読書録【僕は天国に行けない】白か黒、生か死か。自ら信じるもののため薄氷を踏み続けた先に。

ヰ坂暁著、講談社タイガ、12/15予定。

若くして死を意識した若者たちが、それぞれの抱える生と死に戸惑い、悩む物語。滑稽なまでに純粋な想いがいくつも交錯し、気がつくと、ズブズブとはまり込んだ沼から抜け出せなくなっている彼ら彼女ら。

うっかり読み始めるんじゃなかった………と読み始めてすぐ軽く後悔した。つい先へ先へ進んでしまい、最後まで。本を手放せませんでした。その勢いで書いた感想文を版元さんに少しばかり感想を送って一息。

読み終えてまず、全く気持ちの整理がつかないまま、感想を書いていることをお許し下さい。
 ~ 中略 ~
生きる意味なんてまだ無くていいと、そのまっすぐすぎる心に寄り添って伝え続ける人でありたいなあと思います。

で、その後です。
読み終えてしばらくたってもなお、答えは見つけられないままです。

いや答えなんてないのですよ、まじめな話ですが。

私の持つ答えと、彼らの期待する答えはおそらく天と地ほど違う。答えがこうであったらいいな、という期待はある。いつか死ぬ、とわかっていても、それでも、死ぬまでは生きてみようか、と言いたくて。

白と黒のあいだ、生と死のあいだにあるものが何かわからなくてもいいから。

そこには無限のグレーがあって、その中のたった一つが、生きる理由だったりするから。

そんなことをぐるぐる考え続けています。

もっとたくさんの人の意見も聞いてみたいので、ぜひ多くの人に読んでもらいたいと思います。

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