アランマーレ熱烈応援ブログ「編集長のひとりごと side アランチャ vol.10」

「一期一会」

何かを言いたい。何か書きたい。そんな夜ってある。雑記ともまた違うから・・・あえてナンバリング記事として書こうと思う。

最初に言っておきますが、今回の記事は長いひとりごとのようなものです。そういうの嫌な方はここで引き返されることをお勧めします。

アランマーレの練習が再開され、見学も可能になったことは、すでにここで何回か書いた。そして自分が恥ずかしながら始まってから「皆勤」であることも。別に誇らしくもないし、自慢するようなことでもない。むしろ、はた目には「お前時間(余裕)あるな~」と見られても仕方ない状態ですらある。いい大人が毎週火曜木曜の夕方に、仕事をできる限り早く切り上げ、家にも帰らずに体育館に通う。別に自分のことなど誰も気にしていないだろうが、そう思われているんじゃないかと、恥ずかしくもなったりする(笑)

でも、そうするのには・・・いや自分がこうなったのには、理由がある。それを書こうと思う。

【ドライなひと】

アランマーレができたのは、何年前だったか。自分はその時すでに「記者もどき」だったのだけは間違いない。なぜなら、チームのキックオフの記者会見のもっと前、プレステージの山形の拠点にバレーボールチームができますという発表記者会見の場に自分はいたから。それくらい前から知っていたにも関わらず、まったく興味がなかったので、そこからずっと取材でアランマーレを追うこともなかった。その次の取材は、キックオフだったと思う。そしてその次が北原監督のインタビューだったかな。そして今から4年ちょっと前。「ボイスオブアランマーレ」誕生。第1回のタイトル、今でも覚えている。「私が新キャプテン」。森新キャプテンへのインタビュー。知識が皆無な役場の人を、スミコさんはしっかりした受け答えで救ってくれたっけ。ボイスは当時、選手のインタビュー記事が基本。ホームゲーム記事以外は全部インタビュー。だから私は毎月のように選手に会って話を聞いた。でも当時の選手たちはきっとこう思っていたことだろう。

「この人・・・めっちゃドライ」

その頃の自分にとって、アランマーレは「取材対象」。正直言うと、今のような応援すべき人たちではなかったのだから。精一杯柔らかい態度で、柔らかい言葉で接していたつもりだったけれど、やはり後になって言われた。「あの頃、何考えてるかわかんなかった」って(笑)

【芽生えた興味】

このブログ、個人で書いているし写真を載せるわけでもないので、特に退団した選手のことも遠慮しないで書くけども、8月号のインタビューで、私は初めて選手に興味を持った。そのインタビュー対象は、松尾由紀子選手。群銀から移籍してきたチーム初の移籍組。ベテランセッター。それまで登場した選手とは明らかに違う雰囲気にとまどい、警戒しながらインタビューを終えた。その時の私の印象はセンさんにとっても最悪レベルだったようだけれど(笑)

「なんか違う」って興味の始まりなんだと思う。そこから私は、この選手に興味を持ち始めた。そして、その年のホームゲーム、浜松に勝って涙するセッターを見て、彼女のファンになった。そうなると、その選手が一生懸命になって戦っているチーム自体が、応援すべき対象となる。他の選手たちも次第にプレースタイルや人となりを知って好きになっていく。応援の仕方、スタイルは千差万別。いろいろあっていいのだと思うが、少なくとも私は選手から入った口である。

【思いを持てる時間】

そこから退団まではあっという間だった。ファン感やイベントでの交流、ホームゲームでの熱い応援。何度も広報に出てもらい、動画も作った。でもその時点で思い返せば、もっともっとできることがあったんじゃないか・・・個人として思うところがありすぎた。その瞬間に際したとき、私は後悔した。泣くしかなかった。

私たち地元ファンは、選手と接する時間が長い。練習見学があるのだから。地元開催のイベントも多いから。祭りにも出てくれるから。そんな状況を経験していると、錯覚してしまう。「いつでも応援の気持ちは伝えられる」と。

でもそんなことはない。思いを持ち、それを選手に伝えられる時間はことのほか短い。漫然と過ごしていると、その機会のほとんどを逃してしまい、気付いたときには、目の前からいなくなってしまうということを思い知った。

【全力】

私は変わった。目の前で日々懸命に戦っている選手、その姿を見られる時間が有限なことを身をもって知り、その時自分ができる最大の応援を、できる限り多くの機会で選手に伝えたいと、強く思うようになった。練習見学に行かない週はほとんどなくなった。家庭状況でアウェーの応援はなかなか行けないが、ホームゲームはその分全力。サマーリーグにも参戦して、撮った写真で思いを込めたポスターも作らせてもらった。そう。私はいつも全力・フルスロットルな人間になってしまった(アランマーレに関しては)。

「どんなときも全力で」

自分にバレーボールの素晴らしさを教えてくれた人が、アランマーレでのプレー期間全てを通じて見せてくれたこと。そして後輩たちが彼女から受け継いだもの。そんなものを毎回見せつけられると、こちらも練習を見に行けるのに行かないわけにはいかない。

オレンジ色の衣をまとって降り立った天使たちと私たちは出会い、同じ空間で同じ時間を過ごしている。しかし、いくら距離が近くても、接する機会が多かったとしても、残された時間は有限。すべての出会いは一期一会なのだ。

だから私は練習見学に通う。彼女たちの姿を目に焼き付けるために。「がんばって」と伝えるために。ただそれだけのことなのである。

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