技研製作所(6289)についてのメモ(1)

四季報 ONLINE より。

油圧式杭圧入引抜機(サイレントパイラー)によるインプラント工法のパイオニア。1967年に高知技研コンサルタントとして創業、無公害建設機械や工法の研究開発を開始。高知と東京の2本社制。硬質地盤対応機は基礎工事業界向けに高シェア。圧入技術新工法も開発し圧入工事を展開。耐震地下駐車場・駐輪場建設も推進。ファブレス企業で高知中心に協力会社で生産、自社工場はレンタル機器点検・補修中心。インプラント工法のグローバル展開に意欲的。減災、防災、老朽化した社会インフラ整備関連需要増が国内ばかりか米欧亜で追い風に。 (2021/07/30更新)

このプロフィールだけでは土木建築に知見の乏しい筆者のような人間にはあらかじめ同社のことを知らなければ魅力ある会社なのかどうかわからない。だが、同社のビデオライブラリーが非常に充実しているのに昨日気が付いた。ここにあるビデオを見れば、同社の魅力は一発でわかると思うのだがどうだろうか。

会社紹介のビデオを見てみる。10分のビデオで内容はこんな感じ。ビデオの右下のダイアルをクリック操作することで、2倍速までの早回しも可能。

0:00 ~ 0:35 - 津波のとそれを防ぐ防潮堤のCG映像(津波にトラウマのある方はスキップしてください)0:35 ~ 1:50 - 同社がマーケットに問うている「工法革命」の説明。同社は「建設の五大原則」(環境性、安全性、急速性、経済性、文化性)のすべてを満足させるのがあるべき工法であり、それを同社の製品・ノウハウで実現できるとしている。1:51 ~ 5:03 - 同社による杭の設置方法の「工法革命」の圧入の説明映像。打撃・振動によらずに、運搬しやすいコンパクトなサイズで、騒音を立てず振動を発生させずに杭を設置できるサイレントパイラーという建設機械の説明。建機を置くための仮設スペースを節約できるのでその分の時間とコストを削減できる。5:04 ~ 8:20 - 同社の開発したインプラント構造の説明。解体撤去も簡単そう。地下駐車場も同社のインプラント構造パッケージのひとつ 8:21~ 10:00 - 同社の実証科学主義と圧入学会活動

このビデオを見て、同社に興味を持った方は次のビデオもチェックしたほうがよい。

また、同社の中期経営計画が10/11 に発表されているのでそれも読むとよい。

中期経営計画の策定について

画像1

この中計の2024.08期の営業利益55億円というのが保守的だとされ、株価は昨日窓を開けて下落し、本日前引けは陰線で下げている。だが、筆者は上記のビデオを見て、同社の企業価値の成長性を確信しているので、ここは下げ止まったら長期目線で買いだと思っている。

同社の長期ビジョンでは海外売上比率を7割(2021.08期は19.8%)に持っていくという。実をいうと、英語版のビデオギャラリーも用意されていて、その準備はできているようだ。アフターコロナになり入国時、帰国時の隔離がなくなり出張が復活すれば、ビデオを見て同社の技術・製品・工法に興味を持った海外の潜在顧客が来年に完成予定の実証施設(「RED HILL」下記イメージ参照)を多く訪れることになるであろう。

画像5

いちおう過去業績にも触れておこう。株探より。

画像2

まあ、数字上も成長企業と思う。キャッシュフローはどうか。

画像3

2004.08期から連続して営業CFはプラス。設備投資負担でフリーキャッシュフローがマイナスになる年度もあるが、直近4期はそれもプラスになっている。特段の問題はなさそう。最後に財務。

画像4

自己資本も成長基調であり、自己資本比率は直近で 75.7%。有利子負債倍率も 0.03 なので安全性の高い会社と言えよう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?