ZOZOの月足が6連続陽線で52週高値を3月に更新したわけを考察する

ZOZO の月足である。今年の3月まで6連続陽線で52週高値を更新した(配当権利落ち日から今は調整中)。チャートの月足6連続陽線はほれぼれする。


出典:株探

クオンツアナリストの吉野貴明氏を御存じだろうか。氏によれば

“DOEが4%以上”と“配当利回りが3%以上”の累積超過リターンのグラフは、ともに右肩上がりとなっています。これらの戦略は長期的に見ると銘柄選択効果が高いことが分かります

www.nam.co.jp

“DOEが4%以上で配当利回りが3%以上”のグラフは安定して上昇する推移となりました。“DOEが4%以上”のみで銘柄選別する戦略のパフォーマンスが厳しかった2021年以降も上昇しています

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ということだそうだ。

では、ZOZO の DOE はどのくらいあるかを IRBank の「決算まとめ」の「配当推移」の表で見てみる。


出典:IRBank

上記で見ると ZOZO の純資産配当率(DOE)は直近4年間では30%前後をうろうろしており、「4%」をはるかに上回って推移してきた。

ZOZOは昨年の10月31日に増配を発表した。具体的には期初の年間配当の金額を1株当たり71円から98円に引き上げた。

2024 年3月期配当予想の修正及び剰余金の配当(中間配当)に関するお知らせ

同社の昨年10月の終値は2,856.5円だったのでその時点の時価配当利回りは 98 ÷ 2856.5 = 3.43% であり、吉野氏のいう 「DOEが4%以上で配当利回りが3%以上」の状態になっていた。その後の株価の動きは上に示した月足で一目瞭然である。

というわけで、新NISAで長期ホールドで配当成長を狙う戦略として、「DOEが4%以上で配当利回りが3%以上」というのは常に頭に置いて銘柄選択をしていくのがいいのかもしれないなと思っている。その場合、その企業がZOZOのように明示的に DOE にコミットしていなくても、IRBank で実績の DOE 履歴は調べることができる、ということは覚えておいた方がいいだろう。


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