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【ラッパ我リヤを木村昴が語る】「ずっと進化し続けているので昔の方が良かったっていうのが全くない。」【HIPHOP HOORAY VOL.1 ヤングジャンプ公式】

―「ヒプノシスマイク」では名だたるレジェンドの方々もリリックやトラックに参加されますが、第2回の今回はどなたかお1人取り上げたいと思っております。

もちろんキャラクターのために書いて頂いてるんですけど、もうはしばしにご本人感がニジみ出しちゃってる感に、ヘッズとしてはシビレちゃうわけですよ!

そういう意味で最初に思いつくのが、ラッパ我リヤさんが作詞と編曲で参加したシンジュク・ディビジョンの麻天狼の『Shinjuku Style~笑わすな~』ですね。最初に聞いた時“もうこれ、もろ山田マンさんじゃん!!”っていう(嬉)! 

ラッパ我リヤ:1993年結成。MC兼トラックメイカーのMr.Qと山田マン、DJ兼トラックメイカーのDJ TOSHIからなる日本を代表するベテランヒップホップグループ。Dragon Ashの『Deep Impact』にフィーチャーされ注目。その後もマイペースに活動しシーンの重鎮として君臨。

この曲ってBattle Seasonに突入したときの曲なんですけど、ちょうど参加してる4チームの曲が出揃った時に、ラッパ我リヤさんと生放送でお話しさせて頂く機会があったんですよ。そこで“どんな気持ちで今回書かれましたか?”て聞いたら、山田マンさんが“このバトルはチーム同士の闘いでもあるけど、もはや俺たちリリックを書いた者同士の闘いでもある”って仰っていて! 

書いてあげるとか手伝ってあげるってスタンスじゃない! 何なら俺たちの闘いだって、そんな体温で参加してくださってるのを知って、もう本当にシビれて!! そしてその結果、シンジュクが優勝するんですよ(ガッポーズ)!!

このシンジュク・ディビジョンの曲、ラッパ我リヤさん色が出まくってまさにヤバスギル!

―あなたが率いるイケブクロは負けたんですよ(笑)!!

そうなんです。ビリで負けました……。この曲の一番パンチラインだと思うのが最後の部分で、

“流れるシンジュク最強説 お前が、思ってるより強烈一撃必殺だ、Shinjuku Show Case Hey! 全員消滅”……。

“最強説”“強烈”“Show Case”ってビシッと脚韻踏みながら、最後に“全員消滅”ってめちゃくちゃ強いワード! 攻撃力高過ぎでしょ!! フロウの感じもスネアの音も、もう『ヤバスギルスキル』とかを思い出しますね。

『ヤバスギルスキル』
ラッパ我リヤの楽曲。1995年のコンピレーションアルバム『悪名』に収録された同タイトルの曲以降シリーズ化し現在パート10まで到達している。

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―いい意味でちょっとオールドスクールというか、“Hey!”が入る感じが。

間違いない! “Hey! 全員消滅”。間違いないな~! とりあえず『ヒプノシスマイク』が好きで、この『Shinjuku Style~笑わすな~』がイイと思った人は、ラッパ我リヤを聞いて欲しいですね! もう名曲揃いですよ。

『Do the GARIYA thing』はもちろん、『yeahと言え』とか、『新時代』って曲も最高ですね。あと、この人たちはずっと進化し続けているので昔の方が良かったっていうのが全くない。『ヤバスギルスキル』は、確かPart10まであるんですけど……

『Do the GARIYA thing』:2000年リリースのラッパ我リヤメジャーデビューシングル。
『yeahと言え』:1998年のアルバム『SUPER HARD』収録曲。
『新時代』:2000年リリースの『ラッパ我リヤ伝説』収録曲。冒頭のコーラスから“新時代の幕開け信じたい”というシンプルかつ強烈なパンチライン。

―多過ぎる(笑)! まぁそういうブッ飛んだ部分もこの方々らしさですけど。

僕はNo.9が一番好きですね。山嵐のsatoshiさんがフィーチャーされててサウンドの毛色がちょっと違うんですよ。『ヒプノシスマイク』がキッカケでラッパ我リヤさん聞き始めてくれたら最高ですね~

山嵐:1996年結成。日本のミクスチャーバンドの先駆け。般若。SHINGO★西成等ラッパーとの共演も多数。

―早くもいきなりコアなところに行ってしまいましたが……。これからさらに日本語ラップの沼に読者を誘う展開にできたらと思います!

楽しみです!

撮影◎門嶋淳矢

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