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歴史と地理 2020/01/21

一年ぶりの石巻。

「ようやく先日、最後の人が仮設住宅出られたんですよ。震災から9年です。ようやくです。」

毎年、この時期に尋ねる私を快く迎えてくれる友人がそう言います。いつも車で市内を案内してくれます。昨年なかった建物が建ち復興はゆっくりですが着実に進んでいます。


今年案内してくれたのが、サンファン館。

今から400年前、支倉常長ら慶長遣欧使節がサン・ファン・バウティスタ号に乗って遥、スペインを目指す話。学生時代に習った記憶があります。その歴史を伝える場所です。この日は残念ながら休館日で入れませんてましたが、友人は、400年前に、何故、伊達政宗がスペインに支倉常長をおくったのかを、自ら調べて説明してくれました。

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復元されたサンファン号

当時、日本からスペインに渡ることは、月に行くことぐらい大変なことでした。あえて危険を起こしてでも行く理由とは。

1611年12月、東日本大震災からちょうど400年前に同じ規模の津波が仙台を襲ったそうです。その2年後に慶長遣欧使節を派遣したのは、海外と繋がることで復興に向けより良い国を目指したのではないか。震災後、そう言う解釈も出てきているそうです。

知らなかった。

学生時代に習ったことは、そう言うことがあったと言うことだけ。年表の暗記だけ。今のような背景を聞くと、パッと頭の中にイメージが湧き、ストーリーになります。こんなふうに学びたかった。

後世に、このことを伝えることが震災を風化させない事に繋がる。そして、ここ石巻から歴史が動いたことを知ってもらいたい。友人の想いです。


いつも最後に連れて来てもらうのが、ここ鹿島神子神社。2011年の震災の時、仙台から物資を車で運んだ時からのご縁があります。毎年お守りをお返しし、新しいお守りを頂きに来ています。

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昨年、震災で傷ついた本殿にかわり、新しい本殿が完成したそうです。

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参道は海に続いています。

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なかなか会えない開運の猫にも会えました。


友人との半日は、とても充実した時間でした。お互い、今大切にしている言葉が

「整える」

偶然かも知れませんが、必然な気もします。

友人はこんな言葉も教えてくれました。

「歴史を学ぶことは誇りを持つこと。地理を学ぶことは自由になること。」

とても、素敵な言葉だと思いました。歴史を学ぶことは自分自身を知ること、考ることとも言えます。何故、人は、そこに行くのか。そこには何があるのか、自分自身の足で見聞を広げ感じることで自由な考え方が育まれるように思います。

もっと歴史を学ぼう、もっと旅に出よう。

日日是好日。


●今日の日日是好日的ランチ(懐石)

滝川 全部美味しい、釜飯最高

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