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【餓鬼レンジャーを木村昴が語る】「ついにキタ!最大のRESPECTを込めて餓鬼レンジャーを語る! 前編!!」【HIPHOP HOORAY VOL.18 ヤングジャンプ公式】

『ヒプノシスマイク』で山田一郎役も務める声優界一の“ガチなヘッズ”な木村昴の日本語RAP連載!

単に好きを超えて、木村さんの人生に深く影響を与えたという餓鬼レンジャー!読んでまさに納得の熱い内容。とても1回で収まらないので次回に続きます!!

木村 昴 きむら すばる:1990年6月29日生まれ。ドイツ出身。『ドラえもん』ジャイアン/剛田武役、『輪るピングドラム』高倉冠葉役等を担当。『ヒプノシスマイク』ではイケブクロ・ ディビジョン代表Buster Bros!!!を率いる山田一郎役。天才劇団バカバッカを主宰。ラッパーとしても『フリースタイルダンジョン』にも出演していたラッパー・掌幻と“掌幻と昴”として活動中。

※本記事は週刊ヤングジャンプ2020年51号に掲載された内容をnote用に一部改変して収録しました。

ついにキタ! 最大のRESPECTを込めて餓鬼レンジャーを語る! 前編!!

餓鬼レンジャー:94年にポチョムキンとYOSHIを中心に結成された、熊本出身のヒップホップユニット。画像はメジャー3rdアルバム『ラッキー・ボーイズ』。

今回は日本語ラップ・シーンの大ベテランであり、現在放送中の[『ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-』Rhyme Anima]にも『絆 -IKEBUKURO ver.-』を提供して頂いた、餓鬼レンジャーさんについてお話します

——ラッパーのポチョムキンとYOSHI、DJのGPとDJオショウ、そしてダンサーのタコ神様によるユニットですね。

中学校の時に、近所のCDショップで3rdアルバム『ラッキー・ボーイズ』をジャケ買いしたのが餓鬼レンジャーとの出会いだったんですが、はじめて聴いた時の第一印象は“……聴いちゃいけないものを知ってしまった!”でしたね(笑)。

RIP SLYMEの『楽園ベイベー』の

“また今日もオナる~”

みたいな、中学生には刺激の強い歌詞のある曲もすでに聴いていましたが、『ラッキー・ボーイズ』はそんな曲ばっかりだったという(笑)

——なにしろMC2人はSODでAVの監督もしていますから。

“ジミーちゃん”も意味が全然分からなくて、高校になって英語のスラングが分かるようになって“……○○○のことだったのか!”って(笑)。でも、そういう隠語や隠された意味が、徐々に明らかになってく感じがすごく新鮮で楽しかったし、探究心を刺激される存在でしたね

——一聴するとフザケてるのかな?ってぐらい軽やかなんだけど、聴き込むと超スキルフルという。

そこなんですよ! 聴感がいいからスッと聴けるし、さらっとラップしてのけるから、“俺にも出来るかな?”って思わされるんだけど、真似してみると絶対に出来ない。それはラップのフロウやノリの部分もそうだし、チョケた歌詞だと思ったら、韻がめちゃくちゃ仕込まれまくってたり。その超絶レベルのラップスキルに気づいてから、一気にのめり込みましたね

——『ラッキー・ボーイズ』はイントロでくりぃむしちゅーさんが参加してたり、入り口はキャッチーな作品で。

上田さんが餓鬼レンジャーのウンチクを説明するんだけど、有田さんの解説は“結果、餓鬼レンジャーはみんなエロい”で終わるというイントロ(笑)。そういう格好つけなさが素敵なんですよね。ラッパーは格好つけてなんぼ、っていう部分もありますけど、餓鬼レンジャーはずっと普段着というか。ただ、それが出来るのは、曲やラップのクオリティが高くて、ステージでもキメるときはキメるっていう、メリハリがあるからだと思うんですよね。

自分は性分としてSNSとかで格好つけたり、気取った自撮りとかが苦手なんですけど、そういった部分で格好つけるよりは、やっぱり声優の仕事だったり、ステージの上でバシッと決めたいっていう気持ちがあるんですよね。それは餓鬼レンジャーからの影響が大きいと思うし、“ああなりたい”と思わされる存在が、餓鬼レンジャーなんですよ

——まさに憧れの存在だと。

KREVAさんみたいなライヴがしたい、ZEEBRAさんみたいなライミングスキルを身につけたい、RHYMESTERみたいな説得力とステージング……って色んな憧れはありますが、どういう存在になりたいか、っていうとやっぱり餓鬼レンジャーなんですよね。外部ワークとしても、ポチョムキンさんはKEN-1-RAWさんと、熊本弁でラップしまくるDOSMOCCOSを結成したり

——YOSHIさんはSHINGO☆西成さん達とULTRA NANIWATIC MC'Sを結成しました。

どちらも、それぞれの地元である熊本と大阪をレペゼンするグループで、その姿勢もヒップホップですよね。あと、ベテランアーティストって“結局ファーストアルバムが最高”ってなりがちだったりしますけど、餓鬼レンジャーは常に新作で刺激を与えたり、過去を更新してると思いますね。だって最新アルバムの『劇レンジャー』は、ラップしないで声でコントやってるんですから

——ボイスドラマだけで構成された1枚ですね。

僕ら声優がやることですよ、本来は(笑)。でもそうやって、常に新しい着眼点を見つけたり、次の課題に挑戦しつづける姿勢がとにかく素敵。その餓鬼レンジャーが、ヒプノシスマイクの大阪ライヴに登場したんですよ!
その話は後編で!

最後までお読みいただきありがとうございました!次回もお楽しみに!

撮影◎門嶋淳矢
取材・文◎高木“JET”晋一郎

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