マカピーな日々 #0042 雨降り
マカピーです。
ベトナムで仕事をしていた時の事です。
スタッフといっても一人しかいなかったのですが、とてもチャーミングなリンさんと一緒でした。
彼女は二人の娘さんのいるお母さんなのですが、良妻賢母で賢く英語とベトナム語の通訳もしてくれたので助かりました。
意外かもしれませんが、ハノイの冬はとても寒いんです。
南北に長ーいベトナムの南の都市ホーチミン市はかつてサイゴンと呼ばれたところですが、そちらは亜熱帯ですけど中国国境、特に北西部の雲南省に近い山間部には雪が降るんですから!
私の勤務先は交通省の研究所だったのですが、ベトナム戦争を生き延びてきた古ーい建物であちこちがボロボロ崩れ落ちているような煤けた建物でした。
実はこの煤けた状態になるのは実はカビで、お風呂に生える黒カビと同じようなものでした。新築でも数年すると煤けて古ぼけてしまうんですね。
特に冬場の霖雨(りんう)というのがくせ者です。
とにかく寒ーいのに一日中霧雨がしとしと降ると青空がなく憂鬱になるのです。
韓国資本が建てた60階を超す超高層ビルが2つほどありましたが建物の半分くらい上は雲の中で見えないのです。
ちなみにそのビルの高層階に住む人の話では「冬場はほとんど霧の中状態で眺望が無い」との事でした。
何のために眺めの良い部屋を買ったのか!?
元北ベトナム側の国民性はムッツリしていて笑わない、政治家が多いのはこの天候のせいで自殺者出るのは北だけ。
その反対に南はトロピカールで能天気な性格で商人が多いなどと言われます。(
諸説がありますが、マカピーも割と正しい見立てだと思います。
確かにコメの2期作ができるメコンデルタを持つ土地柄と、冬寒い紅河デルタの北とでは最初からかなり違った民族なのかと思ったら実は同じキン族なんですね。
ベトナムにはキン族以外の少数民族が70くらいある多民族国家なんです。
彼らは遠い昔中国側から南下してきて、各地の少数民族国家を平定してベトナムを統一したらしいのですが、ハノイって1000年間も首都だった世界でも珍しい都市なんです。
現在ハノイとホーチミンどちらの都市も地下鉄工事が進められていてその立役者は日本の東京メトロなどが進めています。
車両とかは北京地下鉄などから導入しています。
その地下鉄工事ですが、かつての古代都市だったハノイはどこを掘っても遺跡が出てきてしまうのでなかなか工事が進まないのだと聞いています。
なんだかイタリアのローマの地下鉄建設当時の話に似ていますね。
ところで最近脚光を浴びているのが中部の都市ダナンです。
こじんまりしたとしながらそこから日帰りできる場所に3つの世界遺産があります。
北から古都フエ、ホイアン、そしてヒンドゥー教のミーソン遺跡です。
暑くなく寒くなくちょうどいいところがダナンですね。
かつてベトナム戦争のころはダナンの米軍基地から枯葉剤を散布する飛行機が飛び立ったのがこの港町でした。
今では日本からの直行便もあるのでリゾート開発が進んでいますし、工業団地なども誘致していてホットな場所です。
リンさんの旦那さんは銀行に勤めていて子供のために、ダナンのホリデーホテルの投資をしていました。
頭金を支払えばあとはホテルの運用を任せて、10年後にその部屋が自分のものになるというのでした。皆さん若くても大胆に投資するんですね。国民性なのでしょうか?
聞けばハノイに数か所の土地も購入しているのだそうですが、二人目のお子さんが女の子だとわかった旦那氏の蓄財熱が消えたそうです。
ベトナムでは二人っ子政策のようなものがあり、子供は二人までにしないと役所や企業の幹部になる事ができないと聞きました。
雨が降るとリンさんはオフィスでいつも明るく歌っていました。Rain rain go away......そして「私は雨の日が大好きなの。気持ちが落ち着くからかしら?」
オイオイそれじゃ歌ってる歌詞が違うだろう!(笑)
家の窓から雨を降るのを見るハノイの雨を思い出します。
そしてまたハノイを訪れることがあったら、リンさんを誘っていつもの「クアン・アン・ンゴン」でフエ名物のシジミ雑炊をたべたいなあ。
マカピーでした。
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