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汽笛とナメクジ マカピーな日々#0667

マカピーです。

朝の散歩をしていたらマカピー妻が、周回遅れのマカピーに声をかけてきたのでした。

マカピー妻:「アナタさ、聴力テストをやってるの?」

マカピー:「どうして?毎年健康診断でやっているよ」

マカピー妻:「じゃあ、なんであんな大きな音を聞き取れないの?」

マカピー:「何の話?」

マカピー妻:「汽笛よ!さっきもそうだけど、ナタール港から風に乗ってよく聞こえるでしょう?」

マカピー:「え、鳴った?全く聞こえなかったけど・・・」

マカピー妻:「ほらね、ワタシの悪口は小声でも聞こえるのに、どうしてまともな騒音が聞こえないのよ!クラクションが聞こえなかったら道路で交通事故に遭っちゃうかもしれなわよ!」

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どうも、年かさが増すにつれて体は次第に変化するようです。

その一つが聴力で高音域の聴力が衰えてくると言われたことがありました。

ナルホド そういうことか!

看護教育に関わる仕事をしていた際に、「老人看護学」と領域を知りました。その中で若い学生に「老人」を体験させる器具があったのです。

つまり、身体の動きを制限するサポーターの装着で歩幅も小さくなり、ゴーグルは視野を狭くし、ヘッドホンをつけると外部の音がほとんど聞こえなくなります。

これで横断歩道を渡ってみましょう!

この実習をした看護師の卵たちは「恐怖」を経験することになります。

そして、「そうか年を取るってこういうことなんだ」と実感するわけです。

マカピーは本当は小学生レベル実習させたい経験だと思います。

だって疑似体験は強烈に脳裏に残りますから。

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誰一人として、この世を生きながらえることができません。

だったら、QOL(質の高い生活)を維持できるようにすべきです。

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そんなことを考えながら、更に歩行を進めると地面に黒いものがありました。

ん?

ああ、ナメクジだ。こいつは黒いけど、以前随分大なナメクジがいたことがあったなあ。それからアフリカマイマイという大きなカタツムリも。

ちなみにアシヒダナメクジは殻を持たないカタツムリの一種だそうです。

どっちにしても、彼らが歩いた跡には粘膜の一部がこびりついて、朝日に光っていました。

それを見ながら、マカピーは考えました。

自分の足跡ってこのナメクジみたいに輝いているかな?

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もちろん、それは人の評価でなく、自分が輝いていたって思える瞬間をどれだけ持てたのかしら?っていう事です。

おそらくナメクジは人間ほど長寿ではないはずです。

でも彼らの方がヌラヌラしながらも、自分をわかっているのじゃないかな?ただ時代に流されないで、主張することも必要だってナメクジから教わったような気がした時でした。

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ボーッ

「ああ、こんなに汽笛がハッキリ聞こえるんだ!」って認識したらとてもうれしい気分になりました。

先に行ってクールダウンの体操をしていたマカピー妻に合流して言いました。

マカピー:「さっきの汽笛はちゃんと聞こえたよ!」

マカピー妻:「でしょう!あんな風にしょっちゅう聞こえるのよ。聞こえて良かったわね!」

マカピー:「うん」

マカピーでした。

最後までお読みいただき感謝します。汽笛が聞こえる丘の公園





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