『仮面ライダーBLACK SUN』の変身ベルトについて。
先日配信が始まった『仮面ライダーBLACK SUN』。
内容全般についてはひとまず置いといて、この作品における「変身ベルト」(と、関連するアレコレ)について色々思ったことを。
※以下、ネタバレを含みます。
※こんなところで内容を知ってしまうのはどう考えてももったいないので、本編全部見た人だけ読んでください。
※なんなら読まなくてもいいから本編を見てくれ、本編を。
◆ブラックサンのベルト
その名は「サンドライバー」。
キングストーンを収める変身ベルト……と呼びたいんだけど、劇中の描写だとキングストーンなしでガンガン変身してるよね……？
「怪人化には石が必要」ってハッキリ言われてるし、改造手術のシーンでもバックル型の装置の中に石を収めているように見えるんだけど。
「怪人化するためには石の力が必要だけど、一度怪人になってしまえば石の有無は関係ない」ってことなんだろうか……。
石を取られたら変身不能になるとか最悪死んでしまうと思ってたから、ちょっと思ってたのと違った。
しかも「んっ！」と腹筋に力を入れて(たいして痛い感じでもなく)手術もなしに体外に出せちゃうぐらいだし。
案外入ってなくても平気なのかもしれない。
ともあれ、ブラックサンの腰に現れるサンドライバー。
序盤のバッタ怪人の時は唸り声を上げて変身すると同時に出現してたけど、キチンと変身ポーズをとって起動するのは第5話から。
仮面ライダーにおける「変身ポーズ」って大事な儀式だと思うんで、温存してきた意味を考えたらここで線引きをしていいと思う。
光太郎が決意と共にポーズを構えて「仮面ライダーブラックサン」に変身するのは5話からで、それまでは単なる「バッタ怪人」なんでしょうね。
……という理屈でいくと、1話から出てるバッタ怪人にはベルトついてない方がいいなぁ……。
いやまぁ、全話見終わったからこんなこと言えるんだけど。
1〜4話の視聴中は正直「一応ベルトはあるけど触れないし使わないし変身ポーズもなしか……物足りないな……」と思ってたので……。
これでベルトなしのバッタ怪人だったら、早々に「俺の求めてた仮面ライダーじゃなかった」と視聴リタイアしてたかもしれない……。
そう思うと、バッタ怪人にベルトをつけたのは「『仮面ライダーの記号』を表に出しておいて、仮面ライダーを期待している視聴者が離れないようにする」みたいな判断によるものじゃないかなーと勝手に思ったりしてます。
◆シャドームーンのベルト
ブラックサンのベルトが「サンドライバー」なので、シャドームーンのベルトは「ムーンドライバー」になるんだろうか。
自動変形で最後に中央の目玉(キングストーン？)がクルッと回るのがイケてる。
こちらもサンドライバー同様、バッタ怪人状態から出現するし、完全体になった時はポーズ付きで変身。
その変身ポーズ。
ブラックサンの左右逆バージョンなんだけど(向かい合って変身する時にサマになるのが良かった)、最後に両腕を左に振る直前、腰のあたりで構えてた左手をベルトの上に少しズラす動作がある。
ちなみに変身ポーズ披露は第8話と最終話の2回で、どちらも左手をずらす時に「変身」の発声をしている。
「この動きなんだろう」と思ってたんだけど……もしかしてこれ……特撮でよくある「おもちゃのギミックに合わせた動作」かな……？
BLACK SUNでDXベルトは出てないから、CSMに合わせた動作……。
CSMサンドライバーの関連記事を見ると、ドラマの制作と同時進行でCSMを作ってたらしいので……ムーンドライバー(仮称)も同じように同時進行で作ってて、おもちゃのギミックを本編に反映したのでは？とか勘繰ってしまう。
いやまぁ、おもちゃのCM打つような作品じゃないからそこまで影響しないとは思う……思うけど……しかし……いつもの感じで見るとどうしてもさ……。
CSMサンドライバーのPVの最後にチラッと映ってたからCSMムーンドライバー(仮)も出るんだろうけど、センサーの位置とかギミック発動のタイミングとか、果たして俺の予想が当たってるかどうかが楽しみです。
◆最終回のアレ
ネタバレしないように目次にしなかったけど。
最終回で葵＝カマキリ怪人に変身ベルトが出現しましたね。
ビシッ！と決まった変身ポーズはとても良かった。
この世界の仮面ライダーは拳を握る動作がベルト出現のスイッチになってるのかしら？
これまで蒸気とともに変身してたのになぜ急にベルト？と思わんでもないけど……そもそも怪人達は「ベルト状の装置を腹部に埋め込み、その中にストーンを入れることで怪人化」しているような描写だった。研究資料にもなんか載ってたし。
だから、改造された怪人達はみんなベルトを内蔵していると思うんですよ。
(生まれつきの怪人は持っていないはずなので、例えばスズメの俊介はどうやってもベルトは出ないんだと思う。)
さらに言えば、劇中でベルトを出して変身したのは光太郎と信彦の「創世王候補」2人だけ。
続いてベルト変身を達成した葵も創世王の器になりうる力を持っていたことを考えると、「ベルトを使った変身」は、彼らトップクラスの怪人だけが持つ特徴であり、葵が怪人として成長している証なのかもしれない。
……と、それっぽい理由を考えてはみたけど。
じゃあ成長の証だとしたらカマキリ怪人のボディも変化してほしかったなぁ。
ブラックサンとシャドームーンも、ベルト変身になってバッタ怪人から仮面ライダーに進化してるからね。ただベルト出しただけじゃないからね。
変身ポーズ構えた瞬間に「カマキリ型仮面ライダーに進化するのか！？」と期待したけど、ベルトがついただけだったのは拍子抜け。
いや本当、絵面はカッコよかったけどね。
あと、このカマキリドライバー。
ベルトに触れずに変身してるブラックサン、シャドームーンと違って、ガキン！とベルトに触れて傾けて変身してる。
これ見て「急にいつもの(最近の)仮面ライダーに戻ったなぁ」と思った。
メタ的な読みをすると、この「平成ライダー」……いや、「令和ライダーっぽいベルト」を持っていることが、昭和ライダーのブラックとは違う「次世代」の証なのかな。
しかしわざわざ手動ギミック盛り込んでくるあたり、カマキリドライバーも後々商品化するつもりなのだろうか……？
でなきゃわざわざ動かす必要ないと思うんだけど。どうでしょ。
◆締め
以上、『BLACK SUN』における変身ベルト周りのあれこれでした。
作品的な設定だったりメタ的な理由だったりを考えてみたけど、本編中では中身の石には言及されてもベルト自体には全く触れられずに終わったので、こだわってるのは俺みたいなオタクだけで「仮面ライダーとしての記号」以上の意味はないのかもしれない。
でもその記号が好きで仮面ライダーを追っかけてるようなとこもあるから、ベルトもポーズも「変身！」の発声も、しっかり描いてくれたのは良かったと思います。