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東京の電力不足って?

 2022年3月22日。
 東京電力パワーグリッド株式会社が提供
する東京エリアの最大電力実績カレンダーの
 電力実績値が106%を示しました。

 これに伴い、緊急節電要請が
 マスコミや政府関係者などから
 実施されました。

 現在、東京電力という会社は
存在しません。
 えっ、東京電力(東電)は
存在しないって?

 順を追って説明します。

 昔は東京電力株式会社が、電気事業法
 に基づいて電力供給の義務を担って
いました。
 法律の縛りが、ある、ないにも関わらず、
 電力の安定供給について、
献身的な企業活動をされていました。

 現在、東京電力グループは、
  東京電力 ホールディングス(株)
  東京電力 フューエル&パワー(株)
  東京電力 パワーグリッド(株)
  東京電力 エナジーパートナー(株)
  東京電力 リニューアブルパワー(株)
 という5つの会社で構成されています。

 汽力(火力)電力発電設備に関しては、
株式会社ジェラ(JERA)という企業が、
その運営や経営に携わっています。

 この(株)ジェラは、
 中部電力(株) と
 東京電力 フューエル&パワー(株)が
 お互いに出資しあってできた発電会社
 の一つであります。

 そして、電力の小売りを実施するのは、
 東京電力 エナジーパートナー(株)
 なのです。

 いかがでしょう?
 電力会社の細かい
 部分を詳しく述べてみました。

 3月22日に
  ” 電力が足りない! ”
 と言ったのは、
 東京電力 パワーグリッド(株)
 です。

 ですが、この企業は、電気が足りない
 と報告できても、
 発電量を増やせ! とか
 省エネに協力しろ! などを発言する
 立場にはありません。

 なので
 緊急節電要請を行う事になっても
 いろいろな問題が起こるのです。

 東京電力という企業が
 様々な企業で
 構成されるようになり
 電気の安定供給という
 とてつもない責任問題を
 難しい状況に追い込んだのです。

 さて、皆さんは、
IEAってご存じですか?

 IEAとは
 国際エネルギー機関のことです。
 International Energy Agency 
 の略称です。

 IEAは第1次石油危機後の
 1974年11月。石油消費国の
 エネルギー事情を改善する事を
 主な目的とし
 経済協力開発機構(OECD)枠内の
 国際機関として設立されました。
 現在の活動は
 エネルギー政策全般にわたり、
 安全でクリーンなエネルギー供給
 の確保に努める等の
 役割を担っています。

 このIEAの報告によると
 日本の電力設備の稼働率は、
 全体の35%程度と
 なっています。

 つまり、65%が
 遊休設備となっています。
 
 日本の原子力発電設備は
 30%です。
 この30%、現在もほとんど
 稼働していません。
 もちろん
 この30%は65%の
 遊休設備に含まれます。

 停電停電!
 電力不足!
 緊急節電!
 このような事を
 国民の皆さんに強制する前に、

 IEAの報告に
 耳を傾け、
 国内の電力需要について
 もっと真剣に
 協議する必要があると
 私は思います。
 


 
 

 

 



 

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