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忍野の空籠る湧池



その昔、奥州のとある虚無僧が忍野を訪れたときのこと。

まるで空が籠っているかのような湧池に泳ぐ鯉を見つけ、「これを見れば、天の海に池の鯉も漂うやうにぞありける。」と打ちひしがれ、半俗半僧である己の身と重ね合わせた後、虚無に陥ったという。

全国行脚を終えてから彼は、鯉を模した布型を弟子に作らせ空高く飾ったが、それが鯉のぼりの原型だとされる。

嘘。

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