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『魂の万国博覧会』の好奇心

哲学者の物語


あるところに男がおった。

男の名は、タレス。


タレスは、ものごとの仕組みを考えるのが好きだった。


あるとき、タレスは天寿を全うした。


肉体を脱いだタレスは、世の移り変わりを眺めてすごしておった。


そしてあるとき、数に興味をもった。

「今度は、論理的な思考の体験をしてみよう。」


そこで、とある夫婦の息子として生まれることとした。

その息子の名は、ゴットフリート。


十六年の後、ゴットフリートは立派な男に成長した。


ゴットフリートは、文字による計算を考え出した。


あるとき、ゴットフリートは天寿を全うした。


肉体を脱いだゴットフリートは、世の移り変わりを眺めてすごしておった。


そしてあるとき、コンピューターに興味をもった。

「自由に計算ができるコンピューターは面白い。私もコンピューターというものにふれてみたい。」


そこで、とある夫婦の息子として生まれることとした。

その息子の名は、タイイク。


十六年の後、タイイクは立派な男に成長した。


タイイクは、コンピューターを使って音楽をつくっておった。


ある夜、一人の男性の夢をみた。

「タイイクさん、私にあなたの体を貸してもらえませんか。」

「えーーー!」

思わずタイイクは目が覚めた。


次の夜、また同じ男性の夢をみた。

「タイイクさん、私にあなたの体を貸してもらえませんか。」

一度聞いていたタイイクは、おちついて、

「そうしたら、私はどうなるのですか?」

ときいた。

すると男性は、

「今の体を抜け出して、新しく生まれ変わるのです。」

と答えた。


タイイクは考えた。

「いままで自分の好きなことを楽しくできたから、人に譲ってもいいか。」

そして、

「わかりました。お受けしましょう。」

と答えた。


あるときタイイクは、自らの肉体を飛び出した。

肉体は、かわりに飛び込んだ隆にまかせて。


哲学者の物語 完


棋士の物語


あるところに男がおった。

男の名は、聖。


聖は、将棋をひたすら考えるのが好きだった。


二十九のある日、聖はいのちをおとした。


肉体を脱いだ聖は、『魂の万国博覧会』の編集に参加して楽しく過ごしておった。


あるとき、肉体へ入っている者と入れ替われることを知った聖はキリストのもとへいった。

そしてキリストに、

「私も入れ替わりたい!」

と直談判をした。

キリストは、

「それでは、自分で入れ替わる相手を見つけてきなさい。」

と答えた。

そこで聖は、希望者をつのったところある女の守護霊のひとりが手を挙げた。

その女の名は、セイナ。


 

聖は、それからセイナの夢に出た。

「セイナさん、私にあなたの体を貸してもらえませんか。」

それを聞いたセイナは、

「えーーー!」

思わず目が覚めてしまった。


次の夜、聖は、再びセイナの夢に出た。

「セイナさん、私にあなたの体を貸してもらえませんか。」

一度聞いていたセイナは、おちついて、

「そうしたら、私はどうなるのですか?」

ときいた。

すると聖は、

「今の体を抜け出して、新しく生まれ変わるのです。」

と答えた。


セイナは考えた。

「いままで自分の好きなことを楽しくしてきたし、人に譲ってもいいかな。」

そして、

「わかりました。お受けします。」

と答えた。


あるとき、聖は肉体に飛び込んだ。

自らの肉体を飛び出したセイナのかわりに。


棋士の物語 完


ゲーム


『魂の万国博覧会』では、色々なゲームへの記載が登場する。なじみのないものは、ルールの記載もしている。新しい世界への彩りの供給のために。


ゲーム 完


パズル


『魂の万国博覧会』では、色々なパズル、詰将棋等の作品が登場する。著者は記録のみして解答がどうなるかの検証は行っていない。レベルが高すぎて著者の能力を超えている作品もある。それらも含め、ぜひ楽しんでもらいたい。


パズル 完


数学の問題


『魂の万国博覧会』では、いくつかの数学的な問題が提示されている。有名な問題もある。レベルが高すぎて著者の能力を超えている問題もある。興味のある方は、ぜひ挑戦してもらいたい。


数学の問題 完


好奇心


好奇心とは、愛の供給の異名である。

好奇心とは、無視の拒否の異名である。

好奇心とは、交流の勇気の異名である。

好奇心とは、知見の期待の異名である。

好奇心とは、旅の無為自然の異名である。

好奇心とは、横暴の趣味の異名である。

好奇心とは、安楽の耽溺の異名である。


好奇心 完



この文章は、『魂の万国博覧会』で登場するゲーム、パズルについて考察したものである。

『魂の万国博覧会』の理解の一助のために記す。


三次元地球の余韻のときに記す。


〆 完

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