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気付かない被害。マカピーな日々#0085

マカピーです。

マカピーは忘れ物や落とし物が多いのです。

高校生の頃、東京に出てきて小田急線でスリにあったことがあります。連絡をくれた豪徳寺の駅で定期入れが保管されていたので兄と一緒に引き取りに行ってきました。

その定期入れにしまってあった千円札2枚はしっかりとられていて、必要ない定期が学生手帳と一緒にゴミ箱に捨てられていたのだそうです。マカピーは連絡があるまでスリに遭った事さえ知りませんでした。

実はマカピーは家族で行った、パリのメトロでもスリに遭っています。

ホテルをチェックアウトしようと準備していた際にマカピーの奥さんに尋ねました。「ねえ、ぼくの財布取って」すると「わたしはあなたの財布なんて預かっていないわよ」「ええっ?」「ほら、ポンピドゥーセンターで買い物した時に財布を使ったのが最後で・・・・その後はジャケットの内ポケットに入れたままだった」「探してもないの?スリに遭ったんじゃない?」

荷物や衣類、いたるところを探すのですがありません。財布紛失からすでに1日以上たっていたのでカード会社(VISA)に連絡しました。紛失届をしてカードをブロックしてもらうことにしましたが、既に昨日のうちに限度額いっぱいの買い物があったと知らされました。

マカピーは思い出しました。メトロの乗り換えの連絡通路の動く歩道が故障中で、対向する一人とぶつかりそうになり避けました。その後に今度は数人のグループと遭遇して彼らと接触したのです。

後で分かったのですが、みごとな連係プレーだったんですね。先行の一人が財布の場所をチェックして、サインをおくる。次にグループが近づき私の財布を抜き取ると数人の間で盗品が素早く持ちまわされる常套手口です。

これは抜き取りの際に被害者に気付かれても「俺はやっていない!」としらを切るためにグループで犯行するのです。

マカピーの場合は「なんで狭い通路でぶつかってくるんだろう?」とのんきに構えていたので盗難にさえ気付かなかったんです。ヤレヤレ

その後もイタリアのピサの斜塔を息子と観光に行った際に、路線バス内で財布をすられています。それほど混んでいないのにマカピーの周囲に幾人かの男が群がった瞬間があったのです。ウエストポーチのジッパーが開けられて財布が消えていました。

現金は仕方ないにしても、カードがないと、その後の旅が難しくなるので、緊急のカード再発行依頼などしてずいぶん時間がかかり、帰国しても盗難届を提出したりいろいろトラブルが続きました。

家人からは「旅行中、あなたには財布を持たせない」とまで言われるようになってしまいました。ヤレヤレ

もちろん不注意の私も悪いのですが、スリ集団が一番悪いんです。ハイ。

でも全くそうしたことが無い人もいるんですね。例えばマカピーの奥さんみたいに。

しかもマカピーの場合、普通に生活していても注意散漫なのかいろいろなものを落とすのです。自転車に乗っているときにズボンのポケットから財布を落としてしまい、数週間後にあるラーメン屋で発見され交番から連絡を貰って回収したこともあります。もちろん現金はなく拾い主はお腹いっぱいになったことでしょう。

先週、近所の銀行振り込み手続きに行くと、中からじいちゃんが出てきてポケットから封筒が落ちるのが見えました。じいちゃんは駐輪場から自転車に乗ろうとヨタヨタしているのでマカピーは「封筒が落ちましたよ!」と声をかけたんです。

どうも耳が遠いらしくマカピーの声に反応しないので、今度は肩をたたいて顔を覗き込み「あそこに封筒が落ちました。おじさんのですよね」「ああ?何だね?」「封筒。お金が入ってるんじゃないですか?」

じいちゃんは、ようやく事態が呑み込めたらしく数歩もどって封筒を拾い上げ戻ってきて「たいへん、ありがとうございます」とマカピーに頭を下げたのでした。

じいちゃんは今度はちゃんと封筒をバッグに入れて自転車でユラユラと帰宅したようですが、大丈夫かなあと思いました。

銀行には入り口に若い行員が案内のアシスタントとしていました。おそらく季節的に新人教育の一環でしょう。いつものベテラン女性行員ではありませんでした。

若い男性行員はマカピーから見ても「なんで俺がこんなつまらん仕事しているのかわからん」という雰囲気がありありしていました。たまたま振り込みでマカピーのカードがATM使用できないトラブルがあり彼に相談したのですが、経験が少ないので「詳しい者に聞いてまいります」と幾度かやり取りしましたが、なかなか埒が明かないのでした。

結局ベテラン行員がやってきて何とか振り込み手続きは完了したのですが、帰りがけに見ると先ほどの若い行員は「ありがとうございました」というものの何か面白くなーい雰囲気をかもしだしていました。

外に出ると雨が降っていたのでマカピーは自転車を車庫の下に移動させ、雨やどりしながらさっきのじいちゃんのケースを考えました。

年配者のかたはATMをはじめとする機械操作に慣れていません。スーパーのレジなどでもそうですが、後ろの人が待っているといけないからととるものとりあえず移動してしまします。マカピーもそれを経験しています。

じいちゃんはちゃんと持っていたバッグに現金の入った封筒を入れないでポケットにねじ込んだつもりで銀行を後にして自転車置き場に行く間にバッグに戻すこともなかったのではないでしょうか?そして浅く差し込んだ封筒は無意識のうちにポケットから落ちてしまった・・・・。

一方若い行員は、じいちゃんが現金をバッグにしまわずにポケットに入れたのを見ていたと思います。深く入れてない封筒を見た時にその後の事態を想像するのはむつかしいかもしれませんが、もしもあのじいちゃんに適切な言葉がかけられたら未然に事故を防げたかもしれません。

銀行の外で起こった事故は関係ないといえばそれまでですが、マカピーは彼がもう少し人間観察ができればいろいろと面白くなるような気がしました。

マカピーの勝手な想像でした。

それにしてもこうして書いてみて分かったのですが、随分とすられたり落としたりしたものだと自分でもあきれています。ヤレヤレ




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