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『魂の系統』の励起

零の物語


あるところに男がおった。

男は、どこから来たかも知らず、どこへ行くかも知らなかった。


男が公園を歩いていると、自分を呼ぶ声に気づいた。

「もうし、おにいさん、お待ちなさい。」


男は、呼ばれたほうに顔を向けると、大きなひきがえるが一匹こちらを向いていた。

男が、

「なにごとですか。ひきがえるさん。」

と、ひきがえるに尋ねると、

「明日の昼は、ここにいてほしいのだがな。」


男は、

「お安い御用ですよ。」

と引き受け、翌朝ふたたび同じ公園にやってきた。


昼近くなり、日が高く昇ってきた。


男が空をみあげると、地面が不気味に揺れだした。

そして、ふと東の空をみると、空を切り裂く一筋の光があった。


そして、三次元地球が爆発する。


地球のあった空間には、何もなかった。


零の物語 完


スタートの物語


あるところに女がおった。

女の名は、キョウコ。


キョウコは、地球のなくなった三次元空間をみつめておった。

「これから、始まりね。」


スタートの物語 完


奇跡


奇跡とは、観念の励起の異名である。

奇跡とは、法則の励起の異名である。

奇跡とは、人間の励起の異名である。

奇跡とは、技術の励起の異名である。

奇跡とは、文化の励起の異名である。

奇跡とは、経験の励起の異名である。

奇跡とは、日常の励起の異名である。


奇跡 完


 

この文章は、『魂の系統』で登場する奇跡について考察したものである。

『魂の系統』の理解の一助のために記す。

 

三次元地球の余韻のときに記す。

 

〆 完

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