大きなチョースケさんの靴下 マカピーな日々#0477
マカピーです。
ネパールに滞在していた頃、植林NGOに関わっていました。日本側のLGJが主に資金調達をしてLGNがネパールでの植林を実施する団体でマカピーは現地のLGN側でお手伝いしてました。
ある日、LGJのアイカワさんの依頼で「ともだちのシュンペイさんをマカピーのところで泊めて、植林の様子を見学させてあげて欲しい」と依頼がありました。
マカピーは同行できませんでしたがLGNのメンバーに視察のアレンジをお願いしました。
アフリカで獣医をされているというシュンペイさんは本拠地のケニアに帰る前にLGJのおススメでネパールに立ち寄ったのでした。
シュンペイさんは、とても質素な中年オッちゃんでマカピー妻の食事を喜んで食べていましたし、どこか外食しようという誘いも「そんな出費は必要ありませんから」と断っていたほどでした。
当時マカピーは動物好きな長男が獣医にならないかなあなんて思っていたのでシュンペイさんとの話を興味深く聞きました。
長男:「シュンペイさんはVet(動物の先生)なんですか?」
シュンペイ:「そうです。アフリカのケニアという国に住んでます。そこのマサイ族という人たちの牛の病気を見たりするけどお金にならないから、ナイロビで犬猫の病気を治療したりしているんです」
長男:「じゃあ沢山の動物の事を知っているんですね?」
シュンペイ:「でもね獣医になったばかりの頃、ボクはリクガメが泳げないのを知らないで水に入れておぼれさせてしまったんだよ」
長男:「え、カメを殺しちゃったの?」
シュンペイ:「獣医になったって最初の頃はわからない事ばかりだったんだよ。だ、あらボクは失敗ばかりしていたんだ」
この方は誰に対しても飾らない正直な人だ!
そして大人目線でなく長男に真摯に接してくれるすごい人であると分かった瞬間でした。
後々、シュンペイさんが非常に有名な獣医さんであることを知り、その著書を読んでますますその人柄に惹かれるのでした。
シュンペイさんとの最初の出会いから、その後はメールでやり取りすることがありましたが、ひょんなことからベトナムで再会することがありました。
シュンペイさんはマサイ族の人たちがテレビ局の招待で日本へ連れて行くお手伝いをした後でケニアに帰る際に立ち寄ってくれたのです、やはり2泊ほどの短期でしたが別れ際に
シュンペイ:「ネパールに続いて今回も泊めていただきありがとうございます。何もお土産がないのでこれを置いて行きますね」
手渡されたのは堅い木のこん棒のようなものでした。(サムネ写真参照)
マ:「『まごの手』にしては先が丸いですね。それにしては先っぽが丸いしオッパイみたいになんか突き出ていますけど」
シュンペイ:「それは、マサイ族の武器なんです」
マ:「初めて見ました。それにマサイの人は槍を持っていましたよね?」
シュンペイ:「はいそうですね。でもマサイの人は成人すると、このこん棒だけをもってライオン狩りに行くんです。それでライオンをたおしたものが勇者として認められるんです」
マ:「え、このこん棒だけで百獣の王と戦うんですか?そりゃ絶対無理です!」
シュンペイ:「この突起はライオンの頭蓋骨を割りとどめを刺すものなんです」
マ:「え、そんな大それたものいただけませんよ!」
俊平:「いやいや、日本のテレビ収録でマサイの人が民族衣装のセットとして使ったものでテレビの取材が終わったら不要になったんでボクがもらったんです」
そう言えば、一度目ネパールを旅立つ前にも、シュンペイさんは最後に何もお土産を持っていませんが、と一足の大きなスキー靴下を置いてってくれました。
マ:「スゴイ大きな毛糸の靴下ですね。俊平さんのじゃないでしょう?」
シュンペイ:「それドリフターズの『いかりや長介さん』の靴下なんです。彼はマサイが気に入ってボクのところへよく泊まって行くので彼のおいて行った荷物の一つです」
マ:「は?ちょっと大きすぎてマカピーも使えないみたいです」
シュンペイ:「じゃあ、使えそうな方にあげてください」
シュンペイさんは過去に映画やテレビ番組に沢山出演したことがある方ですが、最近では「知られすぎちゃった」顔となっているので会を通じて支援する側に回っているそうです。
この映画はマカピーも大好きなお話です。
さだまさしさんの原作で、実在の柴田紘一郎医師の話をもとにしていますが地元ロケなどではシュンペイさんたちもお手伝いされていたそうです。
マカピーでした。
最後までお読みいただき感謝します。さて、あの靴下どうしたんだっけなあ?
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