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名前のない都市 マカピーな日々#0115

マカピーです。

昔のロシア、旧ソ連では名前のない都市が沢山ありました。

マカピーはウズベキスタンに滞在したことがあるのですがソ連時代はクレムリン(モスクワ)からのかなりひどい圧政が行われていたことが分かりました。

その一つが秘密都市の存在です。今の世の中人工衛星が世界中のあらゆる都市を監視しているので隠すことができませんでしたが、1990年以前はいわゆる「鉄のカーテン」の向こう側に秘密裏に隠されているものがたくさん存在していたのです。

もちろん西側諸国側にも隠ぺいはあったたはずですが、ソ連は無茶苦茶だったですね。そもそも支配下にある共和国の事などどうでもよかったというか、信用していないので国ごとの完結した経済を作らせないために共和国をまたいだ産業構造を作っていました。

ウズベキスタンにはトラクターやトラックの合成タイヤ製造工場があっても車両を一貫生産する工場はありませんでした。それを別の共和国へ持って行き完成させるのです。

なんという非効率なんでしょう。

原子力潜水艦だって国をまたいで製造していました。

マカピーが一番罪深いと思ったのはアラル海を消滅させたことです。(正確にはまだ消滅はしていませんが)子供の地理のテキストの表紙にはアラル海のかつての漁村の船の墓場があったのを覚えています。


アラル海に流れ込む二つの大河アムダリヤとシルダリヤの流れを灌漑用水に使ってしまったのがその一番の原因でした。(さらにとどめを刺したのがトルクメニスタンの作った運河もあります)

灌漑水で何をしたのかというと、綿花栽培をしたのです。乾燥地帯で大規模灌漑を行うと塩類障害が発生してしまい農地が真っ白になってしまい二度と使えなくなってしまうのですが、それを強要したのがソ連だったのです。

さらに番号だけしかない秘密都市も存在していました。そこは軍事施設だったのですが、生物兵器や放射線関連の研究所がありました。

実はアムダリヤ川沿いにはウラン鉱山がありその鉱滓(こうさい)は放射能を含んでいたのですがそのまま放っておかれてアムダリヤ川に流れ込んでいました。

マカピーがタシケント滞在中に科学雑誌Natureの記事としてその汚染の記事が日本から送られてきたので、スタッフの一人に見せると呆然としていました。「ぼく、子どものころ夏は毎日のようにこの川で泳いでいたんです。汚染されていたなんて知りませんでした。この記事コピーさせてください」

大使館員の方から話をうかがったときはマカピーもショックを受けました。選挙を行うので監視員としてお隣のタジキスタンの首都ドゥシャンベに行ったのだそうです。(かれはロシア語が堪能でした)

彼が驚いたのが、選挙に来た人が「俺に80枚の投票用紙をくれ」と言ったので選挙管理委員会の立会人が渡そうとするので「ちょっと待った。それはできないです。なぜなら

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