見出し画像

光るからだを手に入れる。マカピーな日々#0096

マカピーです。

全身が光る経験をしたんです。

フィリピンで仕事をしていたころ、出張でパナイ島のイロイロ市に行きました。女性の同僚がそこの出身で5人ほどで出かけ仕事が終わると彼女の家でご飯を頂きその後、私だけ男性だったので直ぐ近くのホテルに戻りました。

そのすぐ後ろが海だったので女性軍も一緒に来て「これから海に行こう」というのです。マカピーは海なし県育ちなので海が怖いのです。ましてや月もない夜の海となれば余計に願い下げです。

「一緒に行こう、私たち女性ばかりだからついてきてね」そう言われたら仕方ありません。マカピーはしぶしぶ同行することになりました。

そこは砂浜でなく小石の混ざった海岸線で波も穏やかで対岸の町の灯が弱く届いていました。

それでも月のない漆黒の闇みたいなのでマカピーはどうも落ち着かなかったのですが、フィリピンの女性たちは水着になるわけでもなく、いつものTシャツに短パン姿でそのまま水にたわむれ始めました。マカピーは一応海水パンツ姿でしたけど。

マカピーも彼女らの近くで水に足を入れると日中に温められたような生ぬるい海水でした。なんか気持ち悪いなー。

少し先まで行き腰ぐらいの深さになり、フッと見ると周囲の波が光っています。最初は対岸の町の光に照っているのかと思ったらそうではありませんでした。

自分の肌も光るのです。目を凝らしてもよくわかりません。何だろうこれ?

ワイワイ水をかけあっている女性軍たちを見るとその周囲の海が青っぽく光っています。

なんだ、なんだ?

マカピーは水の中に肩まで沈んた後で立ち上がると自分の体とその周囲が青く光るのが分かりました。パチャパチャ海面をたたいても光ります。

どうやら光のもとは興奮すると光を発するらしいのです。

でも暗いので目を凝らしても生物がいるのかさえ分かりません。光るあたりを触っても指先に何も感じません。

そうです、これが夜光虫だったんです。

ジモチーの彼女が気の進まないマカピーを暗い夜の海に誘ったのはこれを見せたかったからだと分かりました。ありがとう。

マカピーはうれしくなって幾度も水に浸かっては立ち上がりを繰り返し、自分の体が不思議に光るのを見ていました。

その後にも夜の海に出かけることはありましたが、夜光虫に出会えたのはその晩だけでした。

幸運なことに、マカピーは自分の体が光る不思議な体験をすることができまっした。

マカピーでした。


もしもサポートいただければとても嬉しいです。そのサポートは感謝のバトンタッチとして使わせていただきます!