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アランマーレ熱烈応援ブログ「編集長のひとりごと side アランチャ vol.23」

【Franchise Builder-君がしてくれたこと-】

正直、堪えた2日間だった。
帰りの道中では「今日は書けないな」と思ったけど、やっぱりブログを書くことにした。
「いいときしか書かないのかよ」と外野に思われても別に何ともないけど・・・彼女たちは見てくれないかもしれないけれど・・・

こんな時だからこそ胸に去来するものがあるし、こんな時だからこそ伝えたい思いがある。

私が最も尊敬するバレーボーラーが、涙をこらえながら絞り出した言葉が疲れた脳裏に浮かんだとき、書かずにはいられなかった。この思いを伝えないわけにはいかなくなったのだ。

V1挑戦初年度。アランマーレは苦戦を重ねている。
キャプテンとしてユリさんは、日々重みを増す重圧をその身に背負い続けているように思えてならない。
でもそれは決してユリさんだけではない。シイコさんやマヤさん、リナさん・・・ベテラン選手はもちろん、中堅や新人の選手まで・・・その身に、その心にかかる重圧は相当なものであることは想像に難くない。
もう7年半も写真撮り続けているとね・・・わかってしまう。表情の硬さや目の奥の光の変化みたいなものから。

前から言い続けているけど、オレらファン(特に古参)はそんな重圧をかける原因には絶対なりたくないと思っているし、実際感じてほしくなどない。
ホームゲームは勝てなかったけど、勝てないこと自体に文句をいうファンなんて、少なくとも自分の周りには一人もいない。
「勝手に代弁なんかするな」と言われるかもしれないけれど、オレだって7年半近く応援し続けているんだから、長く応援し続けているファンの心理は理解しているつもりだ。だからあえて言わせてもらう。

オレたちは、ただ強いからアランマーレを応援しているのではない。
ただ強いだけのチームを好きなのではない。

これは、最初から・・・チームの創設時から証明されている論理。
北原監督が本当に最初の最初っから、今我々が抱いているファン心理を予言し、とっくにQED・・・証明終了していたのである。

「私たちは、スポーツ選手である前に地域の皆さんに愛され、尊敬される存在でなければならない」と、就任会見で北原監督は言い放った。実に8年も前に。その方針は連綿と受け継がれている。今もまったく変わらない。

選手たちは、V2で優勝する強さを手に入れても、チャレンジマッチで勝ってV1に昇格しても、夢の舞台だったV1で戦い始めても、ずっと変わらない。地域貢献活動の手を緩めず、練習見学も欠かすことなく続けている。
イベントやゲームで会う選手たちは、おごり高ぶることもなく、ファンにいつも優しく接してくれる。

「善くて、強い」

誰もが知るアランマーレのチームコンセプト。選手たちは8年間ずっと、本当に「善い人」だ。
そんな人たちが、自分たちの暮らすまちで一生懸命にバレーボールに取り組み、酒田を、庄内を、山形県を元気にしようとがんばってくれているからこそ、推せる。そんな選手たちを、V1に上がったからと言って、勝つために大幅に刷新することもなく、多くのメンバーと一緒に強くなろうとしてくれるアランマーレだから、推せるのだ。

そんなアランマーレがオレたちは大好きなのだ。声を枯らして応援したくなるのだ。どんなことをしても勝たせてあげたいと思うのだ。

オレたちのまちは、本当にアランマーレに多くのことをしてもらい、元気をもらい、幸せにしてもらってきた。
木村友里さんをはじめとして、これまで在籍した全選手がアランマーレの「フランチャイズビルダー」だと思う。「1つのチームで長く一線級で活躍する」が本来の意味らしいが、私は敢えて「フランチャイズ(本拠地)をビルド(作り上げる)する働きをした偉大なプレーヤー」という言葉通りの意味で使いたい。アランマーレは、関わった全選手・全スタッフが積み上げてきたもので成り立っているし、オレたちもそこから多くのものを受け取ってきたんだと思う。たから、みんながフランチャイズビルダーだと思ってる。

そんなアランマーレが苦しんでいる。勝負の世界は残酷だ。勝てない理由はあるのかもしれないが、私は素人だからよくわからない。ただ、選手たちは何かに押しつぶされているかのように肩で息をし、最初の勢いを削がれてしまっているように感じる。その原因が勝利へのプレッシャーなのだとすれば、そんなもの背負いこまないでほしいと思う。何かに押しつぶされそうになって、敗れ涙する彼女たちの姿は見ていてつらい。

今日ユリさんは、ホームゲームで勝てなくてすまないと、涙をこらえながら話してくれた。
そんな写真はとてもじゃないが撮れなかった。反対のエンドにいたけど、ユリさんの方を見ることもできなかった。涙が浮かんできて、ダメだった。
謝ってほしくなどなかった。キャプテンだから言わなければならないのかもしれないけれど。

私は元気で明るいアランマーレが好きだ。得点や失点に一喜一憂し、感情を隠さない。勝利の瞬間に弾けるあの笑顔。それらに強く惹きつけられてきた。
今シーズンはパリ五輪のため、シーズン自体がものすごく短い。その中で結果を出すことって、初年度のチームにはすごく難しいんだと思う。残りの5試合はいずれもアウェー。ホームの声援は望めないけれど、ヘンな言い方をすれば、その分重圧みたいなものも感じなくてもいいのかもしれない。原点に立ち返り、まずはバレーボールを楽しむことを思い出してほしいと心から思う。

写真を整理してみた。
圧倒されたJT戦、健闘及ばずの上尾戦、写真の枚数は予想通り少なかったけれど・・・写真のクオリティは(自分的には)悪くなかった。何より写真から伝わってくる選手たちの思いに熱いものがこみ上げる。

戦っていない選手など、ただの一人もいない。
全員バレー・・・アランマーレの持ち味は十分発揮されている。やれることはすべてやっている。
そんな彼女たちにオレたちファンができること。それは結局つまるところ「応援」するってことだけなんだと思う。どんな時も、どんな状況でも応援し続けること。これがファンのできるすべて。

オレたちはもう十分贈り物をもらっているんだよ。だから焦らないで。バレーボールを楽しむことを忘れずに、胸を張ってアウェーで戦ってきてほしい。

最近いろいろ勢いのないわがまち酒田。
でも人にまちの魅力を聞かれたら、自分はきっとこう答えるだろう。

「オレのまちには市民・ファンを大切にしてくれるバレーボールチームがあるんだよ。しかも強いんだ。うらやましいだろ?」とね。

今日はあえてあの四文字は言わないけれど・・・アランマーレ!どんなときもオレらは味方だよ!!!




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