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kojiro haraさん×sysuさんの展示『THROW GRIND FEVER』

福岡・博多のart space tetraさんで3月8日(金)から3月10日(日)までの3日間、kojiro haraさんとsysuさんの展示『THROW GRIND FEVER』が開催されていました。

本イベントはグラフィティアーティストのsysuさんとスケーターとしても活躍されるアーティストkojiro haraさんの二人の展示会となっていて、グラフィティやスケートボードの普段人が興味を持たないディテールを、アーティストのお二人がどう解釈して表現していくのかが垣間見れるというもの。

会場では入って左側がグラフィティの世界で、右側がスケートボードの世界となっていて、前後ろでその都度振り向けば世界観が変わるという面白い演出がとられていました。

sysuさんの作品たち。深夜に散歩しているような気分にさせてくれるドリーミーな感じのタッチが印象的でした。

kojiro haraさんの作品たち。スケートボードに描かれた色使いの細やかな繊細さが印象的でした。小道具の踏切りのような黄色と黒色のテープもよかったです。

奥ではスケートの映像も流れていました。ぼんやりとした薄さでロウファイの味が出ていて情緒的でした。

すごく目に止まった武士の作品。

トンネル内に描かれるようなスプレーアートや裏路地の電柱や自販機に貼られているようなイラストやキャラクター、これから音を立てて公道でダンスしようとするスケーターたちの群れの気配など、映像とも重なって、会場に入ったときはアスファルトいっぱいの道路のように感じました。

しかしここはアート作品を見るアトリエと定義されている場所であることは確かであって、歩いているときには間近であまり見ない淡い美しい色をしたスプレーアートの発見だったり、意図的に配置されているのだろうイラストたちの群れの引き込まれ方、スケーターの踊りをさらに上品に目立たせるような、スケートボードのまるでドレスのような気品のある佇まいなど、たくさん魅力が感じられて楽しかったです。

なんだか会場は道路のようなんだけど、見ているとアスファルトの上からめきめきと草花が開いていくように、だんだんと惚れていくような感動が自分の心に芽を開いていくところがあって面白かったです。

間近でみることがあまりない二つのアートの解釈が見れたイベント。開催していただいた皆さまありがとうございました。

(大坪 磨亜久)

【「THROW GRIND FEVER」kojiro hara×sysu】
場所:art space tetra
(福岡市博多区須崎町2-15)
期日:3月8日(金)~3月10日(日)
営業時間:13:00~22:00