見出し画像

マカピーな日々 #0053 輝くほど辛い

マカピーです。

マドラスからスリランカに飛んだのはお腹の調子が回復しないので体力が低下していたからでした。マカピーの体が「ちょっとインドをオフにして元気を取り戻そう」と悲鳴を上げていたのだと思います。

運よく、スリランカの首都コロンボにマカピーの知り合いのそのまた知人がいたのでそこに転がり込んだのでした。(図々しい??)知人は仕事をしていたので客としてそこのお手伝いさんがフルーツたっぷりの朝食を作ってくれ体調も回復して今でも知人には感謝しています。

この家を起点にスリランカ各地に足を延ばしたのですが、当時のスリランカは反政府ゲリラとの内戦状態でしたので日本大使館からも旅行可能範囲は制限されていました。実際にバスターミナルが爆破されたり道路でも自分の乗っている車の前を行く軍用車両に乗っている兵士は後ろのドアを開けたままで自動小銃に手をかけたまま周囲に注意を払う臨戦態勢だったのでした。

ある日、誘われて警察官学校の卒業式に行ったのですが、そこで聞いたことが忘れられません。「おそらくこの卒業生の何割かは数年内にゲリラとの戦いで死ぬんです」「この国はテロ対策のための警察官養成をしているとも言えます」

その後反政府ゲリラ掃討作戦が大規模に展開され平和が訪れたとされているスリランカですが、スマトラ島沖地震での津波被害などもありました。あまりフォローしていなかったのですが、最近テレビ番組のキャノンがスポンサーとなっている「世界遺産」でシギリア遺跡が紹介されていたのを見て往時を思い出しました。

シギリア旅行でマカピーはタクシーを利用したのですが、そこの運転手が米ドル偽札の見分け方を教えてくれたのです。彼はマカピーの1ドル札を借りて「ほらこうやるんだ、見ておけよ」なんと彼は札をくしゃくしゃに丸めた後にポンと車のボンネットの上に乗せ、札のしわが戻る様子を観察していました。

「うん、これは本物だ」「どうしてわかるんだい?」「偽札は戻りが悪いんだ」「偽物と比べなくちゃわからないじゃないか」「じゃあ偽札を出してくれ」「そんなの持ってないよ」「まあ、そうだけど前はちゃんとそれで分かったんだ」なんともいい加減な説明でしたが、当時はまだカラーコピーがない時代でしたから紙質でかなり偽物が分かったのでしょうね。

スリランカを旅すると、そこの主食であるカレーを食べるのですが、異常とも思えるほど辛いのです。ある食堂でカレーを口にしたらあまりの辛さに思考が吹っ飛ぶほどで滝のように汗を流し、ボーっとしていると親切にも隣の人が声をかけてくれました。

「そんなに辛いか?かわいそうに。そういう時はな、舌の上に砂糖を乗せしばらくじーっとしているんだ」さっそくテーブルの上の砂糖ツボからスプーン一杯を舌に乗せました。痛ーい!効きません。すると別の人が言うのです。

「そうじゃない、辛いときはバナナをくわえたままにするんだ」お店からバナナを貰ってやってみましたが、多少ひんやりするのですが効きません。さらに別の人がこう言うのでした。

「熱い紅茶を飲むんだよ。これで解決だ!」お店に注文してトライするのですが熱くて熱くて唇さえ付けられない程で結局冷めるまで口に入れることができませんでした。結局皆さんの話題提供で終わったようでした。

タイにはプリック・キヌー(ネズミの糞)と呼ばれる小粒のトウガラシが激辛の元となっていますが、スリランカの白いシシトウ大のトウガラシが超絶の辛さを誇っているようでした。恐るべし白トウガラシ。

いつもの癖で道端で売っているランチは子供の買ってゆくのを見たので買って見ることにしました。マレーシアでも「ナシレマ イカン・ビリス」(ココナツミルクで炊いたご飯に辛くしたジャコが乗っている一般的なランチ)に似ていたので、ベンチに行ってそれを広げて食べてみたのですが「ウッ」と絶句しました。カラーイ。

マカピーは常々こんなに辛い物を子供のころから食べていたらどうなるのかと勝手に心配するのですが、「熱帯地方で暮らす人々は食事にトウガラシを利用することでその成分であるカプサイシンによる刺激で胃酸分泌を促進して食中毒にかからなにようにする」などと研究者がしたり顔で言ってるのを聞くと言いたくなります。

「じゃあ、あなたもこのカレーを食べてみてくれ!」って。

あまり辛すぎるとお腹がゆるくなるだけでなく排便時にも辛く感じるので2重の苦しみがあります。

マカピーでした。


もしもサポートいただければとても嬉しいです。そのサポートは感謝のバトンタッチとして使わせていただきます!