フェローテック(6890)に関するメモ(2)


フェローテックのIRの頁に行くと、様々な会社にIRレポートを作成させていることがわかる。

株式会社インベストメントブリッジ、 株式会社フィスコ、株式会社シェアードリサーチ、株式会社フィナンテック(IR STREET)の4社が上記ページに載っている。このうち、最初の3つは、アナリストレポートが書かれている。IR STREETには決算発表の動画を作らせているようである。4社もIRに使う必要があるのかはさておき、分析資料としては豊富にある。順にリンクしてみる。

上記のうち、2/12に発表になった同社の3/4四半期の決算開示をもとに分析レポートを上げている会社はまだない。上がっているレポートはすべて、上期の決算開示とその後の取材に基づいたものであり、3/4四半期の決算開示を受けた分析はまだ発表されていない。

社⻑交代後の新経営陣は、事業成⻑と財務体質の改善の両立を模索している、とSR社ではみている。積極的な設備投資による事業拡大を計画している半導体ウェーハ加工ビジネスでは、そのための投資資金の確保が急務となっている。同社は、資本政策のかなめとして、資金調達手段を多様化することで拡大基調にある有利子負債を抑制し、財務体質の改善を図ろうとしている。
過去の会社予想と実績の差異をみる限り、両者の乖離は大きい。これは、太陽電池、半導体、電子デバイス、LED、FPDなどの各産業のトレンドに影響されるため、とSR社はみている。加えて、需要トレンドが上向きにある時は、実績が会社予想を上回る傾向、ダウントレンドの時は逆の傾向がある。また、売上高よりも営業利益の方が予想と実績の乖離率が大きいのは、限界利益率の高い収益構造であることを反映している、とSR社では考えている

半導体関連銘柄について総じていえることであるが、上がり始めたらとことん上がるが、下がり始めたらこれまたとことん下がるのがこのセクターの特徴ではあり、同社も例外ではない、ということだろう。

同社の強みとしては

真空シールなど高いシェアを持つ製品を抱え、顧客の製品開発段階から同社が関わることも多い。
シリコンサイクルの影響を受けやすいものの、半導体製造ラインで用いられる消耗品(石英製品、ファインセラミクス製品、CVD-SiC、シリコンウェーハ等)の割合が多くなっており、収益構造が安定化しつつある

などがあり、弱みとしては

規模の大きなメーカーの一つのメリットとして、幾つかの製品・事業を抱えることによる「分散効果」が挙げられる。その点、同社は相対的に企業規模が大きいとはいえず、こうした製品・事業ポートフォリオの分散効果を享受しにくい可能性があるとSR社は考える。

とのことである。いつもながら、シェアードリサーチの分析は微に入り細を穿っている。

同社の財務について。

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2014.03の50.2から自己資本比率が低下傾向にあったのが懸念されるが、今期は今のところ大きく切り返している。有利子負債倍率も2019&2020.03は増加したが、今期は今のところ減っている。この切り返しが本物かどうかというのを注視しながら玉を維持し、将来的に増し玉をするかどうかを判断する要素のひとつとすべきか。

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