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マカピーな日々  #0033

マカピーです。

COVID-19の影響で閉館していた市立図書館が再開したので行ってきました。

あらかじめインターネットで手続きが変わったことは調べてから行きました。つまり記帳が必要な事、閲覧での椅子使用は禁止、滞留時間は30分程度にするなどあって「なるほどなあ」と思いながら久々の図書館。

入り口で手に消毒用アルコールをつけると、向こう側で女性職員が「こちらへどうぞ!」と呼ばれたので行ってみると、アンケートみたいな用紙に記載するのですが、つまりはクラスター感染が分かったら連絡しますよ、という事ですね。ヤレヤレ

一回の貸し出しは最大10冊なのでそれを狙って買い物かごをとりグルーッと開架書棚をめぐりました。長い間貸し出しがなかったから書籍が充実しています!あっという間に30分経過したので小心者のマカピーは慌ててかごの中の10冊を確認してカウンターへ。

フェースシールドにマスク着用のスタッフがいるカウンターにいつもの様かごを乗せようとすると、ドンッ。なんと透明のプラスチックカーテンの存在が見えず、かごをカーテンにぶつけてしまいました。カーテンの下の隙間から2-3冊ずつ手渡しするのが正解だったのです。ヤレヤレ

こうして開館後初めての図書館での借り出しがすんだのですが、マカピーが選んだものはかなり雑多な内容で写真集もあれば小説もありました。なるべく偏りが無いようにと思っていても、普段から自分の好きなコーナーに足が向いているのです。

今回は意識的にいろいろ見てみました。古本屋で文庫本を買うことが多いので同じタイトルの単行本の立派な装丁を見ると「ああ、最初売り出されたころはこんな風だったのか」と改めて気づかされます。単行本がちょっと困るのは書評や解説がない事ですね。果たして読み進んでいいのか判断がつけ辛いのです。

そういえば思い出したことが有ります。

マカピーが字を習ったのは小学校に入ってからでした。今頃の日本ではずいぶん遅いのではないでしょうか。保育園で借りてくる本を大人に読んでもらいたいのですが農作業や家事が忙しくて頼めなかった覚えがあります。「このページに書いてある文字が読めたら楽しい話が分かるのになあ」と入学が楽しみでした。

小学生となったマカピーにとって国語の時間はまさしく驚きの連続だったのです。習った字が読める!すごいぞ!母が文房具にひとつひとつ丁寧に書いてもらった自分の名前が分かった時、なんと嬉しかったことか!今でも思い出します。

やがてマカピーがクラス室内の小さな図書ではなく、図書室でカードを利用して最初に借りて読んだのは「長い長いペンギンの話」だったのを覚えています。学習ものばかりの学校の図書室の本は面白みがなかったので、6年生くらいになると母が移動図書館で借りている小説などを読むようになっていました。

実はマカピーが育った村には本屋さんがなかったので、中学生になると県庁所在地のある市の書店まで30分ほど自転車を転がす必要がありました。それは全く心躍るイベントだったのでした。。

店内に流れる音楽、ラジオ英会話だけでなく各種の雑誌、ちょっとエロチックな写真集、専門書籍、楽器、文房具・・・・一日中でも楽しめる居心地の良い場所でした。

そしてこの街には映画館もありました。アーケードの商店街もありました。デパートもありました。八百屋や有名なお菓子屋さんもありました。そうあそこの街に行けば何でもあるという憧れの場所だったんですね。

マカピーは高校を卒業して東京にでてしまうと郷里に帰る事が少なくなり、やがて海外で仕事をするようになると更にその頻度は少なくなりました。

ある日、県都であるその街をたずねる機会がありました。

そこでマカピーが見たものはシャッター通りのアーケード街だったり映画館跡地のマンションだったりしてなんだか自分の記憶に自信が持てなくなる不安に襲われました。そしてあの書店に再会し安心しましたがちょっと様子が違うのです。かろうじて営業をしているようでしたが、かつてのように心弾ませて訪れた書店とは全く異なる「本屋」になってしまっていたのです。そして再訪を楽しみにしていたはずなのに店内に入らずに帰ってきてしまいました。

マカピーのセンチメンタルジャーニーでした。

それでは次回お目にかかりましょう。

マカピーでした。




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