセスそのものを楽しめるようになるのか?」という新しい問いも出てきました。

2021/11/28【集中講義のまなび・その②】
 問い:単発の参加から継続的な関与につなげていくには、どうすればよいか?(参加者を参加から参画に促していくためには?)(以下、考えたこと・気づいたことをつらつらと)
・参加者に役割や活躍の場を渡していくのが大事ですよね~
・参加者に役割や活躍の場を渡すのは自分でなくてもOK(例えば、自分の組織ができなくても、社会教育施設やその他の関係者と連携してみる=脱自前主義)
・例えば、生涯学習講座の受講生の方が、学んだことを活かして今度は先生側になれる機会をつくってみるとか。
・小中学校の生徒側も学ぶ側だけでなく、教える側になっても面白い。生徒が先生になる生涯学習講座があってもいいよね。
・「参画」まで行って欲しいけれど、こちら側の思惑が見え隠れすると参加者側も引くような気が。参加者の「参画」を邪魔しているのは、もしかすると「参画してほしい!」という自分たち側の「想い→こだわり」だったりするのか?
→「参画」に至るプロセス(仮説)には丁寧に向き合いつつ、「参画」という結果そのものへのこだわりは「手放す」方がかえってうまくいくのかな?

2021/11/28【集中講義のまなび・その③】
 問い:地域の学校が10年先も存続していくためのビジョンづくり、チームづくりをどこからはじめる?(以下、考えたこと・気づいたことをつらつらと)
・ビジョンづくりってトップダウンでいついつまでに作るべしという話が降りてきて、関係者が必死になって対応するパターンが少なからずあるよね(逆にトップダウンや外圧なき状態で、どうやってビジョンづくりを始めるのだろう?)
・何かをやるにはまずはビジョンづくり、チームづくりだよねと思っていたけれど、そもそも「ビジョンづくり、チームづくりのスタートラインに立つのが難しい」。これまで関心を持っていなかった関係者がいきなり「じゃあ、ビジョンつくりましょうか?」なんてことにはきっとならない?
・ということは、「ビジョンづくり、チームづくりのスタートラインに立つために何をやるか?」ということが大事なテーマ。まずは、関係者間のコミュニケーションや対話の量を増やすところからスタートなのかな?ビジョンの種をまく前に、「畑を耕す」段階が必要?

2021/11/28【集中講義のまなび・その④】
 問い:「ジブンゴト化を促す」ためにはどうすればよいか?
(以下、考えたこと・気づいたことをつらつらと)
・そもそもどうして「ジブンゴト化」が大事なのかをもう一回考えてみるのが大事。→「関係者により主体的・積極的に参画して欲しいから」、「相手の立場に立って考えることが相互理解が進み、更なる連携が期待できるから」、「ジブンゴト化してくれた人=次の担い手になってくれるから」などなど、実は「ジブンゴト化」を大事だと思っている背景もひとそれぞれ。
・「ジブンゴト化を促す」って、なんだか理想を押し付ける、こちらの想っている方向に導く・誘導する的な感じがして、ほんとに「促す」でいいんだっけ?
・「相手の外にある何かをジブンゴト化させる」のではなく、「(相手の中にある)ジブンゴトを育てる」方がいいような気が。
・(でも、「育てるというのもなんか違うよね~」という意見も頂いたので)「(相手の中にある)ジブンゴトがのびのびと育つ環境を"さりげなく"つくってみる」というのが一番大事??
→「(相手の中にある)ジブンゴトがのびのびと育つ環境ってどんな環境?」「そんな環境づくりのために自分たちは何ができる?」をテーマに学び合い・語り合いをしてみたくなりました!

2021/11/28【集中講義のまなび・その⑤】
 問い:(チームづくり、仲間づくり)特に関係者層・関心層との連携の関わり方をどうするか?(以下、考えたこと・気づいたことをつらつらと)
・ついつい規模の拡大だったり、人数を増やすことを考えてしまうけれども、いま応援してくれるファンを大事にする、ファンとの関係を深めることも大事。(自分たちが働きかけなくても)コアなファンたちが、新たなファンを増やしてくれる。←最近、おぉっと思った「ファンベース」的な考え。
・ここでいうファン、応援してくれる人も多様で、一見するとアクションまで至っていない層にもファンはいる。行動まではとれなくても理念に共感してくれている「共感層」とも丁寧に向き合っていくことが大事。
・人事異動によって、学校だったり、組織側の関係者が変わると、活動もガラッと変わってしまう(よくも悪くも属人的な要素が強い)状況では、活動の継続はなかなか難しい。だから、人が大きく変わらない地域側のファンを丁寧に育てていくことが大事という考え方もある。
・一方で、「属人的だからこそいい」こともあるはずで、それってどんな要素だろう?
・「活動の持続・継続」以上に自分たちが大切にすべきことってなんだろう?
・いまの状況において、ベストっぽく見える活動も、状況が変われば、別の選択肢の方がいいよねってことも有るだろうとか考えると、状況に応じて活動を柔軟に変えていくための「羅針盤的な価値観を醸成していくこと」こそ大事なのかな?

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