好きな曲布教会で出した曲とその原稿

どうも、まーくんと申します。変な名前ですね。
今回の記事はタイトルの通りです。
身内向けでやっている「好きな曲の布教会」がありまして、その中で自分が提出した曲目とそのザックリした原稿をまとめました。
どちらかというと自分が忘れてしまうのが怖くて備忘録的に残したものですが、これも布教に繋がれば幸いです。れっつごー。

※目次の見方は
 曲目/アーティスト名(布教会のテーマ)
 になってます。
 各回それなりにテーマを設けて布教会をしてます。模索中。

※あくまで全部主観です。
 あまり強い言葉で批判するなよ、泣いちゃうだろ。


少年少女/amazarashi(歌詞がすごい曲①)

テーマは「歌詞がすごい曲」です。
最初の回ということもあり比較的ゆるめのテーマで、自分も試し打ちとして単純に好きな曲を出しました。
自分が挙げた歌詞は以下の通り。

凍える夜に一人だから 僕等は間違った事もやった
心無い人が多すぎて 僕らは無駄に強くなった
それでも それでも 間違いじゃないと信じたいな
さよなら さよなら 強がりは夜の闇に溶けた

この歌詞の美しさは自分が語るまでもないと思いつつ、あえて気になった箇所を語りたくて挙げてみました。
語る上で軸としたのは「僕等」と「僕ら」、加えて「溶けた」の書き分けについてです。
「凍える夜に一人だから~」からの節は過去のこと、
「心無い人が多すぎて~」からはそれを受けた今のことを語っているという前提をもとに話していきたいと思います。

ここでは、かつて凍えるような夜に間違ったことをしてしまった、平たく言えば尖っていた頃の自分たちを「僕等」と表記し、
心無い人の波に揉まれて無駄に強くなって"しまった"、様々なものを削られて間違いを起こさなく(あるいは起こせなく)なってしまった自分たちを「僕ら」と表現しているのだとぼくは解釈しました。

こうした表記の差を作るとき、基本的には幼い頃や過去のことを表すときにより簡単な表記を(逆に未来や大人になった頃は複雑な表記を)しがちだと個人的に思っているので、ここが逆転しているところが面白く、同時に考察のし甲斐がある点だと思って今回取り上げました。

また、「闇に溶けた」の表記についても少々。
「とける」には色々な表記があります。「融ける」は『固体が液体になる』とき、「熔ける」なら『金属がとろける』ときに使われ、「解ける」であれば『ほどける』や『答えを出す』と少し違う意味で使われます。

今回の「溶ける」を語る場合は主に前2つとの差異になると思いますが、この「溶ける」表記の場合は液体同士の混ざり合いを表すことが主です。
つまり、この詩を書いた秋田ひろむにとって
「(僕らの)強がり」と「夜の闇」は液体のように混ざり合ってしまうものだと捉えているのでは?と自分は解釈しています。
弱弱しく自身の形も定まらないような強がりを、それでも口にして、夜の暗い闇の中に歩みを進めていかなければならない。

『少年少女』という曲自体が、全体を通して後悔やそれが産む今の苦悩があり、「それでも 間違いじゃないと信じ」て歩いていかなければいけない、という人生の在り方について語っている曲だと思っています。
そうしたテーマを語る上でこの表現はとても美しく、すごい歌詞だなぁと感じたため、今回選出に至りました。

かんじない歌~旅立ちの朝~/とばしかんじとミックスナッツハウス(歌詞がすごい曲②)

再び「歌詞がすごい曲」のテーマです。
前の曲の「歌詞がすごい」とは別の解釈で話してみました。
NHK教育の「シャキーン!」という番組でやっていた曲です。
ただ、これは正直語るというより歌詞を見てもらった方が早いです。
まずは一番の歌詞をどうぞ。

 に るよ!
 け す  な  よ   がす
 に よう!
  げた だけど
  に てみないか?
お に く だって
 る る る に るだろう?
 こう! こうよ!と  い われて
  に る   かれ い
  の  に つ  け
 しみが    つ く 
   い   いよと  い う
 かに   に く
  な  の  さ
 かに じる
  の  みたいな
 に るのさ!

はい、色々な意味で変な歌詞ですね~。
しかし、ここの曲は一番の歌い終わりに「とばしていくぜ!!」とシャウトして一気に雰囲気を変えてきます。二番がこちら。

旅に出るよ!
開け放す憂鬱な日々よ 胸焦がす
街に出よう!
馬鹿げた夢だけど
一緒に見てみないか?
お空に輝く星だって
巡る巡る巡る 旅に出るだろう?
行こう!行こうよ!と 誘い誘われて
汽車に乗る 枝分かれ 儚い
旅路の 駅に立つ朝焼け
悲しみが一雫 苛立つ喚く心
五月蠅い五月蠅いよと 追い払う
微かに希望胸に抱く
壮絶な毎日の連続さ
密かに感じる
傑作の映画みたいな
旅に出るのさ!

そう、こちら「漢字がないと感じない」、ゆえに「かんじない歌」なのです。
……という、発想の勝利でもあり、本当にそのアイデアを膨らませて一本の曲にしちゃったよ!というセンスの結晶でもあり。これができてしまうのがすごいよ。
この「とばしかんじ」なる人物が同様のフォーマットで歌うコーナーは、元々同番組内のミニコーナー(1分未満くらい?)として放送されていました。
その集大成としてこの一曲が生まれたわけですが、かんじないver.も漢字あるver.もストーリーラインがきちんと構成されているわけです。
初めて聴いた自分は「すげ~……」と朝の食パンを落としました。

言って。/ヨルシカ(このイントロを聴いてくれ!)

テーマは変わって「このイントロを聴いてくれ!」です。
正直どの曲を語るかで結構悩みました。前二曲と違って考える時間が長かったのもありますが。

この回で語ったイントロは↑の動画でいう0:04頃までの、本当に最初の部分です。ぼくはこの数秒を、「この曲全体に通じるルールを提示している」伏線のようなイントロだと思っています。

全体に通じるルールとは何か。
それは「パーカッションは裏、歌い出しは表で拍を取る」というものです。
楽器の名前などを出して語ることが自分には難しいので説明が雑になってしまいますが、
最初の「ヒューン」という音の始まりを1拍目としたとき、
拍手のような音が裏拍で「ンパンパ」と入り、
すぐさま表拍で「言って。」とささやくわけです。

この曲は基本的に、ドラムは裏拍が強くなるように、
また歌い出しは表拍から入るようになっており、それをイントロから無意識に印象付けているんですよね。
そしてこのルールは、曲の中で特に印象的なサビ終わりの

もっと ちゃんと 言って。

の部分で破られることになります。
今まで裏でノっていたリズム隊を含めた強い拍がここで明確に歌に合わせて表を取り、それと同時に鳴る音の数が絞られることで一気に「ここは何か違うぞ」と聞き手の注意を惹くわけです。

この布石としてのイントロの使い方は流石ヨルシカ、もとい作曲のn-bunaさんだなあとほれぼれしてしまいますね。

あと語り口が雑になってしまいますが、このイントロだけで鳴っている音の種類はかなり多いです。
先ほど話した通り入りの「ヒューン」、拍手、息を吸う音、キックの低い音、シンバル、缶が鳴るような「キッ」という音など、
曲中でここでしか使われていないんじゃない?と感じる音もあります。
単純に自分がこうして色々な音が鳴っている状態が好きなので、そこに共感してほしかったという観点でも提示しました。

いかがでしたでしょうか。
まあ有名な曲もあったので布教とはちょっと違う部分もありますが、好きな曲について語れる機会というのがあるのはとても楽しかったです。
今後も開催する可能性があるとのことなので、今から楽しみにしてます。

こういう機会だけでなく、みんなも好き勝手色々語ってみよう!
個人的には熱量のある布教は読むのも楽しいからね!!
バイバイ!!!

おわり

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