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寅さんの口上が懐かしいのは マカピーな日々#0484

マカピーです。

マカピーは「寅さん」でお馴染みの「男はつらいよ」シリーズが大好きです。もちろん既に渥美清さんはお亡くなりになりましたが、今でもその語り口が面白いなあと思うのでした。


主人公の車寅次郎は香具師(やし)ですから縁日などでバッタもの(正規ルートでない製品や、ニセモノ)などを売りさばく商売でした。

ともかく、通行人に足を止めてもらい商品に興味を持ってもらうにはその語り口が大切です。いわゆる「口上」というものですが,例えばこんな感じです。

「四角四面は豆腐屋の娘、色は白いが水臭いときた。
どうだ、おい、よーし、まけちゃおう­。 

まかったつむじが3つ、
七つ長野の善光寺、八つ谷中の奥寺で、竹の柱に萱の屋根、
手鍋­下げてもわしゃいとやせぬ。 

信州信濃の新そばよりも、
あたしゃあなたのそばがよい。 あなた百までわしゃ九十九まで、
ともにシラミのたかるまで、ときやがった。


どうだ畜生­! さあこれで買い手がなかったら、
あたしゃ稼業3年の患いと思って諦めます。


(出典 車寅次郎の生業 第1作 男はつらいよ - YouTube)


マカピーが子どもの頃の縁日には「ガマの油売り」も来ました。

腕を日本刀で切って見せてその血を見せた後で油を塗りチリ紙で拭けばアーラ不思議、傷が消えているではないですか!

子どもの頃に、香具師による手品を飽かずに眺めながら「うまい事を言うなあ」とその滑らかな口上にうっとりしたものでした。

つまり今で言う「つかみ」がいかに大切だったのかを教えるイベントだったんですね(笑)


マカピーがミャンマーに旅した時に、首都ヤンゴンの街角で漢方薬を売っている仙人みたいな風体の人がいました。

ここでも沢山の人が彼を取り囲、彼の口上を聞いているのです。マカピーはその言葉は分かりませんでしたが、いったい何を売っているのかと見てい見ると萎びたサルの手やけものの頭蓋骨や角がありました。

言葉の魔術さえ心得ていればなんだって売れるんです!

逆のケースになりますが、ネパールではマカピーは演劇集団に依頼して結核対策の啓蒙活動をしたことがありました。

ネパールでは毎日のようにどこかの村でお祭りが行われていたのでそこには地域の人々が集まりるので、そこに数人でコント劇をやってもらったのは識字率が低い地域ではパンフレットやポスターよりも効果があるからでした。

コンセプトは「結核は怖いけど、ちゃんと治療すれば治るんだよ!」と言うシンプルなもので、後の作りは演劇集団に任せました。

彼らはアドリブを入れながら周囲の人たちの関心をつかみ取り、笑いの中に肝心のメッセージを伝えてくれました!

けっきょく数十回にわたり各地でやってもらった事を「口上」で思い出しました。

こうした「ライブ」は演者と観客の間のインタラクティブな世界で、うまくすると一体感が生まれます。

それは世界中で同じなんだってマカピーは確信しています。

ホメロスを聞いた少年シュリーマンがその存在を確信して、将来私財をなげうって「トロイ」を発掘したように、そこに伝わる力というのは心に深く浸み込んで、将来にいろんな形で開花する可能性があるとマカピーは信じます。

近年、臨場感あふれるVR(Virtual Reality)が一般的になっていますが、その一方で本当の人間の発する言葉や感情に触れる機会が薄れているように感じるのはどうしてでしょうか?

マカピーでした。

最後までお読みいただき感謝します。マカピーはアニメも大好きですけど



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