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チルい曲作ったのでTipsや振り返りなど

タイトル、チルアウトって書こうとしたのだけど、そういえばチルアウトもアンビエントも碌に聴いたことがない。そんな状態で"チルアウト"や"アンビエント"を名乗るのはおこがましいので"チルい曲"って逃げました(ちなみに唯一マトモに聴いたことあるのはOneohtrix Point Neverの"Replica")。今回作った曲は以下。

動画にしたらノイズが出た

まず一番残念だったことから。mp3でもwavでもノイズは聞こえなかったのだけど、いざ動画として書き出してみたらノイズが酷い。今までは色々楽器が鳴ってたから気にならなかったのかも。AviUtl(動画編集ソフト)の設定を色々弄ったのだけど結局改善しなかったので諦めました。かなりシビアな問題なので、受け入れるとしたらYoutubeはノイズありきで考えて、ノイズなしのものはSoundCloudにあげるとか? 書き出しの設定も見直したけど-0.5dbとかじゃなくてガッツリ下げたら解決するのかなあ。解決策知ってる人いたら教えてください。

コードワーク/ボイシングについて

今回はとにかく落ち着いた曲が作りたかったので、リッチな響きにし過ぎないように気を使った。手癖に任せているとどんどんテンションが足されていき、音としては濁っていってしまう。ボイシングとして音数を減らすのは勿論、派手なモードチェンジもあまりしないようにしている。

派手なモードチェンジ、という表現はややわかりにくいかもしれないが、五度圏上であまり遠くのモードに行ったり、コード進行の予想を大きく裏切ったりしない、という意味と捉えてほしい。例えば、Aのコード進行は
AM7 -> GM7/A ->DM/G ->FM7
だが、モードで捉えると
♯3つ系(F♯,C♯,G♯)のモード -> ♯2つ系(F♯,C♯)のモード -> ♯1つ系(F♯) -> ♯0系
と、♯が一つずつ減っていく、つまり五度圏上で一つずつ隣に移っているというモードチェンジになる。若干理論チック・コリアな話になってしまったので意味わからなければ無視してください。ざっくり言うとコードワークで聴者を驚かせることがないようにした、ということです。

楽器について

今回はピアノ→ベース→ドラム系→その他 の順で作っていった。ピアノはエレピも考えたのだけど、アコースティック路線で組みたかったので普通のピアノに。同じようにベースもウッドベースを選択。

一方でドラムにはサンプリングっぽさとかシーケンサーっぽさが欲しかった。この辺は前述のOneohtrix Point Neverの影響とかがあると思うけど、それを抜きにしてもアコースティック系の編成+サンプリング系ドラムという組み合わせは昔から(チルアウトとかアンビエントに限らず)よく見かけるよね。

初めはビート感を出すつもりがなかったのだけれど、あまりに曲の変化が無くなってしまうのでちゃんとドラムも入れた。この辺のタイミングで、曲の裏テーマとして"心音"を採用してKickを入れた。ウッドベースとの音被りを減らすため&心音感を増すために、メインのKickにもっと低いKickを重ねている。とはいえまだまだウッドベースの中音域に被ってしまっているので、メインのKickももっとガッツリピッチを下げてもよかったかも。

帯域ごとのバランスについて

レトロ、Lo-Fi感、あるいは落ち着いた雰囲気を出したかったので、高音域に音を入れ過ぎないようにしている。例えばドラムセクションのスティックの音は高音を削っているし、全体としても高音域を出さないようなMixにしている。一方で高音域に音を盛らないということは、その分中高音域に音が溜まるということなのだけど、楽器数が少なかったこともあり今回は比較的うまく纏められていると思う。ピアノのアタックタイミングとライド/ハット系のアタックタイミングがズレていることや、リバーブで音の前後感を調整した成果が出ているかな、という感じ。

ちなみにmixの最終段でOzone9の自動マスタリングを挿したら案の定EQでガッツリ高音域を持ち上げられたが全無視した

リバーブについて

メインとなるピアノに対してはやや小さめのリバーブを、曲後半でレイヤーしているストリングスとコーラスには深めのリバーブを、ドラム系には浅くリバーブをかけている。ピアノには深めのリバーブをかけることもできたが、やはりメインで鳴る楽器はあまりリバーブをかけすぎないほうが良さそう。というか深めのリバーブの使い方が難しすぎる。わからない。浅めのリバーブについては最近少し理解が進んだ気もするが、まだ難しい。なお、曲の中で楔のような役割を果たしているサウンドエフェクトだけはガッツリ深めのリバーブをかけた。良い具合にコントラストを出せたと思う。

全体として、あまり空間が広がりすぎないようにしている。大自然を前にしてリラックスしているのではなく、小さな部屋で寛いでいるみたいな感じを出したかった。

まとめ

全体的には良くまとまっているのだが、ハット/ライド系二種の分離がうまくできてないような気がした。曲としても単調なので、ABABA形式に捉われない展開も習得していきたい。あとやっぱり2000文字くらいは行くね。

最後に曲を再掲しておく。ReplicaのSpotifyリンクも貼っておきます。あとこの後に蛇足があります(有料)。

蛇足:この曲の作られた背景について

今回この曲が作られるに至った僕の個人的なバックグラウンドを紹介します。個人的に曲を語るうえで作曲者のバックグラウンドは不要と思っているし、私的な話だし、衆目に晒す恥もあるので有料記事とさせていただきます。曲作りのTipsとかは出てきませんの悪しからず。興味ある方のみどうぞ。

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