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誰が外圧に弱いって?! マカピーな日々#0640

マカピーです。

マカピーが家族(妻と三男)よりも一足先にザンビアに暮らし始めたころ、地元に長い友人のつてをたどってある家から、ニワトリのつがいを借り受けることにしました。

その家の方からは「ヒヨコが大きくなったら、親鶏は返してね!」と言われたのでした。

37.インパラ

早速、マカピーは長らく使っていなかった鶏小屋を修繕しました。

金網も張り直して、餌も買ってきて飼い始めると、つがいはほどなくして可愛い小さな卵を10個ほど生んで温め始めたのでした。

そして、そこから8羽ほどヒヨコが生まれました!

シメシメ・・・。

ある日、マカピーは鶏小屋から親ドリとヒヨコたちを外に出すことにしました。

マカピーの考えではいずれは敷地内を勝手に走り回らせるつもりだったのです。

そうすれば畑の植えたばかりの若芽をついばまれる恐れもあるけど、逆に地面をかき回してくれるし、害虫もへるだろうし、ニワトリが自分で餌を探すので健康になる「必勝パターン」を思い描いていたのです。

ところが、意に反してすぐ近くに伏兵がいたのでした。

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ウズベキスタンから連れてきた、ゴールデン・レトリバー犬のレディ(メス)です。

レディは最初マカピーと一緒に、ヒヨコたちがピーピー言いながら走り回る様子を首をかしげながら興味深そうに見ていたのです。

案外レディはニワトリの面倒見てくれるかもしれないなあ?

ところが、次の瞬間レディはヒヨコの集団に飛びつき、いきなりパクパク!と2羽のヒヨコを食べてしまったのでした。

キャーッ、止めてよして!!

42.ベルベットモンキー

マカピーはレディの首を抑えて頭をたたいて吐き出させました。

すると、2羽のヒヨコはピーピー「エーン、怖かったよー」とハハドリの元に駆け寄って行き、安全な鶏小屋に戻っていったのでした。ヤレヤレ

それにしても、驚いたのはレディはヒヨコたちをかみ殺していなかったという事実です。

そういえば、レディはテニスボールを見ると狂喜乱舞。

遠くへ投げると、一目散に駆け出しそれを口に入れて戻ってくるのですが、なかなかボールを出してくれません。

仕方がないのでもう一個追加して投げると、それも口に入れて放しません。

なんと、レディはテニスボール3個まで口に入れても、次のボールを目指して走り回る特技を持っていたのです。

おそらく、その犬名にあるように回収(Retrieve)する大きな頬っぺたを持っていましたから、獲物を傷つけずに持ち帰る習性があったという事でしょうか。

78.イボイノシシとインパラ

その後ヒヨコたちは、病気が流行すると薬が間に合わず幾羽か死んでしまい、残ったヒヨコも次第に大きくなり幼雛になると、約束通りオヤドリは元のお家に戻されました。

更に中雛、大雛と時間がたつにつれてオヤドリとしての特徴がはっきりしてきました。

そうです、オス鶏にはトサカが目立ち、更にとんでもない大声で鳴くのでした!

あちゃー!

83.イボイノシシとバブーン

しかも夜明けからほど遠い午前2時くらいから例の「鬨の声」は始まるのでした。

まずマカピー三男が「眠れない!」と文句を言ってきました。

マカピーは「まあ、そのうち慣れるからって」となだめていたのですが、マカピー夫婦もそのけたたましさに睡眠が邪魔されるにつけ、ついに堪忍袋の緒が切れたマカピー妻から「これじゃあ耐えられないわ!オスだけでも処分したら?」と提案がありました。

でもオスがいなくなれば有精卵が生まれず繁殖しなくなり、マカピーの「ニワトリ・パラダイス計画」は破綻してしまいます。

111.ライオンの足跡

マカピーはのらりくらりと提案を無視していたところ、今度は隣の家の老人がやってきてこういうのでした。

老人:「ボクの寝室の目の前がおたくの鶏小屋なんで、まだ朝の暗いうちから鳴かれると寝不足になってしまうんだ。あのオンドリを何とかしてもらえないか?」

ついに、ご近所迷惑に発展してしまいました。マズイ!

でもオンドリも手放したくないマカピーは、最後の悪あがきで小屋移転計画を実行に移したのでした。

109.ハイエナ

敷地内に幾枚かの側溝に蓋をするコンクリートパネルがあったのでそれを利用することにして、道路に面した側に鶏小屋をしつらえることにしました。

それの作業を見ていたマカピー妻は軽蔑した目でこういうのでした。「アナタって本当に外圧に弱いんだから。私たちが困っていても何もしないのにお隣さんの一言でサッと態度を変えるって卑怯じゃない?」なんて言うのも聞き流しながら作業を続けるのでした。

ところが、そのコンクリート―パネルはとても重く、マカピーは両手に軍手をして一枚一枚、エッチラオッチラと地面を歩かせるようにして運搬し、地面を均して一枚づつ並べていた時です。

手元が滑り、カチン!とコンクリート板を持っていた左の指先がコンクリート壁に挟まれたのでした。

85.アフリカクロトリ・トキ

最初は気にしないで作業を続けていのですが、挟まった人差し指がジーンとしびれたままなので、改めて指先を見ると軍手の指先が血で染まっていたのでした。

え、マカピーは自分の指をどうしたっていうの?

恐るおそる、軍手を外して見ると、人差し指の腹の部分が潰れていました。

ありゃりゃ、これはちょっとマズいかも!

マカピーは出血が止まるようにと左手を頭に置くような形で自宅に戻り、指先を洗い、消毒してみました。

よく観察すると、指の腹が両側から挟まれる形で裂けていました。

明らかに自宅での治療では済まないケースで、縫合が必要と判断してクリニックに行く事にしました。

マカピー妻は事の成り行きを呆れたように見ていましたが、マカピー三男に言って「マカピーと一緒にクリニックへ行ってきなさい。もう私は知らいわよ!本当にショウモナイ人なんだから!」とプリプリ怒っていました。

マカピーは三男に手伝ってもらい左手を包帯で巻く応急処置をして車(トヨタのRav4)に乗り込みました。

この時ほどシフトレバーをケガしている左手で操作しなくていいオートマチック車でよかったと思いませんでした。

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結局、クリニックに行き、破傷風の注射の後で、麻酔薬もなしに指先の腹を10針程縫合したのですが、その後で化膿してしまい完治するのに2か月ほどかかりました。

今でも左手の人差し指の傷跡を見るたびに当時の事を思い出すのでした。

え、ニワトリたちはどうしたかですって?

家政婦、庭師、運転手それに警備員にあげてしまい、マカピーのニワトリとの生活が突然終わったのでした!

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マカピーでした。

最後までお読みいただき感謝します。マカピー実父が生きていたら「オマエは不器用な奴だ」と笑われたろうなあ




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