【macaso伝授シリーズ】為替のプロが選ぶ今が旬の注目マカソムリエ!(2020年7月1週号)-山中康司氏-
こんにちは、macaso FX研究所 編集部です。
ここ最近、macasoをご利用のお客様から、「どのマカソムリエを選んでいいのか分からない」というお声をいただいております。
そこで、【macaso伝授シリーズ】と題して、為替のプロである山中康司先生が、「どのような考えでマカソムリエを選ぶのか」、「今が旬のマカソムリエはどれか」などを伝授いたします。
毎月、山中先生には第1・3週、齊藤先生には第2・4週をご担当いただき、レポートの公開を予定しておりますので、ぜひお楽しみください。
[山中 康司 先生]
1982年バンク・オブ・アメリカ入行。為替トレーディングに従事。1989年バイスプレジデント、1993年プロプライエタリー・マネージャーを経て、1997年日興証券に移籍。1999年日興シティ信託銀行外為推進課長、為替資金部次長として為替トレーディングとマーケティングを統括。2002年金融関連のコンサルティング会社アセンダント設立・取締役。独自のサイクル分析やテクニカル分析に基づくシステムトレードなどに関連するレポートの配信、セミナー、国内外の専門誌への寄稿等で活躍中。著書に『テクニカル指標の読み方・使い方』などがある。
為替のプロ 山中康司先生による解説
こんにちは、山中です。
隔週でマカソムリエのピックアップを行っていきますので、よろしくお願い致します。
香港における国家安全法
今回はファンダメンタルの話として香港における国家安全法に関する話をしましょう。
7月に最も大きなテーマとなる可能性があるのが、香港における国家安全法施行です。6月に入って中国指導部による審議が始まり、6月末に施行というかつて例が無いほどのスピードで施行まで決まりましたが、本日(7月1日)には初の逮捕者も出ています。逮捕の理由は、挙動不審なので所持物を検査したらバッグの中から「香港独立」という旗が出てきた、ということです。
容疑は国家分裂、また香港返還日である本日は若者と警官との衝突も見られ、こちらは違法集会の疑いで30人以上が逮捕されました。中国は、欧米からは一党支配の独裁国家と見られますが、旗を所持していただけで逮捕という事件を見るにつけ、今後中国はますます好き勝手に中国のルールを香港に押し付けてくるでしょう。
今回のスピード審議は、9月の立法議会総選挙の立候補受付が7月18日に始まることを視野に入れたとしか思えませんし、今までの主張で立候補した場合に国家安全法を理由に逮捕、立候補取り消しといった事態も起こる可能性があります。
ブレグジット(Brexit)に際して、ロンドンから大陸に本社機能を移した企業は多く見られましたが、今後一国二制度の終わりを懸念して香港からもっと多くの企業が逃げ出す可能性もあるでしょう。一国二制度の終わりが香港だけでなく中国の時代も終わりにしてしまうのではないか、と個人的には思えてなりません。10年後、20年後の中国の国際的な地位の低下へと繋がっていくかどうか、未来人に聞いてみたいものです。
マカソムリエのピックアップ方法
ピックアップの方法は、4月セミナーでも紹介しましたが、以下の3つのポイントに注目して選びます。
(1) 損益曲線(3か月)が右肩上がりであること
(2) 損益曲線(3か月)の右半分と左半分に大きな形状の違いが無いこと
(3) 証拠金10%損失時の破産確率(6か月)が5%未満であること
簡単に説明を加えておくと、(1)と(2)は難しい説明は不要だと思います。
macasoの運用成績を示すグラフが順調なパフォーマンスであれば右肩上がりとなりますし、ひとつの取引で大きな損益を出すのではなく、コンスタントな損益の積み重ねであれば右半分(直近)と左半分(過去)でグラフの形状に目立った違いは出てきません。
ここでは比較的最近の傾向を見るため、3か月の損益曲線(ランキング一覧と同じ)を観察します。
破産確率とは、そのストラテジーが長期的な運用に耐えうるかどうかをチェックする指標のひとつです。
破産確率について (by macaso FX研究所 編集部)
1992年にNauzer J. Balsara(ナウザー・バルサラ)が出版した著書「Money Management Strategies for Futures Traders」で解説した理論。
①勝率②平均利益損失比③取引に使った資金の割合(リスク許容度)の3つの指標を用いて、将来トレードができなくなる確率を0〜1の範囲で推定できると唱えた。
確率が0に近づくほど破産の可能性が低いことを示し、確率が1に近づくほど破産の可能性が高いことを示す。
ストラテジーの勝率と平均利益損失比(=平均利益÷平均損失)と1取引における想定最大損失額の3つのパラメータから求めることができます。
通常、ひとつの取引における最大損失額は証拠金の2~3%で考えますが、ここでは余裕を見て最大損失額を証拠金の10%として計算しています。
求められた破産確率が5%未満であれば合格です。ここでは安定性を見るため、損益曲線よりも長めに6か月の各数値を使って計算します。
<参考>「山中先生の4月開催オンラインセミナー内容はこちら」
6月第3週ピックアップのレビュー
前回(6月第3週)は、「chunyffs333」、「Evgendoga2」、「Signal Guide」の3つのマカソムリエをピックアップしましたので、マカソムリエ名の横に前回ピックアップ日から執筆時点までの損益(6月17日~7月1日)の変化を併せて記してあります。
数字は、マカソムリエ一覧の損益曲線から「実現損益+最大評価損」の数字の期間における差を示しています。
①chunyffs333:+178.3pips
②Evgendoga2:+162.7pips
③Signal Guide +300.3pips
上記①+②+③の損益合計:+641.3pips
どのマカソムリエも該当期間で利益を出していますし、今回は前回のような不安を感じさせる損益曲線のマカソムリエもありませんでした。こういう状況ですと、逆にこれら3つに勝るマカソムリエがあるかどうか興味深いですが、いつも通り客観的にスクリーニングをかけていきましょう。
7月第1週のピックアップ
ピックアップ方法の条件にあてはまるかどうかを、7月1日時点のマカソムリエランキング一覧から上位12マカソムリエについてチェックした結果が以下の表になります。
右2列は条件にあてはまるマカソムリエに〇をつけました。△は不安が残る形状であることを示します。
*PR(ペイオフレシオ)=平均利益損失比
今回も3マカソムリエをピックアップしました。前回の破産確率で特徴的なマカソムリエが今回は更にランクを上げているものがありますが、私のピックアップ基準と異なるのは当然とはいえ、何故ランクが上がっているのか不思議です・・。
前回ピックアップした3つのマカソムリエのうち、Signal GuideからEvendogaへ入れ替え、chunyffs333とEvgendoga2の2つのマカソムリエは引き続き運用を続けることとします。
[7月第1週 山中先生おススメのピックアップマカソムリエ]
個人的には、同一人物によるマカソムリエを重複してピックアップすることは避けたいのですが、あまりランキングが下のものからは選びたくありません。というのも、疑問は残るものの、一定の基準を満たしているものがランキングの上位にあると考えられるためです。選択肢を広げるために、もう少し下位のランキング(20位くらいまで)も対象にするかどうか、は次回以降のテーマとします。
次回のピックアップは7月第3週となります。
ぜひご期待ください!
アセンダント
山中 康司
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