修了考査勉強法

はじめに

2023年に受験した公認会計士の修了考査になんとか合格できました。成績通知を見て、私のやった勉強法は、自分のように平凡な人でも高確率で合格できる方法であると感じたことや、私自身勉強期間中になんとか有益な情報を得ようとネットを徘徊していたこともあり、これから受ける方々のために記録を残そうと思ったのが、この記事を書くこととした経緯です。
以下で書くことについて効率的な勉強法とかテクニック的なことはほとんどなく、一言でいえば「いっぱい勉強したら成績はあがる」っていう当たり前な話を延々とします。

私について

書いている人の属性によって、めちゃくちゃ勉強できるヤツが書いていたら凡人には参考にならないし、受験に専念していたとか言われても、大部分の受験生は忙しい仕事を抱えながら勉強することになるかと思います。なので、その辺りにも触れたいと思います。

これまでの試験の成績

短答・論文を圧倒的成績で合格した人の勉強法は、再現性が低そう。でも私はこれまで平々凡々な成績でここまできました。そんな普通な受験経歴を以下記します。
短答:2回目で合格。
論文:2回目で合格。合格順位はちょうど中間ぐらい。
補修所の考査:小論文、監査は0回、税務は3回課金(再試験)。
ふつう〜でしょう?補修所は多分あまり良くない方です。

業務の状況

有給含む試験休暇は監査法人のときは3週間ほど、今回は1週間(短答、論文同様2回受験している)。
今回は直前にまとまった休暇を取れないことは事前にわかっていたので、早めに勉強をしておくことにしました。逆に前回は、直前にまとまって休暇を取れると思って、それまでの間ほとんど勉強しなかった。皆さん反面教師にしてほしいです!

勉強時間について

上で書いた通り、恥ずかしながら前回は試験休暇以外ほとんど勉強していない。記録もつけていないけど、多分200時間強かと思います。
今回は900時間。科目別・月別の勉強時間は以下の通り。


セオリー通り、会計・税務にほとんどの時間を割きました。不合格時の成績は税務が足を引っ張ったので、今回は特に手厚く勉強するよう心がけましたが、結局は会計もほぼ同じぐらいの勉強時間となりました。
業務時間と勉強時間の合計が300時間を超えるあたりからかなりしんどくなってきます。9-12月はほとんど仕事と勉強しかしていません。まじで辛かったです。。。

成績について

前回
会計B
監査B
税務D
経営B
倫理A

総合C

今回
会計A
監査A
税務A
経営A
倫理A

総合A

という結果になりました。
なお、答練(CPA)の結果は下記のとおりです。
会計 B→D→C→B
監査 C→B→A
税務 B→C→B→A
経営 A→C→B
倫理 B

答練の後も真面目に勉強しづづけていれば、本試験では答練+αの成績が出せると思います。

学習法について

会計

前回Bはもらえたものの、よく考えると何もわかっていないことに気づいた。コントレ(問題集)をせっせと回し、どうしてもわからないときはテキストに立ち返るという勉強をしましたが、思えばテキストからでもよかったかもしれません。
理論についてはDTAの回収可能性の判定など、答練でも出る重要度の高い論点や、IFRSとの差異をなるべく覚えるようにしました。とはいえあんなの全部は覚えられないです。
授業は理論だけ受けました。

監査

膨大なテキストをもらいますが、全部できるわけがないです。
なんとなく重要そうなところを何度も読み込む、という普通すぎることしか言えません、ごめんなさい。ただ、答練の成績が上位だったときも、大問一つまるごと0点とかありました。誰も完璧にはできないと思うのである程度基準を読んで、あとは実務を思い出して思いつきで書くしかないかと思います。
授業は修了考査対策の改正論点みたいなやつだけ受けました。

税務

前回、この科目が出来ずに落ちました。なので、テキストベースでA,B論点は網羅的に、かつ、復習管理表をエクセルで自作して間違えった問題を集中的に復習しました。所得税はあんまり出ないと高を括っていたら、結構出て焦りました。(上で網羅的にとか書いていますが、全然網羅的に出来ていませんね)
A、B論点といってもややこしい借地権なんかはうろ覚え、繰延資産はあまりにもややこしいので失点覚悟で捨てました(2年連続では出ないだろうと思ったら普通に本番で出ました)。
理論は暗記が多すぎてかなりきついです。なんとか食いしばって一つでも多く覚えようとしました。
授業は途中までは受けましたが、あとは授業より先に進めて、どうしてもわからないところだけ見直しました。

経営

ファイナンスはひたすら暗記し、税務と同様、復習管理表をこっちは少なかったので手書きでつくり、間違えた問題を集中的にやりました。もともとが少なかったのでCVPとかC論点もやっておきました。(本試験では確か十数年振りに出題されていた気がします)
ITは用語集をノートにつくって、それを暗記。あとは何周かテキストを通読しました。
授業は両方全部見ました。ファイナンスは雑談メインでいい息抜きになります。

倫理

授業で暗記しろと言われた箇所にマーカーを引き、そこだけ本気で暗記してあとは軽く読む程度です。
授業は全部みました。

答練について

全て会場で受験しました。前回は、3時間通しで解く経験がないまま本試験を受けたので、時間配分がまったくわかりませんでした。その時間感覚や緊張感を味わうため会場で受験し、終わったらひたすら復習しました。最終的には誤った問題、うろ覚えの問題だけ何周か回したと思います。
あと、TACの答練も教材として購入しました。6万ぐらいしたと思いますが、本当に落ちたくなかったので一応買いました。大体範囲は被っているのですが、練習用の教材としては有益だったかと思います。
直前期の勉強の中心となる答練が始まるのが9月ごろというのがあり、勉強時間の配分は後荷重となることを見越してスケジュールを立てることをお勧めします。答練は勉強が間に合ってなくても、絶対に会場で受けた方がいいと思います。

本試験について

会計:あまりに計算が簡単で逆に焦り、何度も検算しました。ここを落とさずに、あとは理論の簡単な論点などで差がついたのかと思います。
監査:とりあえず書き殴ったという気持ちでした。答練もこんな感じでそう悪い判定ではなかったので、出来た気持ちはなかったけど大丈夫かな、とは思いました。
税務:所得がたくさん出て手こずりました。なんとか法人で貯金を作っておけたのかな、と思います。
経営:激ムズでした。ファイナンスの計算もややこしかったような気がします。途中、頭が真っ白になりました。理論は全くお手上げでした。ファイナンスは答練同様、できているかどうかよくわかりませんでしたがみんな同じだろうと思っていました。
倫理:少し難し目でしたが、多分大丈夫かなと思いました。とりあえず解き終えることができ、試験が終わることを実感してそれだけで嬉しかったです。

おわりに

私は2回受験して、1回目は割と惜しい不合格、2回目は余裕を持って合格することができました。
1回目は「まぁ受かればいいな〜なんとかなるでしょう〜」ぐらいの舐め切った気持ちで受けたので、2回目にすごくしんどい思いをする羽目になりました。みなさん1回目でしんどい思いをして、さっさと合格してほしいです。落ちたらプライベートも、仕事や修了考査以外の学習においても1年間捨てることになります。
陰ながら応援しています!!!



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