フジミインコーポレーテッド(5384)についてのメモ(1)

四季報オンラインより。2021新春号

【特色】ウエハ用研磨材大手。同研磨材で世界トップシェア、CMP(化学的機械的研磨)製品伸長

これだけ知ればとりあえず十分である。ということで株探で財務と業績推移をチェック。まずは財務。

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有利子負債なし、自己資本比率87.2% 自己資本、利益剰余金も多少の凸凹はあるが、着実に増加傾向。つづいて業績

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これもまた凄いのは、リーマンショック、東日本大震災の年に営業黒字で終わっていること。また、2015年に10%前半だった営業利益率がじわじわとよくなり、今期は10%後半で着地見込みというのも注目点。これもやはり調べるべき会社であろう。Ullet で昨年5月に出た有価証券報告書の「対処すべき課題」をチェック。


経営方針

当社は、パウダー&サーフェス分野で世界最高技術を提供し、私たちが理想とする「エクセレントカンパニー」を目指します。

経営戦略

パウダー&サーフェス分野で、お客様のニーズにより早くより正しく対応するために、周辺技術を取り込んだ先進技術と最高の品質を継続的に提供し、お客様から真っ先に依頼がくる信頼関係をつくり上げ、ニッチ市場におけるトップシェアを獲得

経営環境

主に事業展開している半導体市場は好不況の波が激しい産業構造にあり、当社においては、その波から受ける影響を緩和させ、売上の安定化と更なる拡大を目指し、事業領域の拡大に努めてまいりました。しかしながら、2016年夏以降、ロジックデバイス、メモリデバイスともに堅調な需要に支えられ、シリコン事業及びCMP事業の売上が大きく伸長した結果、当社の半導体市場への依存度が高まる状況

営業利益率が改善傾向にあるのは、半導体市場への依存度が高まる状況とパラレルな関係にあるのかも。

企業価値向上のための課題

依存度が高まっている半導体市場に対して、中長期的にはかつてのように前年比二桁成長が続くことを期待することは困難であると考えております。このため、新規事業本部及び先端技術研究所においては引き続き短期及び中長期視点での研究開発と新規事業の探索・育成による事業領域の拡大に努めるとともに、機能材事業本部を中心に非半導体領域及び非研磨分野での用途拡大を進めていくことが当社の企業価値向上のための課題

半導体市場の好調は長くは続かないので次の飯のタネを探そうとしている。

企業価値の源泉について

創業以来蓄積されたノウハウと研究開発力から生まれた当社製品の数々は、シリコンウェハーに代表される半導体基板の鏡面研磨、半導体チップの多層配線に必要なCMP(化学的機械的平坦化)、ハードディスクの研磨等、高精度な表面加工が求められる先端産業に欠かせぬものとなっております。なかでも、主力事業分野である半導体基板向け超精密研磨材では世界ナンバーワンのマーケットシェアを維持しており、超精密研磨のリーディングカンパニーとして、市場優位性を維持
コーポレートスローガン「技術を磨き、心をつなぐ」には、先端技術を通してより良い製品づくりに貢献し、人々の心をつなぎ、生活を豊かにするという意味が込められており、人を尊重し地球環境に配慮した製品づくりが当社の「ものづくり」の根底に流れております。当社はこうした「ものづくりの精神」と従業員一人ひとりが変化に果敢に挑戦するという企業風土により、企業競争力を高めてまいり
こうした製造現場と一体となった高い技術力・開発力、長い歴史のなかで培われたお客様との信頼関係、労使間の健全かつ一体感のある企業風土にあると考えております。今後の技術革新をリードし業績の拡大を目指していくためにも、お客様の信頼度の更なる向上、従業員の士気向上を図っていくことが重要

以下、結構微に入り細を穿った記述が続く。興味があるかたはリンクを参照されたい。扶桑化学もそうであったが、有報を読んでいてその企業のことがよくわかるように記述がされていると嬉しいものである。

年足のチャートも上げておく。昨年中に上場来高値を更新したが、それを上回る株価水準の位置にある。

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