深夜のひとりごと

感傷ベクトルのファンを増やす方法をずっと考えている。

以前、バンプやサカナクションのプロデューサーさんにお話をうかがう機会があった。
その時に、それぞれのバンドのプロモーション戦略をお話ししてもらった。
途方もない数のデータを元に、熱を持って、多くの人たちを巻き込んでいく過程を知って、憧れとともに、そこまでしないと人の気持ちは動かせないのかと、絶望すら感じた。

でも、それでも、わたしはわたしの好きな音楽のファンを増やしたい。
囁一さんはあぁ言ってくれたけど、こんな数じゃ足りない。
もっと多くの人の耳元に届けたい。
だって、こんな素敵な音楽がこんなところに埋もれていていいはずがないんだ。
もっと聴かれるべき音楽なんだ。
人に知られず埋もれているコンテンツは、やがて収束を迎える。
当たり前のことだ。
慈善事業じゃなくビジネスである以上、利益を生み出せなきゃ、次が作れない。
そんな結末、迎えさせてたまるか。

サカナクションのCDを売るために、タワレコに転職した友人がいる。
彼女の熱は凄まじく、メンバーも知るところとなり、日本で一番サカナクションの展開が凄い店舗として全国のファンに知られる存在となった。
絵も文章も下手なわたしは、彼女にはなれない。
自分の力不足が原因で、音楽業界に行くことすらできなかった。
それでも、わたしはわたしのやり方で、囁一さんが褒めてくれた布教の方法で、広めていくしかないんだ。
力をもらっているだけなんて嫌だ。
ちゃんと、大好きな音楽の力になりたい。
恩返しがしたい。
だから。

感傷ベクトルのファンを増やす方法をずっと考えている。