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センター問い合わせ

平成が終わる。

ただ数字が苦手だとか昭和生まれだからという諸説あるが、西暦で話したい派。
ただ、後から時代を何かでカテゴライズすると見えてくるものもあるし楽しい。

彼女のケータイの電池パックにプリクラ貼る。
彼女専用のメールボックス作って、着信時の点灯を特別にする。
彼女専用の着メロ(JUDY AND MARY)にする。
ケンカした日は、メールが来ないか何度もセンター問い合わせする。

平成の青春はこうやって作られていた。
ケンカの怒りの矛先を彼女ではなく、どこにあるのか、どれだけの力をもっているか得体の知れない、問い合わせても”新しいメールはありません”と冷たく返してくる「センター」に向いたことは数えきれない。
その冷酷なセンターは時に優しく、時間差で安心もくれたのだが。

平成初期、国武万里「ポケベルが鳴らなくて」の時代を通り越して、僕の青春は昭和。

家の固定電話に電話して、好きな娘のお父さんが出て、「〇〇ですけど◯◯さんいますか」と外国人が初めて使う敬語みたいなカタコトな感じで取り次いでもらって、「ご飯だよ、早く切りなさい」と後ろから叫ばれたり。
寒い秋、彼女の家で遊ぶ約束をしてたけど、なかなか帰ってこなくて、連絡つけようがなくて近くの公衆電話BOXで暖をとっていたり。

あの時、優しく冷たい「センター」があったら、何かが起きたのかな。

いつの時代も、問いかけているのは君の心のど真ん中。

折り返しの人生を少しでも素敵に。 アップルコブラーというスイーツが好きです! それを手に入れるためのものも好きです。。。