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『魂の万国博覧会』の植継

パテ・オー・リースリングの物語


あるところに男がおった。

男の名は、アンリ。


アンリは、他の人の目をいつも気にして暮らしておった。

またアンリは、他の人の弱みを握っては他の人をあやつって暮らしておった。


あるとき、隣の国の長から、

「もう、あなたの言うことは聞かないことにしました。」

といわれた。

アンリは、

「そんなことを言っていいのか。お前の家族がどうなってもいいというのか。」

と脅しの言葉をいった。

すると隣の国の長は、

「どうぞやってみてください。もう、あなたのいうことを聞く者は私の国には一人もいません。」

と返し、アンリのもとを立ち去った。


あるとき、別の隣の国の長から、

「もう、あなたの言うことは聞かないことにしました。」

といわれた。

アンリは、

「そんなことを言っていいのか。お前の家族がどうなってもいいというのか。」

と脅しの言葉をいった。

すると別の隣の国の長は、

「どうぞやってみてください。もう、あなたのいうことを聞く者は私の国には一人もいません。」

と返し、アンリのもとを立ち去った。


そして、気がつくとアンリに従うものは誰もいなくなっていた。


あるとき、三次元地球が爆発する。


パテ・オー・リースリングの物語 完


アランチーナの物語


あるところに男がおった。

男の名は、フランシスコ。


フランシスコは、他の人の目をいつも気にして暮らしておった。


あるとき、隣の国の友人から、

「勝手に私の国に入ってきて居座る者がいる。助けてほしい。」

といわれた。


フランシスコは、

「それは助けなければ。」

と思い、世界中の国の長に、隣の国で居座っている人々への支援の寄付を呼び掛けた。


ところが、他の周りの国からは、

「寄付する前に、隣の国がまずなんとかするべきだ。」

といわれた。


他の人の目を気にするフランシスコは、心を痛め寝込んでしまった。


あるとき、三次元地球が爆発する。


アランチーナの物語 完


翻訳の物語

 

あるところに女がおった。

女の名は、アリサ。


アリサは、十六になると、

「男の子だけが旅にいくのはずるい。」

といって、旅に出た。


あるとき、アリサは男に出会った。


男は、アリサに本を見せた。

『魂の系統』と『魂の万国博覧会』だった。

男は、アリサに、

「この本を翻訳できるかい。」

というと、

「ぜひ挑戦してみたいです。」

とアリサは答えた。


アリサは三年かけて本をすべて翻訳し、記事の順番も復元することができた。


あるとき、アリサは男に出会った。

男は、毎日舟にのって魚釣りをしておった。


男は、アリサに恋をした。

アリサは、男を受け入れた。

そして、二人の子が生まれた。


あるとき、男がアリサにこういった。

「わしは、トの天皇と呼ばれておる。」

驚いたアリサは、

「私がずっと探していた方です。なにかお印はあるのですか。」

と尋ねると、

「ミの天皇から預かったものを持っておる。」

といって、月の石碑の記録をお示しになった。

さらに驚いたアリサは、自らが翻訳した『魂の系統』と『魂の万国博覧会』と月の石碑の記録を見比べた。

そして、同じものであると確信した。


アリサは、ミの天皇のもとへ事の次第を報告に参った。


ミの天皇はたいそうよろこび、

「これで地球に平安が戻る。」

と仰せられた。


翻訳の物語 完


石碑


石碑とは、体験の固着の異名である。

石碑とは、感動の固着の異名である。

石碑とは、認識の固着の異名である。

石碑とは、表現の固着の異名である。

石碑とは、知見の固着の異名である。

石碑とは、蓄積の固着の異名である。

石碑とは、固着の適応の異名である。


石碑 完


翻訳


翻訳とは、体験の改変の異名である。

翻訳とは、感動の改変の異名である。

翻訳とは、認識の改変の異名である。

翻訳とは、表現の改変の異名である。

翻訳とは、知見の改変の異名である。

翻訳とは、蓄積の改変の異名である。

翻訳とは、適応の改変の異名である。


翻訳 完



この文章は、『魂の万国博覧会』で登場する石碑と翻訳について考察したものである。

『魂の万国博覧会』の理解の一助のために記す。


三次元地球の余韻のときに記す。


〆 完

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