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空襲の生き残りだったんだ マカピーな日々#0766

マカピーです

ローローさんのむちゃくちゃ面白い話を伺って思い出したことがありました。

そうなんです、ローローさんの先祖が「もしも」豪邸?を手放さずにそこに住んでいたら、東京空襲でやられていたという話を聞いていて、「マカピー母が空襲で死んでいたら、当然マカピーは存在しないわけだしなあ」と思わずにいられませんでした。

先日群馬へ帰った際に、マカピーが帰省したというので、学校の先生をしているシゲちゃんが実家に立ち寄ってくれたのでした。

その時にマカピー母からある話を聞いたのです。

シゲちゃんの母親は先月亡くなったばかりで、マカピーは車の車検そしに群馬に帰った際に一番最初にシゲちゃん母の仏壇に焼香へ行ったんです。

シゲちゃんは不在でシゲちゃん妻から「あら、マカピーさん!来るって知らなかったから、(シゲちゃんは)出かけています」と言われ、電話を入れておき後で会うことにしました。

マカピーは幼馴染の家でおばちゃんの遺影に向かい合ったのでした。

マカピーが覚えているおばちゃんは優しく微笑んでいて、当時のことが思い出されて涙が止まりませんでした。

シゲちゃん母は腰痛で足腰が立たなくなり寝付くと、認知症が始まり施設に入っていたとこれまで聞いていました。

最近はCOVID-19の影響で面会が5分ほどに限られるだけでなく、当人が自分の息子の顔さえ認識できなくなっていたと寂しそうでした。

それが先月、シゲちゃん母の名が地元紙の死亡欄に載ったのを、目ざとくマカピー母が見つけてマカピーに連絡してくれたのでした。

マカピーはシゲちゃんに葬儀には出席しない旨を伝え、後日挨拶に行くと連絡すると、「施設に9年間もいたんだ。帰りたかったろうなあ。やっと自分の家に帰ってきたんだ。葬式までしばらく一緒にいられるよ」と返事がありました。

マカピーとシゲちゃんは幼馴染で親戚関係もあり小学校で出会ってから、マカピーはいつもシゲちゃんの家に入りびたっていたのでした。

当然、おばちゃんにはお世話になっていたんです。それだけ居心地がよかったんですね。

彼女はマカピー母のようにおしゃべりではないのでお茶を入れてくれるとすぐに下がってしまうのでしたが、今回初めておばちゃんの年齢を訪ねるとマカピー母と同じ年であることが判明しました。

彼女は近隣の村から嫁に来たのですが、マカピー母は3人娘の長女で父を養子に迎え入れたので周囲に気兼ねしない、つまりかなり態度が大きいのでした(苦笑)

不思議な縁といえばマカピー父母は同じ年でした。それからマカピー妻の父母も同じ学年で、マカピー義姉の父母、更にマカピー弟妻の両親の8人が同じ年だったです!

うーん、確かにすごい!

それがマカピー父が亡くなる3年前、あれよという間に前後して5人が亡くなり、今ではマカピー母とマカピー義父母の3人になってしまったんです。

シゲちゃん母の話をしていたのに、マカピー母は何を思ったのか、終戦間近にあった空襲の話をシゲちゃんに語りだしたのです。

マカピー母:「シゲちゃんのおばあさんはここの家から嫁に行ったんだよ。もうこの家も4年ほど前に改築しちゃったけどね、終戦間際に空襲があって、そこの縁側で二人が亡くなったんだよ」
シゲちゃん:「この村でも空襲があったんですか?知らなかった」

マカピー母:「B29爆撃機が新潟方面に空襲に行った後で、残りを捨ててったのよ。私の女学校では艦載機による機銃掃射を受けて通学途中の生徒が一人殺され、日本は反撃しようもなくお手上げ状態でやられるままだったの。あと数日で終戦だったのにね。空襲があったときは父(マカピー祖父)はビルマ戦線に行っていたの。家には私たち3人娘と母親そして祖父を連れて防空壕に入って、首を出してばらばら落ちてくる焼夷弾を見たのよ」


マカピー:「ああ、焼夷弾の筒が3本ほど保管されていたね」
マカピー母:「我が家も危なかったのよ。家の前後に筒が刺さっていたのを回収したのよね。ここの街道筋を斜めに横切るように爆撃されその晩13軒が焼失したの」


マカピー:「じゃあ、ここで亡くなった人は焼けただれていたの?」
マカピー母:「それがちがうのよ。焼夷弾の直撃をうけたの」

シゲちゃん:「マカピーおばさん、よく当時のことを覚えていますね。もう戦争当時を話してくれる年配者がいなくなっちゃったんです。それをきちんと分かりやすく話せる人はほとんどいないもの」
マカピー:「実はさ、これから母を連れてフラワーパークへ行くつもりなんだ」

シゲちゃん:「お、そりゃいいね。元気な時に一緒に出歩けることって羨ましいくらいだよ。楽しんできてください」

マカピーでした。
最後までお読みいただき感謝します。Once upon a time、・・・



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